東北旅行記2020年冬-64:山形編
旅行期間:2020年12月1日~8日(7泊8日)
(Shinjo Manga Museum, where you can learn about Yoshihiro Togashi and other manga artists that Shinjo City has produced. [Tohoku Travelogue 64])
幽遊白書世代で~~す!
山形県の新庄市内で「新庄ラーメン」を味わってから、再び新庄駅に戻ってきました。ここ新庄駅から山形駅に向かうには、またJR奥羽本線の電車を利用するのですが、新庄駅の北側と南側の線路幅が異なっている為に、この新庄駅が乗り換え地点ともなっており、その為に電車待ち時間もそれなりに発生する場所ともなっている。
「新庄・最上漫画ミュージアム」の見学!
そんな新庄駅には「新庄・最上漫画ミュージアム」という、ここ新庄市が輩出した漫画家などを紹介する施設が造られている。東北地方の電車の乗り継ぎ駅ともなっている新庄駅だけに、その乗り継ぎ時間を潰す為も考慮して、設置されていたのかもしれない。
この訪問時は『ゆめりあ消防署』という架空の消防署が設置されていて、最上広域消防本部の消防士さんが提供する体験型コーナーとかが用意されていた。消防士というとボクが高校卒業時に採用試験を受けた事のある因縁の職業だが、競争率の高い1次:筆記試験に合格して2次:体力テスト&面接に進んだが、落選してしまった想い出が残る。ちなみにその時に一緒に試験を受けた友達は合格して、立派な消防士として活躍している事だろう。
この時に消防士になっていたら、こんな旅人間にはなってなかった事だろう・・・
ホンマや、もっとマシな人生になってたハズやで!(笑)
この「新庄・最上漫画ミュージアム」では、この地方出身の漫画家などが紹介されている施設である。このような施設では大体その土地の歴史や過去の人物などが紹介されている事が多いけど、まず漫画家が前面に出てくるのも珍しいように思う。まあそれだけ全国的な知名度のある過去の偉人が少ない事もあってか、現代の漫画界の巨匠などが紹介されている。
その”現代の漫画界の巨匠”というと、若い世代の人はこの絵タッチを見ればすぐに判ると思う。ボクらの世代でもお馴染みの人気漫画を描いた人だけど、その後には世界的にヒットした漫画を生み出した世界的漫画家になっている人でもある。
この新庄市出身の漫画家の中でも突出した実績がある有名漫画家が「冨樫 義博(とがし よしひろ)」で、その代表作がこの壁に飾られている沢山のスケッチにもある『幽☆遊☆白書』だ。『幽☆遊☆白書』は1990年から『週刊少年ジャンプ』に連載されて、格闘漫画として一世を風靡しアニメ化もされて大ヒットした漫画である。
ちなみにこの1990年頃の『週刊少年ジャンプ』は黄金時代で、他に連載されていたのは
『こちら葛飾区亀有公園前派出所』
『ドラゴンボール』
『シティハンター』
『魁!!男塾』
『聖闘士星矢』
『県立海空高校野球部員山下たろーくん』
『ジョジョの奇妙な冒険』
『ジャングル王者ターちゃん』
『ろくでなしBLUES』
『まじかる☆タルるートくん』
『DRAGON QUEST ダイの大冒険』
『電影少女』
『花の慶次-雲のかなたに-』
『SLAM DUNK スラムダンク』
『珍遊記 -太郎とゆかいな仲間たち-』
というボクら世代にとっては、思い出ばかりの名作が揃っていた時代である。この中でも個人的にとても影響を受けたのが『魁!!男塾』と『ろくでなしBLUSE』で、大人になってからはパチンコ台とコラボして復活した『花の慶次-雲のかなたに-』にも大きな影響を受けた。ただ今でも大人気の『ジョジョの奇妙な冒険』や『SLAM DUNK スラムダンク』は興味が無かったので、飛ばして見ていなかったのは、今思うと贅沢な少年マガジンの読み方だったように思うが。。
こちらは新庄市とコラボした「新庄まつり山車の幽遊白書Ver」のイラスト。この幽遊白書Verは約30年程前の漫画作品であるが、その後に週刊少年ジャンプで1998年に連載を始めた『HUNTER×HUNTER』が、『ONE PIECE』に次いで週刊少年ジャンプの歴代2番目に長期連載中作品となっていて、累計発行部数は8000万部ほどの大ヒット作品となっている。
なので若い世代からすれば「冨樫義博」という名前を聞くと、『幽遊白書』ではなく『HUNTER×HUNTER』をまず思い浮かべる子も多い事だろう。
ちなみにボクはこの『HUNTER×HUNTER』を読んだ事はありませんが・・・
こちらには週刊少年ジャンプを毎週楽しみに見ていた頃の記憶が思い出されるような、幽遊白書のCDやスーパーファミコンのソフトなども展示されている。
【幽遊白書 OP&ED メドレー】
また漫画コミックだけではなくアニメでも大ヒットした『幽遊白書』のアニメ主題歌であった、馬渡松子が歌う『微笑みの爆弾』という曲を耳にするだけで、幽遊白書に熱狂していた時代の記憶が蘇るのでもある。
この『幽遊白書』という漫画は、主人公の「浦飯幽助」という不良中学生が子供の身代わりで交通事故で亡くなってしまう所からスタートする。しかし霊界側からは予定外の死という事もあって、「霊界獣の卵を育てる」という試練を与えて復活した少年のお話である。
大ヒットした漫画作品というのも、最初の頃の作品を見ると、その後とはストーリーが全然違う作品になっている物が意外と多い。この『幽遊白書』も最初は浦飯幽助が街中で色んな試練に立ち向かう話だったけど、途中から格闘漫画に趣向が変化していった。
ちなみにこの世界的なヒット作を生み出した漫画家:冨樫義博の、週刊少年ジャンプ連載最初の作品はこの『幽遊白書』ではなく、『てんで性悪キューピッド』という少しだけエロいシーンが描かれていたラブコメディ作品だった。その作品も一応見ていた事もあるので、冨樫義博という名前を聞くとその『てんで性悪キューピッド』がまず頭に浮かんでくるのである。
この時に「新庄・最上漫画ミュージアム」を訪れていた人の大半は家族連れで、恐らく地元に住んでいる人達だからか、これらの漫画関係の資料には見向きせず、『ゆめりあ消防署』の体験コーナーに夢中になっている姿が見られた。
この新庄市出身の漫画家というと「冨樫義博」が有名過ぎるけど、それ以外にも沢山の漫画家を輩出しているようだ。こちらにあったのは「阿部ゆたか」という少女マンガ系の漫画家で、彼の代表作などは聞いた事のないタイトルばかりだったけど、『名探偵コナン』の作画なども手掛けた事があるようだ。
一口に「マンガ」というけど、どの週刊コミックに連載されていたとかによって、大きくその読者層が変わってくる。ボクの頃は小学館が発行している小学生向けの『コロコロコミック』からスタートして、『週刊少年ジャンプ』から『週刊少年マガジン』へとステップアップしていった世代である。
最近では全くマンガを読みませんが・・・
ボクらの世代では小さい頃に小説など文字ばかりの本を読む子供は殆ど居なくて、このようなマンガを見て育った世代でもある。だから昭和初期の文学集などの知識は殆どないけど、その代わりに近代漫画にはとても詳しい大人が多く育ったのである。
冨樫義博の新しい方の代表作である『HUNTER×HUNTER』は世界的にも大ヒットしており、世界で『HUNTER×HUNTER』のイベントなどが未だに開催されている。だからかつて日本が世界に誇った電化製品などがもう通用しなくなった現代で、日本が世界に誇れる産業がこのマンガと言っても過言ではないのである。
冨樫義博が描いたスケッチのような物も展示されていたけど、個人的には『幽遊白書』のイメージが脳内に強過ぎる事もあって、他のマンガのキャラクターデザインであっても、無理やり幽遊白書に登場するキャラクターに当てはめて見てしまう。。
こちらは「岡田理知」という、ここ新庄市出身の漫画家のパネル。こちらは少女マンガ系の作家なので全く聞いた事の無い名前だけど、新庄市からこれだけの漫画家が輩出されたという事は、何かしらの土壌が存在していたという事なのかもしれない。
新庄駅構内の見学!
ただ「新庄・最上漫画ミュージアム」も立派なミュージアムというよりは、駅横の空きスペースを利用した展示をしているような場所という雰囲気で、無料という事もあってそこまで沢山の品が展示されている訳でもなかった。なので思ったよりも早く見学を終えてしまい、まだ電車が出発する時間まで暇だったので、近くにあったお土産屋などを物色する事にした。
こちらには弘前市でよく見たリンゴではなく、フランス原産の洋梨である「ラ・フランス」が1個200円で販売されていた。元々はフランス原産の果実だが、ヨーロッパではあまり気候が合わないので、ヨーロッパでの生産数は少ないそうだ。日本国内ではこの山形県や長野県で、多く栽培されている果物になっている。
そして先日訪れた仙台旅の道中で購入した事のある「おしどりミルクケーキ」が販売されていた。仙台で販売されていた事もあって、てっきり仙台名物のお菓子かと思っていたけど、実際にはここ山形県を代表するお土産品だったのである。
仙台旅で購入した際に気に入った「おしどりミルクケーキ」だけに、今は荷物になるから買わないけど、帰りの空港で必ず買おうと思ってしまった。しかもこのように「ラ・フランス味」や「サクランボ味」など、山形県らしい味も用意されていたので、帰りの空港での爆買いシーンが勝手に脳裏に思い浮かんできたのであった。。
最近は猫ブームだけあって、色んな所で猫の形をしたグッズやお菓子などが販売されている様子を見る事が出来る。個人的にも最近猫ちゃんにハマっている人間なので、このような猫の手をしたお菓子の外観だけに惹かれてしまうのである。。
ただこの新庄駅もそこそこに大きい割に、あまり観光客が来ないからか、そこまでお土産屋さんもある訳でもなく、また駅前にもそこまで活気が見られない。だから新庄駅付近で時間を潰そうとして見学できそうな場所も、あまり無さそうな場所だった。
これでも一応「山形新幹線」の終着駅でもあるので、もっと活気があるかと思っていたけど、東北地方ではこれでも大きな駅という事なのかもしれない。先日訪れた仙台駅は東北地方の中でも別格的な存在の大きな駅だけど、それ以外の駅と仙台駅を比べるのが根本的に間違っているという事だろう。
さっき見た「かむてん」という新庄市のイメージ・キャラクターは、さっきの『幽遊白書』などを描いた漫画家「冨樫 義博」がデザインしたキャラクターでもある。ここまで来たら、どこかの街みたいに街中で『幽遊白書』や『HUNTER×HUNTER』に登場するキャラクターの像を置きまくって、漫画で町興しする時が来そうにも思えた。
さてこれから新庄駅を後にして、更に南側にある「山形駅」を目指します。山形駅と秋田駅はJR奥羽本線で一応繋がってはいるけど、この新庄駅を境にして、北側の線路と南側の線路の幅が違っているので、厳密にはこのように違う電車に乗り換えて移動する必要があるのだ。
在来線用の線路幅が秋田県側で、新幹線用の線路幅が山形県側になっているゾ~!
この新庄駅からは普通の電車に乗って、1170円の運賃で山形駅に向かう。この新庄駅も一応新幹線が停まる駅ではあるが、自動改札ではなく、有人改札となっていて、このように切符にハンコを久々に押されたのである。
ここ新庄駅からは山形駅まで1本の電車で迎えるが、山形新幹線を利用すると45~50分の移動時間だが、普通電車だと約70分ほどかかる。今回は貧乏旅・・・ではなく節約型の電車旅なので、普通電車で移動したのであった。。
山形駅に到着!
そして新庄駅を出発して1時間10分ほど経過すると、無事「山形駅」。もし秋田駅からこの山形駅まで1本の電車ですんなり移動する事が出来るようになっていればさっきの新庄市に立ち寄る事も無かっただけに、複雑な路線環境ではありながらも、それによって新庄ラーメンも味わえたり、新庄市出身の漫画家の勉強も出来たりと、良い機会に恵まれたと思う事にしてみた。
さて今回の東北旅も、青森県⇒秋田県⇒山形県と最後の3つ目の県にやって来て、そろそろ旅の終わりも見えかけてきた頃合いだけど、まだまだ最後の最後まで山形県を見学していくのであります。
こんな旅はまた次回に続きます!
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