北海道/札幌旅③
旅行期間:2020年9月1日~4日
クラーク博士像だけではない、羊ヶ丘展望台
さて引き続き札幌イチの観光スポットと言っても過言ではない「さっぽろ羊ヶ丘展望台」の見学は続きます。
住所:北海道札幌市豊平区羊ケ丘1
営業時間: 9時~17時(年中無休)
入場料金: 大人530円 小中学生300円
北の大地北海道は札幌!
この「さっぽろ羊ヶ丘展望台」は展望台としてオープンしてから約60年が経過しているが、この羊ヶ丘という場所が観光地化したのは第二次世界大戦前からという歴史ある場所。元々は北海道農業試験場で畜産部の研究施設となっていた為に、羊などが放牧されているこの広大な敷地が綺麗に手入れされて管理されているのだ。
さっぽろ羊ヶ丘展望台のクラーク博士像
昔は広大な芝生が広がる牧場として観光客が訪れていた場所だけど、今となってはそんな景色よりもこの有名なクラーク博士の銅像がこのさっぽろ羊ヶ丘展望台の象徴とも成り代わっているようだ。ここにこのクラーク博士の銅像が造られたのは1976年の事だけど、ここにこの像があるだけで訪れる観光客がクラーク博士の存在を知って帰っていく事になる。
クラーク博士の銅像脇には、このようにクラーク博士の説明文が簡単に紹介されている。アメリカの大学で化学や植物学や生物学などを教えていた人物であるが、とある日本人留学生と出会った事により、その後明治の日本政府に強く勧誘されて日本で農業などを教える機会を得たクラーク博士。しかしアメリカの大学を辞めて日本に来た訳ではなく、1年間の休暇を取って日本にやって来たので、日本に実際に居た期間は約8ヵ月間だけだった。
もっと長く滞在したような勝手なイメージを持っていました・・・
さっぽろ羊ヶ丘展望台の景観 動画
このクラーク博士の銅像がもしここに設置されていなかったら、日本国内でのクラーク博士の知名度はここまでなかったかもしれない。というのもクラーク博士はあくまで札幌だけでしか教鞭を取っていないので、全国区での知名度は元々なかった人物。それが今では全国区で知られる人物になったのも、ここに設置されたこの銅像のおかげだろう。
そんなさっぽろ羊ヶ丘展望台の景色を撮影する男の後ろ姿。この時は後頭部にまた円形脱毛症が出来ていた頃で、この前年から親父の死などの影響でこのように円形脱毛症があった。会社員時代にも同じように何か所か円形脱毛症が出来ていた頃があったけど、それが消えていただけにまた出来てビックリであった。自分でも、そして周りから見てもあまり気を使っていないように見える人間だけど、意外と気遣いのストレスが溜まっていたのだろう。。
こちらは2005年にオープンした「羊ヶ丘ほっと足湯」という足湯を楽しめるスペースなのだが、この時はコロナ禍の影響で残念ながら閉鎖中であった。ただ寒い北海道で、このような足湯に入るというイメージが湧かないけども・・・。
「クラークチャペル」にて
そしてこちらに見えるのは「クラークチャペル」(左)と、「さっぽろ雪まつり資料館」(右)である。このさっぽろ羊ヶ丘展望台に来て、この場所を代表するクラーク博士像の写真を撮って充分に満喫したのでもう帰っても良かったけど、520円の入場料を払っているので、こちらの建物もとりあえず見学してみる事にする。
手前にある「クラークチャペル」に入ると、まずはクラーク博士こと「ウィリアム・スミス・クラーク」(William Smith Clark)の略歴が書かれている。1826年にアメリカで生まれてその後大学まで行き、高校教師をしてドイツの大学に留学して博士号を取得する。そして1876年に北海道開拓の一環として、札幌の農業学校で教える人間として招聘される事になる。
こちらはクラーク博士の写真であるが、像などはメディアで見かける機会が多いけど、このようにクラーク博士の写真を見かける事って少ないと思う。そしてこの写真を見るとクラーク博士は、ボクシングの元世界チャンピオンで最近はテレビタレントとなっている内藤大助さんに、似ているような気がする。。
こちらの教会は「クラークチャペル」という名前が付けられてはいるが、実はあまりクラーク博士と関係は無い建物である。
この「クラークチャペル」という建物は元々は札幌にあった札幌北一条教会という建物を、実際の1/2サイズで再現したもの。1984年に造られたこの「クラークチャペル」ではその教会としての役割ではなく、あくまでも結婚式のウエディングパレスとして造られた建物。なので教会と呼ぶには不自然な場所で、結婚式場と言った方が合っているのかもしれない場所。
クラーク博士の像や記念碑は、このさっぽろ羊ヶ丘展望台以外にも3箇所に設置されている。札幌時計台と北海道大学構内のクラーク博士像は後程訪れる事になるのだが、記念碑はさっき訪れた『旧島松駅逓所』の脇に造られているのを既に見てきている。
こちらにはクラーク博士関連の資料などが置かれており、こちらはクラーク像を作成する時の試作品についての記事が掲載されている朝日新聞の切り抜き記事が張られていた。
ボクらは既に完成した銅像しか見る事が無いけど、その銅像を造る時にはその彫刻家は裏では色んな試作品などを造って、完成形を色々と想像しながら作成しているのである。しかしそんな芸術家にとっては試作段階の物は作品ではないので、基本的には世に出回る事は無い。だがこちらのクラーク博士の右手の試作品は、彫刻家の坂坦道氏が死後に遺族によって寄付されたものだという。
この試作品では右手の指は開いていないそうだが、実際に造られたクラーク博士像の右手はこのように指の間が広がっている。このような像を見に来る観光客はそんな細かい事や裏事情などは目にする機会があまりないけど、このような銅像の手1つをとっても、それに関わる人達の魂が込められている作品なのである。
そしてチャペル内に設置されていたピアノに何気なく座って「何をするのか?!」と思って見ていると、なんとピアノを弾く仕草だけをしてくれたメグちゃん。。
ピアノを弾くマネは得意よ~!
キリスト教があまり広がらなかった日本にとってこのようなキリスト教の教会は、そこがキリスト教を布教する場所ではなくて、結婚式場という認識の方が強くなってしまっている。だから今時結婚式ではキリスト教信者では無いにも関わらず、神父に洗礼してもらって結婚式を行うものという暗黙の了解的なイメージが強いようで、必ず神父によって結婚の誓いを交わすシーンが見受けられる。
キリスト教会には付き物の綺麗なステンドグラスも、ここさっぽろ羊ヶ丘展望台ではこのように羊が描かれていた。ただこれは元の札幌北一条教会にはなくて、この「クラークチャペル」らしさが出ている所だろう。
壁にはこのようなクラーク博士の肖像画も描かれていた。ただしこの肖像画はさっき見たクラーク博士の写真を見て、描かれた肖像画のような構図をしていたが。。
さっぽろ羊ヶ丘展望台にある「さっぽろ雪まつり資料館」にて
「クラークチャペル」の見学を終えてから、隣に造られている「さっぽろ雪まつり資料館」へと進む。そこではこのように雪まつりで今までに造られた雪像の元になった模型が所狭しと展示されている。この「さっぽろ雪まつり」は元々は札幌市内の雪捨て場となっていた大通7丁目広場に、1950年に第1回目として6基の雪像が設置された。その時の1つが奥にボードが見える「ミロのヴィーナス像」で、その当時は今ほどに大規模な雪像はまだ造られていなかった。
そして1955年からは自衛隊も参加して、大規模な雪像が増えていく。そして好評を得て「さっぽろ雪まつり」は段々と大規模に開催されていき、その時代に応じて造られる雪像も変わっていった。1974年以後からは札幌市と交流のある海外の雪像が増えていき、こちらの「第41回さっぽろ雪まつり」(1990年)ではマサチューセッツ議事堂なども造られている。
こちらも自衛隊が参加した「第55回さっぽろ雪まつり」(2004年)の作品で、復元されたパルテノン神殿の想像図を再現した模型である。
なお本物のパルテノン神殿は昔の姿を取り戻す為の復元作業が、今尚続いている。
この海外の建築物シリーズはネタに困った「さっぽろ雪まつり」で大いに使われたようで、ズラリと海外の観光名所の模型が並んでいた。
こちらは「第57回さっぽろ雪まつり」(2006年)の時に造られた作品で、台湾らしさを表したもの。右奥には台湾で一番高い建物である「台北101」の姿も見えている。
こちらは「第70回さっぽろ雪まつり」(2019年)で、ちょうどスターウォーズの映画の新作が放映されたのに合わせて造られているものだ。しかしスターウォーズ作品も初期3部作と、次の事前エピソードを描いた3部作がそこそこに人気を博した為に、後期3部作を作るに至った訳だが実際にその映画を見た感想としては「迷走してしまったスターウォーズ・・・」という感想だった。。
こちらは「第63回さっぽろ雪まつり」(2012年)でのタージマハールの模型である。2020年はインドに近いスリランカに上陸したが、まだアジアの大国であるインドには行った事が無い。コロナ禍が無ければ行ってみたい国だったので、もしかしたら今頃は訪れていた国かもしれない。ただ実際にインドに行った事のある人から話を聞くと、「インドは好き嫌いが真っ二つに分かれる国」との事。
ワタシはあまり綺麗じゃない国は、行きたくないな~~!
こちらはローマを代表する観光地の「トレヴィの泉」の模型である。
2018年にイタリアに行った時にこのトレヴィの泉も寄ったけど、世界的に大人気の観光地であるローマだけに、この場所は観光客だらけだった光景に驚いた記憶が残っている。
一応記念にコインを投げ込みましたが・・・
近年の雪像は世界の建築物シリーズから、このようにアニメシリーズに変換していっているようだ。そして今ではインターネットの普及で雪像のアイデアを募集して、色んな物が造られるようになっている。
しかし近年は地球温暖化の影響もあって札幌市内だけの雪では足りずに、羊蹄山麓などからも雪を集めないといけない時代になっているようだ。いつの間にか札幌の冬の風物詩として定着した「さっぽろ雪まつり」だけど、その内雪不足がその開催が危ぶまれる時が来るのかもしれない。
この「さっぽろ雪まつり」では、10トントラック約3,000台分の雪が運び込まれて雪像が造られるという。観光客を集める為の開催となっているさっぽろ雪まつりだけど、このような裏事情を冷静に受け止めると、その開催には大量のCO2を排出しているのである。
今まではそういった二酸化炭素の排出の概念が薄かったので問題にならなかったけど、今後は雪不足もあって更に遠くから雪を運搬して来ないといけなくなっているので、今以上に今後は大量のCO2排出問題が取り上げられる可能性もある「さっぽろ雪まつり」。
そして「さっぽろ雪まつり資料館」を見学し終わって、向かいに建てられている「オーストリア館」が見える。このオーストリア館は1972年に札幌で開催された『札幌冬季オリンピック』の際に建設された建物で、当初は建て壊しとなる予定だった。しかしこのオーストリア館の存続を願う声が多かった事もあって、『札幌冬季オリンピック』後にこの地に移転されて今では北海道土産が売られる売店と化している。
北海道って牛が代表的なイメージがあったけど、現地でジンギスカン料理を実際に食べてみると、不思議にも羊が代表的な動物に思えてくる。
いやいや、羊さんにはまだまだ負けないよ~!
個人的にはオイラも羊肉が好きなんだけどプ~~!
という事で札幌を代表する観光地となっている「さっぽろ羊ヶ丘展望台」を満喫し、北の大地でジャンプして満喫中の男であった。。
こんな旅はまた次回に続きます!
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