今治のシンボルでもある、今治城周辺を散策【愛媛旅行記㉜】

愛媛県/松山旅行記㉜

 旅行期間:2020年9月23日~26日

 

半日滞在の今治

さてしまなみ海道サイクリング旅を終えて、約8時間ぶりに戻って来た今治市内。レンタルしてる自転車の返却時間は19時までとなっており、今はまだ16時30分頃。なのでもう少し自転車を活用して、今治市内を散策してみる事にする。

 

この今治港からは瀬戸内海の島々へのフェリーなども出ており、この瀬戸内海の島々に暮らしている人にとっては大事なインフラである。勿論ボクは島に住んだ経験が無いので、このフェリーのような定期的な海路がどれだけ重要かまでは肌で感じていないが、島民たちによると生きる糧なのは間違いないのであろう。

 

ここでも沢山の漁船を見かける。昔とは違って大きく地球環境が変動しており、人間からすると魚は無尽蔵に海にいるものだと勝手に思い込んでいるけど、やっぱり魚自体も無限ではなく有限な存在である。なので無計画に乱獲していると将来的には魚もあまり食べれない時代が来るかもしれない。

鯛五郎丸
鯛五郎丸

そんな時代は来てほしくないタイ!

 

この今治港付近の湾岸線はちょっと活気が感じられない。今の時代は日本全国、地方で活気づいている場所自体が珍しい。特に観光客目当てだった地方都市もこの2020年のコロナ禍で大打撃を受けて、どこもほぼ壊滅的になってしまっている。。

 

 

今日2回目の今治城へ

そして「また行ったんかいな~~!?」と言われそうだけど、やっぱり今治市というと「今治城」しか頭に浮かんでこない。という事で今日2回目の今治城訪問である。

 

【今治城】

住所:愛媛県今治市通町3-1-3
営業時間: 9時~17時頃
電話番号:0898-31-9233

 

 

この今治城の堀は全国的にも珍しい”外海と繋がっている”構造になっているので、この堀で見かける魚は淡水魚ではなくて、海の魚である。なおこちらの看板にもあるように、近くにある美須賀小学校や大浜漁業協同組合などの協力を得て海水魚を放っているという。

 

この今治城に到着した頃より雨が降ってきて、段々と雨脚が強くなってきた。まあ雨が降って来たと言ってもあまり動じない男なので、雨は無視して今治城の観察を続けることにする。

 

時間的に今治城の天守閣内を見学するのは遅すぎるのでそれは諦めて、今治城周辺を散策してみる。こちらに石碑のある「吹揚神社」は今治城本丸内にある神社で、明治維新で廃藩となった後に造られた神社。祀っている神様は天照大神や八幡大神などがメインであるが、今治城だけあって藤堂高虎(今治藩初代藩主)・久松定房(今治藩:久松松平家初代藩主)なども祀られている。

 

 

本丸内には藤堂高虎の像が天守閣前に鎮座していて感動的だったけど、堀の外側には別の人物の銅像も見える。

 

こちらの銅像となっている「檜垣俊幸」という人物は、この時点ではまだ存命でこの今治市が誇る世界的企業「今治造船」を、単なる愛媛県内のイチ造船会社から日本トップならびに世界的造船会社へと押し上げた人物である。

 

今治では大きな企業が無いだけに年間約3,800億円という大きな売り上げをしている今治造船という会社は、頼みの綱である。地方にはあまり大きな会社が無いと税収が少なくなり、地方交付金頼みになってしまうので、こういった大きな企業があると市町村は助かるのであろう。

 

 

この檜垣俊幸は1928年生まれで、1943年に父親の営む今治造船に入社する。戦後に一旦は今治造船を離れるが、休業に陥った今治造船を買い取り、地場の造船業界が苦しむ中でも邁進を続け、日本で一番の造船会社に育てた。なおそんな功績も認められて、檜垣俊幸氏は2008年にこの今治市の名誉市民に選ばれている。ちなみにこの銅像が造られたのは今から10年前の2011年である。

 

 

この今治城は愛媛県史跡に指定されているが、その城の建物自体は江戸時代の物は殆ど現存していない。その殆どは明治時代に入って破棄されたり、火事で燃えてしまったりで無くなっており、今見られる建物は昭和後半以降に再建されたものばかり。

 

そして今ここから見える今治城の天守閣も再建はされたものの、実際にはこの今治城に天守閣が無かった可能性が高いという。ある説では短い期間だけ天守閣が現存していたというけど、今治城を楽しみにやって来る観光客用に今では新たな天守閣が造られている。

 

この天守閣の再建には元々なかったものを創る訳だから色々な批判があったと思うけど、城マニア以外の今治にやって来る観光客からすれば、やっぱりお城に行っても天守閣が無いと肩透かしを食らうような寂しい感覚になるので、やっぱり新しい天守閣を造ったのは観光的には正解かもしれない。

 

やっぱり日本人からすると「お城」というと、勝手に「天守閣があるもの!」という先入観がある。でも実際には江戸時代に造られた城の中でも天守閣が無かった城は意外と多く、当時は特に外様大名が立派な天守閣を建てると徳川幕府に反旗を翻す可能性を持っていると見られる事もあったという。

 

それに元々あった天守閣が落雷などにより焼失して再建する際も、徳川幕府からの了承を得ないと勝手に再建してはいけない江戸時代だった。そして実際には天守閣内に城主が住む事が少なかっただけに、争いの無かった江戸時代には実務的にも天守閣を持つ必要性も少なかった。

 

こちらは今治城の南西側で、「手づくり郷土賞」という記念碑が見られた。これは魅力ある地域造りの一環で優秀な応募案件に対して国土交通大臣が表彰していて、ここは平成2年に”ヤナギの並木みち(街灯のある街角)”として表彰されているようだ。

 

やっぱり本丸の周囲に堀がある城はとても解放感があり、この今治城は綺麗に整備されているので余計に綺麗に見える。ただ今日は天気があまり良くなかったので景観的にはちょっと残念だったが、1日に2回もこうやって今治城を眺める事が出来たのは幸せな事である。

 

日本国内の総人口は減りつつあるが、都会に住んでいると普段はあまり気にならないけど、このような地方都市ではその人口減が顕著となっている。この今治市でも過疎化は重大な問題であり、このように市内にあった中学校などは廃校となってその数を減らしつつある。なお先程今治城の堀に海の魚を放流していたと書かれていた「美須賀小学校」も、2015年頃に廃校となってしまっている。

 

 

戦後のベビーブームを機に日本全国でも人口が増えていったが、地方の多くはそんな時代が嘘のように人口は大きく減り、子供達も都会を求めて出ていき、更に地方の活気が減っている。

 

ここにあったという「美須賀中学校」も2013年に閉校となり、別の中学校と統合されている。こちらには1997年に行われた”第19回全国中学校軟式野球大会:優勝記念”の石碑が置かれており、何とも言えない寂しい雰囲気が漂っていた。。

 

このように今治市内も今治城を覗くとあまり観光資源が無いので、今治駅まで向かう事にする。

 

この今治駅前のレンタサイクル屋さんは19時まで営業しており、このしまなみ海道にある同系列のレンタサイクル店舗の中では、一番遅くまで営業している。またこの建物脇にはフリースペースの建物があり、そこで休憩したり無料Wi-Fiが使えたりというサービスもあった。

現時点では高校生のたまり場となっていましたが・・・

 

そして向かいには「GIANT(ジャイアント)」の自転車屋さんがあり、ここでもレンタサイクルを借りる事があるけど、今日ボクが借りたレンタサイクル屋さんに比べるとちょっと割高なレンタル費用となっている。しかし自転車にこだわる人向けの値段となっているので、自転車マニアからすると高いとは言えない値段なのだろう。

 

 

さて今治市から道後温泉街まで戻るのも、来た時と同様にバスを使う。なお今治市と松山市間の移動手段ではこのバスか、JRの電車でも行ける。しかし道後温泉となると電車だと、まず松山市へと行ってから伊予鉄の路面電車に乗り換えないといけないので、道後温泉から今治まで行き来したい人はこの「せとうちバス」を利用した方がベターである。

 

ただ今治から道後温泉方面まで向かう「せとうちバス」も、地方のバスなので1本逃すと約2時間位は次の便が来ない時間帯もある。なのでこの今治で晩御飯を早めに食べる手もあったけど、万が一乗り過ごす事を恐れてこの時間帯にあるバスに乗る事にした。

 

今治駅前にはタクシーが沢山停車していたけど、見ていると全然動いていなかった。ただでさえあまりタクシーの乗客が居ないのだろうが、コロナ禍の影響で観光客も減って、余計に地方のタクシー業界はお手上げになっていたかもしれない。

 

そして17時37分に松山市内行きの「せとうちバス」がバスターミナルに到着する。今回は近くの窓口でこのバスの停車場所を確認していたので、焦る事なくしっかりとバスの写真を写す事が出来た。

 

そしてバスに揺られる事、約1時間で道後温泉街に戻ってくる。しかし朝はパラパラだった雨が道後温泉に戻ってくるとそれなりに降っていた。今晩は温泉に浸かろうと思っていたので、まずは一旦ホテルに戻って温泉の割引券を買う事にする。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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