神奈川県&東京旅(2022年12月中旬)-42
訪問:2022年12月中旬(2泊3日)
松方弘樹ではない!
まだまだ展示品は続く東京国立博物館。
約12万点も収蔵している文化財の中から、館内で展示されているのは約3000点程だけ。
それでも充分過ぎる程の展示品に感じる、ボリュームのある博物館となっている。
国内最大の博物館だけあるぜい!
住所:東京都台東区上野公園13番9号
営業時間:9時30分~17時頃(※定休日:月曜日他)
電話番号:050-5541-8600
総合文化展観覧料:大人1000円/大学生500円/満18歳未満&満70歳以上は無料
館内の見学!
こちらは明治42年に作られた『北条虎吉』の胸像だが、この「北条虎吉」という人物は作者「荻原 碌山(おぎわら ろくざん)」(本名は荻原守衛)の兄の友人だった人物で、歴史上の偉人という訳では無かった。。
※『北条虎吉』像の”石膏原型”が国の重要文化財
この像の作者である荻原 碌山は、洋画家を目指してアメリカに行き、そこから更にパリを訪れた際にロダンの『考える人』像を見て衝撃が走り、それ以降は彫刻家を目指したという。
アメリカとパリで彫刻の修行をして明治41年に日本に帰国した荻原 碌山は、帰国してからたった2年で30歳の短い生涯を閉じる事になる。
長生きしてれば、素晴らしい彫刻作品をもっと生み出していたぜい!
そしてここから階段を登って2階へ向かう。
東京国立博物館:本館は2階建となっており、1~2階を合わせておよそ20室で展示が行われている。
「浮世絵と衣装ー江戸」コーナーの見学!
2階に登ると階段脇にあった「浮世絵と衣装ー江戸」のコーナーに進んで行く事にする。
江戸時代が一番華やかな時代だったぜい!
こちらは江戸時代の17世紀に作られた『小袖 染分綸子地若松小花鹿紅葉模様』。
紅葉が散りばめられたり、黒地鹿が散りばめられているのは『三笠山』をイメージしているからだという。
こちらは江戸時代の18世紀に作られた、『品川座敷の遊興』の錦絵。
作者は「鳥居 清長(とりい きよなが)」という江戸時代中期に活躍した”鳥居派”を代表する浮世絵師で、『8頭身の健康的な美女画』を数多く残した人物でもある。
『江戸版:ヴィーナス』だぜい!
松方コレクションの浮世絵!
そしてこちらの部屋の壁には、約8000点にも及ぶ”松方コレクション”の浮世絵の中でも、厳選された数十点の作品が飾られていた。
こちらは江戸時代の1794年に作られた『市川鰕蔵の竹村定之進』の錦絵となっており、活動期間が1年にも満たずに忽然と姿を消したとされる「東洲斎 写楽(とうしゅうさい しゃらく)」の作品となっている。
※国の重要文化財
こちらは江戸時代後半に活躍した「歌川 広重(うたがわ ひろしげ)」(※初代)が描いた、『月下木賊に兎』という作品。
「木賊(トクサ)」とはシダ植物で”ツクシの仲間”でもあり、沢山の節を持つ茎が特徴的で、昔は茎の表面がザラザラとしている為にヤスリに使ったり、歯磨きに使っていたという。
だから『砥草』とも書いていたぜい!
こちらは江戸時代後半に浮世絵師「歌川 国芳(うたがわ くによし)」が制作した、『人かたまって人になる』という作品。
遠くから普通に見たら1人の男が横を見て指差しているだけの構図にしか見えないが、近づいて作品をじっくり見てみると、顔部分だけで数人の男が絡み合っており、手で指差している部分も実は足の先だったりと、”一粒で二度楽しめる”絵となっている。
目部分も、目じゃなくて、オッサンの黒パンツだよ~!
こちらも江戸時代後半に世界的に有名な浮世絵師「葛飾 北斎(かつしか ほくさい)」(※初代)が描いた、代表作の『富岳三十六景』の『山下白雨』である。
『富岳三十六景』の中でも特に知られる3作の1つであり、この写真では赤富士に見えるが、実際は黒に近い為に”黒富士”とも称されている。
また絵の右下に描かれている線は”稲妻”を表現した物となっている。
富士山は色んな表情を見せてくれるぜい!
こちらは再び東洲斎 写楽の作品である『三代目:瀬川菊之丞の田辺文蔵妻おしづ』。
1794年に上演された歌舞伎舞台『花菖蒲文禄曽我』が東洲斎写楽のデビューとなり、11作品を仕上げたという。
なお、上演された『花菖蒲文禄曽我』は実話を基にした”仇討ちストーリー”となっており、昔から人間には”仇討ち”が好きだった事が伺える作品ともなっている。
江戸時代の人間は”耐える”事に美徳を感じていたぜい!
※国の重要文化財
館内には至る所に休憩用の椅子が設置されており、見学者の疲れを考慮している様子が見られた。
まだまだ続くんか・・・・
こちらの部屋は特別室となっていて、”立ち入り禁止”となっていた。
ただ壁は金色の光沢が漂い、皇族が東京国立博物館に来た際の休憩場のような雰囲気を感じる部屋でもあった。
明治時代に入って日本国内から多くの文化財が消えていったが、それは日本人が廃棄しただけではなく、”珍しい美術品”として海外の資産家が大量に収集していったからでもある。
しかし結果的には日本でそのまま美術品が放置されているよりも、海外のコレクターや博物館の手に渡った為に、大事に保管されて今でも綺麗な状態で見られる事に繋がっているのでもある。
大英博物館も、そう主張していたよね~!
大英博物館は”盗っ人”だぜい!
正面玄関ホールにて
こちらは正面の玄関ホールで、大理石の壁や金色に反射する扉など、豪華な内装となっているのが見える。
こちらは中二階部分の壁に”浮き彫り”で装飾が施されている『大時計』で、気品あふれる雰囲気の時計ともなっている。
ちゃんと時間も正確でした♪
鉄筋コンクリート造りの建物ながら、館内からは嵌め込まれた大理石の壁や手すりなどで、全く鉄筋コンクリート造りらしい内観に感じない。
こういう”昭和レトロ”な空間にやって来ると、昭和前半生まれの人間からすれば、思わずホッとする空間に思えるのだろう。
綺麗に撮ってくださ~い♪
窓のステンドグラスは日本国内では教会の建物位でしか見る機会がないけど、このような歴史ある建物で眺めるステンドグラスも、展示作品とはまた別にじっくりと見学する必要がある。
今回の東京国立博物館見学では、特に順序を気にせずに入口近くからの展示ブースを順番に見ていったけど、ちゃんと展示品を鑑賞するのであれば、歴史の順番に沿って見ていくのが正解なのだろう。
歴史の順番に見ていく方が、どれだけ日本人が変わっていったかが分かるぜい!
「日本美術のあけぼのー縄文・弥生・古墳」コーナー
そして次は「日本美術のあけぼのー縄文・弥生・古墳」コーナーと、本来なら最初に見学すべきブースに辿り着く。
こちらは6世紀の古墳時代に作られたという、『埴輪 短甲の武人』。
さっきまで見ていた彫刻作品から約1300年程も昔の時代に作られたものだが、約1300年の間で日本人は驚くべき造形技術を築いていった事が分かる作品でもある。。
※国の重要文化財
こんな旅はまた次回に続きます!
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2022年12月中旬に『どこかでマイル』を使って訪れた、2泊3日の神奈川県&東京旅です。