九州縦断旅:鹿児島編
旅行期間:2020年8月中旬~下旬
絶景を眺めながらの足湯
今日は桜島での無謀とも思われた一周サイクリング旅を何とか無事完走し、レンタサイクルを借りた桜島ビジターセンター近くにある無料の足湯に浸かれる「桜島溶岩なぎさ公園」にやって来ました。
桜島内を散策!
この「桜島溶岩なぎさ公園&足湯」は2001年に造られたもので、地下約1,000m下から源泉を引き上げている。この隣にある温泉宿泊施設「国民宿舎レインボー桜島」でマグマ温泉として入浴施設になっている温泉を、ここの足湯でも利用している。なのでここでは天然温泉に無料で足湯に浸かれる場所となっている。
住所:鹿児島県鹿児島市桜島横山町1722
桜島溶岩なぎさ公園の足湯に癒される
という事で全然人が居なかった足湯コーナーを独占するように、天然温泉の足湯に浸かる事にする。8月の真夏炎天下の時期にサイクリングをするという事は、日向にずっと滞在しているという事でもある。なので自分の予想以上に汗をかいて体内の水分が出ていっていたのだろうけど、今回のサイクリング途中で飲んだ水分はペットボトル500ml×2本の水のみ。後は昼食を食べたチャンポン屋さんで水とリンゴ酢をガブ飲みしただけ。
という事で”少々渇いていた体内に水が染みていく”ような感じのポーズで、自撮り写真の撮影を試みる。このようにこの足湯コーナーでは雄大な桜島を眺めながらゆったり出来るし無料なので、桜島を訪れる場合は是非立ち寄るべき場所だと思う。
真夏の8月だったので17時頃でもまだまだ太陽は落ちようとはしていなかったけど、さすがのお天道様も若干傾きつつあるようだった。向かいの鹿児島湾の先にある陸地は、薩摩半島である。なおこの桜島周囲にある錦江湾(鹿児島湾)は、大昔は陸地であったが桜島の大噴火により噴き出たマグマの分だけ土地が陥没した為にカルデラとなって、その後に海の水が流れ込んできて今見られるような湾になったという。
この時は全然この足湯がある桜島溶岩なぎさ公園内に人が居なかったので、桜島をバックにした自撮り写真に再びチャレンジする。
桜島を見上げていると~~桜島より大きくなっちゃった!!
こんな写真撮る位だったら、足湯に浸かって疲れを癒している方がよかです!
肝心のバックに写るワシの姿が消えとるド~~ン!
そんな桜島溶岩なぎさ公園の片隅には、戦後に活躍した福岡県出身の小説家であった梅崎春生の小説「桜島」の文学碑が置かれていた。梅崎春生は第二次大戦中は徴兵されて、鹿児島で任に就いた。その時の体験を描き、鹿児島で桜島へ転属となった暗号員の生き様を描いたものだという。
戦時を経験していない現代を生きる人々にはどうやっても理解できない、このような戦争中を過ごした人々の想い。このような戦争体験者の人々の残した言葉などでしか想像できない世界である。
ある意味、戦時を理解できないのが幸せでもあるのかもしれません
おいどんは沢山の血など見たくなか!
ここで足湯にゆっくり浸かっているとだんだんと夕陽のように、渋い色になってきたお天道様。今日はとても天気が良くて、その分お天道様からのパワーも沢山貰えた。その分とても暑くて肌は一段と黒く焼けてしまったけど、「楽しい一日を過ごさせてもらって、ありがとう!」である。
さてそれなりに足湯に浸かったけど、実際のところそれで今日のサイクリングの疲れが取れる訳ではない。公園内には殆ど人が居なかったので、喋り相手も居ないし、景色もそう変わるものでもないし、それなりに自撮り写真にもチャレンジしたしという事で引き上げる事にする。
その桜島溶岩なぎさ公園の出入り口付近には、こちらの「大正噴火90周年記念碑」が置かれていた。平成16年(2004年)に設置されたもので、ひょっとしたら長渕剛が行った桜島でのライブコンサートの際に合わせて建てられた記念碑だったのかもしれない。
サイクリングが終わった後はついでに「湯之平展望所」という火山岳に最も近い展望台に行きたかった。だけど火山岳から一番近いという事はここからはそれなりに遠く、バスが無くなってしまってる時間帯に歩いて行っても約1時間半程かかるという。そうなるともし行ったとしても展望台に着いた頃には日没となって、火山岳の様子すら見えなくなってしまうので諦める。そしてとりあえず桜島港へと向かうと、桜島内に2箇所しかないコンビニの1軒であるローソンの看板が見えてきた。
桜島内のローソンはこのようにローソン・ブルーではなく、ジオパークを意識した外装のカラーをしていた。国立公園に指定されてもいる桜島だけに、ブルーではなくグリーンの外装デザインとなっていた。そして入口は雪国のように入口の扉前にさらに玄関が造られていた。恐らく火山灰対策の為に、このような入口になっているのであろう。
そして桜島内では唯一のローソン店舗で、こちらの『僕ビール君ビール』を購入し、今日一日頑張ってくれた体に報いる事にする。こちらのビールはローソンとの共同開発で2014年に発売が開始された、オリジナルのクラフトビールである。コンビニではあまり若い世代がビールを購入しないというデータより、若者層に購買してもらいやすいパッケージにもこだわったという。なおこちらのパッケージは2020年4月にリニューアルを行い、新しいパッケージになっていた。
さて行きたかった火山岳に最も近い展望台には残念ながら行けなかった。なのでこのままちょっと虚しい気持ちを引きづって帰るか、それとも桜島ビジターセンターのスタッフさんが教えてくれた、この先の小高い丘の上に造られている「桜島自然恐竜公園」の展望台に行ってみるか?!と迷いながらとりあえず歩く。なおこの桜島自然恐竜公園はこの奥の小さい山のように見えている上に、そこの展望台が小さく見えていた。
こちらの桜島でレンタカーや安く自転車を借りれる店は、とっくに閉まっていた。桜島で自転車をレンタルする前は、安い方にするかで迷っていたけど、実際にあの勾配が多い約36kmの道のりはママチャリのような自転車よりもしっかりと整備されているロードバイクの方が無難だろう。
桜島自然恐竜公園にて
そしてまだ明るかったので、桜島自然恐竜公園の上に登って展望台まで行ってみる事にした。この公園へと登る道には階段はなくて、こちらの車道を登っていく必要があった。
住所:鹿児島県鹿児島市桜島横山町
サイクリングを達成した満足感と、久々のサイクリングで体を動かした疲労感から、あまり深く考えていなかったけど、この桜島自然恐竜公園はさっき手前から見えていた通りにそれなりに高台に造られている。なのでシンドイ体に再び鞭を打ちながら、誰も通らない道路を1人歯を食いしばって登っていくのであった。。
まあでもシンドイ思いをして登っていくと、その途中からはこのように急に目の前の景色が開けてきて、桜島港がよく見える。便数が多い桜島フェリーは相変わらず忙しそうに、桜島と鹿児島市街地を行き来している光景が見える。1時間に1本とかいう少ない本数だと、その便に合わせての動きになるけど、ここ桜島フェリーは本数が多いのでそんなのを気にせず散策が出来たのであった。
まだお天道様が沈む時間ではなかったけど、この東側の空に黒い雲が漂ってきて、時折「ゴロゴロ~~!」という音まで聞こえて来ていた。桜島周辺では天気が急変しやすいと聞いていたけど、桜島自然恐竜公園の散策中は雨が降らないで欲しいなと思いつつ進んで行く。
こんな桜島自然恐竜公園へと登る道の壁にも、このように誰かさんが描いたプチ芸術作品(?!)を見る事が出来た。日本全国でも大人気のアンパン・ヒーローは、ここ桜島でも健在のようであった。
桜島の火山岳も近くに行けばハッキリ見えるかなと思っていたけど、その時の噴煙の量や風向きによってはモヤった感じになって、いまいちクリアな景色に見えない。
そして坂道を徒歩で登る事約8分掛かって、やっと頂上の公園へと辿り着く。すると「恐竜公園」という名前通りに、それなりに大きい恐竜の形をしたオブジェが設置されているのが見える。なお今ではこのように恐竜ばかりが見える場所となっているが、今から約400年程前にこの場所に「横山城」というお城が造られた場所でもあるという。
ただそんなお城だった跡地とは思えないように、今では大きな恐竜模型に占拠されてしまっている。この公園は一応アスレチック施設となっていて、本来であれば子供連れファミリー達で賑わう場所のようだ。しかしここを訪れた時は車が1台だけ停まっていて1ファミリーのみしかいなかったが。。
何故か恐竜だらけの公園を散策
大昔に絶滅したという恐竜たちの模型がこのように造られている。もしの話だけど、これら恐竜が絶滅しなければ人類がこれほど地球上で支配権を持てるようにはならなかったのかもしれない。
おいどんは熊となら戦えるけんど、恐竜はさすがに無理でごわす!
大昔に生存していたというこれらの恐竜たちは、現代の自然界に生きる生き物たちに比べて、体格がとても大きい。もし恐竜が絶滅したとしても、それ以降も地球環境が変わっていなければ同じような体格をした恐竜たちが復活していたかもしれない。でも現実としては恐竜はそれ以降復活していないという事は、このような大型化していく時代の終焉だったという事になるのかもしれない。
今で見るトカゲなどの大祖先のような恐竜「ディメトロドン」(学名:Dimetrodon limbatus)。この体温調整の役目を持つ背中の帆のような部分には、ちゃんと何本もの骨が備わっていたようだ。だから折り畳む事は出来なかったのかもしれない。ちなみにこちらのディメトロドンは恐竜ではなく、”哺乳類型爬虫類”に分類されるという。
次に見えてきたのは「ブロントサウルス」(Brontosaurus)で、小さな頭と細長い首を持った恐竜。草食だったらしく、映画『ジュラシックパーク』などで逃げ惑う恐竜として、チラホラ出てきているのをよく目にする種類である。
その次は先程のブロントサウルスと似ているけど、それよりもっと体が大きい「ディプロドクス」(genus Diplodocus)である。全長20~30mほどのこれまた草食恐竜で、主に北アメリカ地方で生息していたという。そしてこちらの体内には穴が開けられていて、滑り台のような遊具施設となっていた。
高~~い場所に頭があって、まるでキリンのような恐竜である。ただこのように現代の生物に比べると圧倒的に体が大きかった恐竜、その反面に逆に食糧が沢山必要となる。なので生息地域の食べ物が少なくなってしまうと、その大きな体が逆に問題となって絶滅していったのであろう。
そんな恐竜達の大きな遊具施設が置かれているアスレチックな場所となっていた桜島自然恐竜公園は、ご覧のように全然遊んでいる人が居なくてヒッソリとしていた。
そんな桜島自然恐竜公園の奥へと進んで行くと、雑草がそこそこな高さに生えている道の先に展望台を見つけた。先程下から少しだけ見えていた建物である。このように2階建ての造りとなっているので、問答無用で2階に登るのであった。
こちらが桜島自然恐竜公園内にある展望台から、桜島の火山方向を見た景色である。ただ残念ながら噴き出る火山灰の影響か、それとも天気が悪くなりつつあった雲の影響かで、全然火山をはっきりと眺める事が出来なかった。。
お天道様と同じように、そろそろお疲れだド~~ン!
そんな火山ははっきり見えなかったけど、反対側はこのようにクリアに見えていて、錦江湾やそこを行き交う船などが見えている。この目の前に見えている錦江湾は初めからこのような海だった訳ではなく、大昔に桜島が大噴火した時に沈んでしまったカルデラ地帯だったという。そしてそんな窪んでいるカルデラ地帯に海水が入って来て、今ではこのような湾の景色になっているそうだ。
展望台からの景観 動画
展望台から錦江湾方向を眺めていると、後ろ桜島火山の方から爆発音ではなく「ゴロゴロ~~!!」と怪しい音が更に響いてきた。そして振り向いて見ると、薄暗い雨雲が視野に広がっていて、桜島火山の姿は全く見えなくなってしまっていた。。
そろそろお休みド~~ン!
という事で今にも雨が降りそうな天気となってきた。桜島に住んでいる人が「ここの天気は変わり易いよ!」と言っていたように、「雨が降る前にフェリーに乗らないと」と思って坂道を駆け下りて先を急ぐのであった。。
こんな旅はまた次回に続きます!
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