鎌倉から横浜へ移動すると、そこは別世界のような近代的な都市だった【神奈川旅行記㉓】

神奈川旅行記2020年秋-㉓

 旅行期間:2020年11月24日~27日(3泊4日)
(Moving from Kamakura to Yokohama, it was a modern city like another world [Kanagawa Travelogue 23])

近未来的なウォーターフロント!

神奈川県旅2日目は鎌倉に再びやって来て円覚寺と明月院の2つの、鎌倉時代の執権だった北条家にゆかりのある寺を見学しました。鎌倉には他にも寺が沢山あるけど、全部見ていると時間が足らないので、今日はこの2つを見学できただけで満足したので、これから横浜の地へと移動する事にする。

 

 

明月院通りにて

この鎌倉という街は文字通り鎌倉時代に栄えていた場所なので、その時代に建立された寺などの起源を勉強すると、合わせて鎌倉時代の事も勉強できる。ちなみに今年2022年は毎年新シリーズが放送されるNHK大河ドラマで、三谷幸喜監督を迎えて『鎌倉殿の13人』という鎌倉時代に焦点を当てた内容となっている。なのでその大河ドラマ効果もあって、今年2022年には多くの観光客が訪れる場所になっている事だろう。

 

 

その明月院通りを駅に向かって進んでいる途中の川沿いの家に、こちらの見た事のあるような像が見える。こちらは紀元前4世紀頃の古代ギリシアで彫刻家だった「レオカレス(Leocharēs)が製作した『ベルヴェデーレのアポロン』という彫刻作品のレプリカである。


 

ファベルジェ博物館の入口階段上に置かれていた像

この『ベルヴェデーレのアポロン』の彫刻はヴァチカン美術館に保管されているが、あの天才彫刻家ミケランジェロがこの彫刻を参考にしていたとも言われている程に美術史においては有名な作品のようだ。なおこのモデルは全能の神:ゼウスの息子である太陽神:アポロンがモデルとなっているが、レオカレスが紀元前4世紀頃に製作した彫刻作品を2世紀頃のローマ時代に模刻した作品が発見されているだけで、レオカレスが製作した原型ではないのだが。

鎌大仏君
鎌大仏君

なるほどね、それだけ有名な像なんダ!


 

そんな像などを横目に見ながら、北鎌倉駅を目指します。するとその途中に古都の鎌倉の観光を楽しむ、着物に着替えた女子軍団が楽しそうに歩いていたけど、コロナ禍という事もあって遠くからその様子を眺めるだけに留めるのであった。。

 

そして北鎌倉駅に到着し、そこからJRの電車に乗って横浜へ向かうのである。ちなみに今日の朝は宿泊しているホテルが横浜にあるので当然横浜に居た訳で、横浜⇒鎌倉⇒横浜と冷静に考えれば移動効率が悪い旅程となっているが、昨日見れなかった鎌倉のお寺を見学できたので、効率が悪くても来た甲斐があったのだが。

 

ただ北鎌倉駅から横浜駅までは、電車でもたった20分程で到着できる程に近い。しかも10分に1本ほどの間隔で電車は運行しているので、やっぱり都会は電車移動が便利だと感じる。

 

 

横浜の地にて

そうしているうちにあっという間に横浜駅に戻ってくる。横浜というとこのような景色を見れば分かるけど、「横浜ベイスターズ」の本拠地がある場所でもある。ボクの死んだ兄ちゃんは横浜ベイスターズの前身である大洋ホエールズ時代からのファンだったので、ボクからすると横浜ベイスターズよりもまだ大洋ホエールズのイメージの方が強く残っているが。

 

この横浜駅はJR東日本と横浜市営地下鉄以外にも東急電鉄・京浜急行電鉄・相模鉄道・横浜高速鉄道などが乗り入れる、巨大なターミナル駅となっている。1日平均の乗降客数は約230万人前後(2019年度のデータ)になっていて、年間乗降客は8億人を超えるという。

 

そんな大きな駅なので地下街を歩くと迷子になりそうだったけど、今日はこれから1980年代に再開発されて近代的な場所となっている「みなとみらい地区」をブラブラと散策する事にした。

 

 

「横浜みなとみらい21」を散策!

横浜という場所は関西の神戸のように、江戸時代末期以降に開発されて発展していった都市である。元々は神戸のように何もなかった海岸だった場所にペリー来航の影響で外国人を受け入れざるを得なくなった江戸幕府が、横浜に港を開設し日本にやって来た外交官などの為に外国人居留地を築いた場所である。

 

こちらには横浜駅から南東側を流れる帷子川に架かっている「はまみらいウォーク」という全天候型の歩道橋が正面に見えているが、この歩道を右側に進んで行くとニッサン自動車の本社ビルの中を通過して歩く事が出来るようになっている。そしてその通路からはニッサン自動車のショールームを下に眺めながら歩く事が出来て、近代的な横浜の街の雰囲気を感じれる場所ともなっている。

 

こちらのオブジェは帷子川を渡って直ぐにある横浜三井ビルディング前に飾られていた、 「ラム・カツィール(Ram Katzir)というイスラエル生まれでオランダ・アムステルダム在住の芸術家が2012年に製作したブロンズ像『Grow』

 

 

高さ3.6mもある大きなオブジェだけど、この”横浜みなとみらい21”地区は『みなとみらい21街づくり基本協定』というのが定められていて、建築物を建てる際に一緒にアート作品も設置するような決まりになっているそうだ。その決まりの為にみなとみらい地区を散策していると、あちらこちらにアート作品が設置されているので、それらを探しながら散策するのも楽しめる街ともなっている。

 

 

この横浜みなとみらい21地区は造船所や埠頭だった場所をウォーターフロント都市として再開発されており、明治時代に大きく発展した場所からも更に大きく姿を変えてしまっている。そして昔から人々が住んでいた土地ではないので、再開発によって大きな建造物ばかりが立ち並ぶ場所にもなっている。

 

そしてランドマークタワーを目指して歩いて行くと、横浜でも一番高い建物なのですぐに発見する事が出来る。そしてそこに向かうまでの道にもこのようなオブジェを見つける事も出来る。

 

こちらは「氷川丸建造の地」だった場所らしく、氷川丸という船は1930年にここに造船所を構えていた横浜船渠株式会社(現在の三菱重工業株式会社)で造られたようだ。


 

横浜市の重要文化財ともなっている「氷川丸」

横浜市の重要文化財ともなっている「氷川丸」

1930年にこの地で建造された「氷川丸」は、横浜~~シアトル航路などの北太平洋航路で長く運航され、あのチャップリンも乗船した事があるとか。その氷川丸は1960年に役目を終了して、今では横浜の山下公園脇に停留されて博物館船として内部の見学が出来るようになっている。

 


 

この氷川丸建造時の古い写真を見ると、ここに設置されていたオブジェもその様子をオマージュしたデザインにも見えない事もない。明治時代に大きく発展した横浜港も、大正時代に入ってからも第一次世界大戦勃発による軍需物資の輸出の為に、造船所が造られて更に大きく発展していった。

 

約100年程前には造船所や船の修理ドックばかりの光景だったみなとみらい地区も、今ではこのようにその面影はあまり見られずに高層ビルディング群の一帯となっている。当時を知っている人が現代の光景を見たら、腰を抜かすのは間違いないだろう。

 

 

進んで行くと段々とランドマークタワーが近づいてくるが、その手前右側にあった平べったい大きな建物は1989年に開館した「横浜美術館」である。こちらの美術館にはパブロ・ピカソやポール・セザンヌなどの有名芸術家の作品と共に、日本人画家の作品なども収められているが、現在は2023年度中まで大規模改修工事で休館中となっている。

 

 

横浜美術館は2021年3月1日~~2023年度中(予定)まで、大規模改修工事の為に全館休館中となっていて、美術館内の見学は出来ないので注意!!

 

この横浜ランドマークタワーは高さ約296mの複合施設の超高層建築物であるが、超高層ビルとしては1993年の開業時から約20年間に渡って日本国内で1番高かったが、今ではあべのハルカスが造られた為に2番目に順位を落としている。

 

ちなみにその順位は”超高層ビル”としての括りであり、”構造物”としての括りからすれば1位の東京スカイツリーから数えて5番目に国内で高い構造物となっているようだ。

 

こちらは歩道に設置されていた、神社に設置されている茅の輪みたいなオブジェだが、これは横浜のイルミネーション『ヨルノヨ-YOKOHAMA CROSS NIGHT ILLUMINATION-』という冬にかけてのライトアップイベント用に設置された物だった。

 

 

再開発された場所だけあって、このみなとみらい地区は道幅が広くてゆったりとした区画になっている。狭苦しく建物が密集した都心に比べると、とても解放感を感じれて心地いい場所ともなっている。

 

高層ビルディングとしての高さは、後から完成したあべのハルカスに負けてしまったけど、このランドマークタワーの展望フロアと地上階を繋ぐ直通のエレベーターの速さは、今でも日本イチの速さとなっている。ちなみにこの直通のエレベーターは台湾の「台北101」ビルが2004年に出来るまでは世界で最も早いエレベーターとしてギネス記録にもなっていたが、下りだけだと今でも世界イチなんだとか。

 

オカン
オカン

そう言えば台湾行った時に、「台北101」ビルに登ったな!

 

このブログが公開されている頃にはまだこの横浜美術館が開館していたけど、特に中を見学しようとは思わなかった。日本の美術館は館内の写真撮影が禁止されている所が多く、見た作品も写真を撮らないと後で振り返っても殆ど覚えていないので、よほどじゃないと入らないのである。

鎌大仏君
鎌大仏君

美術館のチケット、高かったからケチっただけダよ!(笑)

 

そんな横浜美術館にも入らずに美術品を鑑賞する方法がある。それはこのパブリックアートとして美術館前に設置されていた、こちらの像はタダで見れるのである。

 

こちらの像は「クロチェッティ・ヴェナンツォ(Crocetti Venanzo)(1913~2003没)というイタリアの彫刻家で、『平和の若い騎手』で1987年に製作された物となっている。

 

この作者であるクロチェッティはヴァチカンの美術品修復家として修業を積んだ彫刻家で、サン・ピエトロ寺院には彼が15年の歳月を掛けて製作したという『秘蹟の扉』が設置されているそうだ。

サン・ピエトロ寺院は行った事あるけど、この『秘蹟の扉』は写真には撮ってない・・・

 

ランドマークタワーの横に見えている、こちらの団子3兄弟のように並んでいる高層ビルディングは「クイーンズタワーA/B/C」という名前で、この一角の東急グループの複合商業施設である「クイーンズスクエア横浜」の一部となっている。

 

 

こちらはランドマークタワー前に設置されていたパブリックアート作品のようで、横須賀市生まれの「最上 壽之(もがみ ひさゆき)という彫刻家が製作した物で、『モクモク ワクワク ヨコハマ ヨーヨー』という名前が付けられている。

 

 

こちらのオブジェはステンレス製となっていて、『モクモク ワクワク ヨコハマ ヨーヨー』という作品名からも何となく分かるように風の強いビルの合間を流れていく雲のイメージをなぞらえて製作したそうな。

オカン
オカン

バイキンマンが乗るロボットの、足みたいにも見えるで!(笑)

 

横浜ランドマークタワーに到着!

そうして遠くから見えていた横浜ランドマークタワーの足元にやっと辿り着く。この横浜ランドマークタワーもデカいタワーと思っていたけど、実はタワーだけではなくプラザ棟というショッピングセンターなどの複合施設と合体しているので、思っていた以上に大きな施設となっていた。

 

【横浜ランドマークタワー】

住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい2-2-1
営業時間:10時~21時頃(※展望フロア)
電話番号:045-222-5030(※スカイガーデン事務局)
展望台入場料:大人1000円/高校生&65歳以上800円/小中学生500円

 

 

ランドマークタワーの足元にある複合施設に入ると、このように大型ショッピングセンターとなっている。初めてやって来たのでここがモスクワのクレムリン横にあるグム百貨店のような内観にも見えたけど、ここまで沢山のお店が出店されていてもそれだけ売る物があるのかと思ってしまう。

 

こちらには後1ヶ月もすればクリスマスという事もあって、11月下旬から早々と大きなツリーが飾られているのが見える。最近の日本も販売戦略でハロウィンの時期が終われば、直ぐにクリスマス一辺倒になり易い傾向が感じられる。日本の文化も明治時代以降は、西洋の文化を多く取り入れて発展してきたが、それにしても日本には関係ない文化まで日本の文化として飾り立てるようになったのには少々戸惑いを感じるが。。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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