新庄市で人気のラーメン屋「新旬屋本店」で、昼の名物「金の鶏中華」を味わう!【東北旅行記63】

東北旅行記2020年冬-63:秋田~山形編

旅行期間:2020年12月1日~8日(7泊8日)
(Tasting the Noon Specialty “Golden Chicken Chinese” at Shinshunya Honten, a Popular Ramen Restaurant in Shinjo City! [Tohoku Travelogue 63])

新庄ラーメン!

さてこの2020年12月に訪れた東北旅も、この朝で早くも6日目を迎えました。全部で8日の旅程の東北旅も既に後半戦を迎えており、これから秋田県を離れて、南側にある山形県へと移動します。

 

 

秋田から山形県に移動!

全国を旅していると、街中とかの工事現場にこのような可愛らしいオブジェで柵を固定している物が度々見られる。こちらは秋田県だけあって”なまはげ”をイメージしたキャラクターのようにも見えるけど、ベースの色が黄色いなまはげもなかなかに新鮮な印象を受けた。

ハゲる前君
ハゲる前君

来年は真っ黄色で頑張るゾ~!

 

秋田県から山形県までの移動手段に選んでいたのは、勿論電車。地方はバス路線が充実しているのでバスでも移動する事が出来るのだろうけど、最初からバス路線での移動は全く想定していなかった。しかしバスで全国を移動する番組が人気なように、地方ではいかにバスを上手く乗り継いで移動するかという方法も、今後取得する必要を感じた旅でもあった。

 

秋田県の中心部である秋田駅から、隣の県である山形県の中心部である山形駅までは、JRで新幹線に乗らない場合だと移動に5時間前後の時間が掛かる。また秋田駅から山形駅までは1本の電車で簡単に行けると思っていたけど、途中の「新庄駅」で乗り換える必要があった。その乗り継ぎ駅である新庄市ではラーメンが有名な場所でもあるので、一旦新庄市で途中下車する為に新庄駅までの切符を購入したのであった。

 

この秋田駅から山形駅までは新幹線で簡単に移動できるのかと思っていたけど、この秋田駅が終着駅となっている「秋田新幹線」は山形方面には向かわずに東側の岩手県盛岡駅側に路線が繋がっている。また山形県側を走る「山形新幹線」も、福島県から山形県に北上してくるが、その山形新幹線はこれから向かう新庄駅までしか伸びていない。

ハゲる前君
ハゲる前君

意外と微妙な、秋田駅と山形駅の距離だゾ~!

 

だから秋田駅から山形駅の移動方法で検索すると、わざわざ秋田新幹線に乗って仙台駅まで移動してから高速バスに乗って山形駅に向かうルートなどが出て来る訳である。隣の県の県庁所在地に移動するだけでも、2つの県を跨いで移動するというのも少し変にも思うけど、常にフレキシブルな選択肢は想定しておく事も大事ではある。

 

という訳で吞気なボクはJR奥羽本線で、約3時間かけて新庄市へと向かうルートを選択。忙しいビジネスマンでもないし、のんびりと気ままにその地方の景色を車窓から楽しむとする。

 

そしてJR奥羽本線で南下していると、こちらの「後三年駅(ごさんねんえき)という珍しい駅名が見えてきた。駅名のフリガナが表記されていなければ「あとさんねん」と読んでしまう人も多そうな駅名だけど、平安時代にこの地で起きた『後三年の役(ごさんねんのえき)に由来した名前となっている。

 

ハゲる前君
ハゲる前君

奥州藤原氏が台頭するきっかけとなった戦いで有名だゾ~!

 

そしてこちらも珍しい「及位駅(のぞきえき)という駅名が見える。この及位駅は秋田県側ではなく山形県側の駅であるが、この無人駅を管轄しているのはJR仙台支社らしく、この駅より北側の駅が秋田支社の管轄になっていて、その境目にある駅でもあるようだ。

ハゲる前君
ハゲる前君

1日10人前後しか乗ってこない駅だゾ~!

 

 

山形県新庄市に到着!

そんな風に秋田県と山形県の風景を見ながら、約3時間近くJR奥羽本線の電車に揺られて、中継地点である「新庄駅」に到着します。さっきも説明したように東北の新幹線って、もっと便利に連絡しているように思っていたけど、山形新幹線はあくまで福島県から山形県までを結ぶ新幹線で、秋田新幹線は秋田駅まで行ける山形を通らない新幹線。

ハゲる前君
ハゲる前君

山形新幹線は「ミニ新幹線」という、在来線の延長みたいな路線だゾ~!

 

そして新庄市でまず目に入ったのが、こちらの「かむてん」という名前が付けられている新庄市のマスコットキャラクター。新庄市の昔から伝わる民話に登場する「神室山(かむろさん)に住んでいるとされる、天狗をイメージしたキャラクターになっており、またボクらの世代にはお馴染みの人気漫画家がデザインしている。

 

 

ただ山形新幹線の終着駅となっている新庄駅も、ミニ新幹線という在来線の延長のような路線の駅なので、そこまで大きな駅という訳でもないが、山形県内では大きな駅の部類に入る事だろう。ちなみに「新庄市」という地名を聞くと、今年2022年に北海道日本ハムファイターズの監督に就任した「新庄剛志」を思い浮かべてしまうけど、新庄剛志は長崎生まれの福岡県育ちなので、ここ新庄市出身ではない。

 

ここ新庄市では『新庄まつり』という、ユネスコ無形文化遺産にも登録されている伝統的なお祭りが毎年8月24~26日に開催されている。去年2021年には他の東北祭が中止になっている所も多かったけど、ここ新庄市では規模を縮小して開催したようだ。

 

 

そして改札を出てみると、また別のマスコットキャラクターが見えてくる。さっき駅構内で見たキャラクターはここ新庄市のキャラクターだったけど、こちらの「きてけろくん」は2013年に山形県が生み出したゆるキャラである。

 

 

この新庄駅は明治36年(1903年)に開業した駅で、今見られる駅舎は1999年にリニューアルされている。また新庄駅はJR奥羽本線以外に、西側の日本海側にある酒田市の庄内町を結ぶ「陸羽西線」と、東側の宮城県側に延びている「陸羽東線」とも繋がっている東北でもミニハブ駅的な存在をしている場所でもある。

 

そんな電車移動での中継地点でもある新庄市に着いたのが午前11頃だったので、少し早いけど昼食を食べるお店を探す事にした。新庄市というと「新庄ラーメン」が有名だけど、まだ食べた事が無かったのでせっかくだから味わう事にしたのである。

 

こちらの案内板には新庄市の名物や郷土料理が表示されていたけど、新庄ラーメンというよりは「とりもつラーメン」と表示されている。この新庄市では鳥ガラスープを使った縮れ麺の醤油ラーメンが基本らしいが、近年になってから鳥のモツ(臓器)を入れたラーメンが開発されて、山形新幹線の延伸に合わせて新庄市の名物に推挙されたようだ。

 

まだ午前11時頃と昼食にはちょっと早いタイミングだったのであまり開いている飲食店は無かったけど、Googleマップで探していた新庄ラーメンの人気店は、なんと朝6時半から開いているお店だった。

 

新庄駅から徒歩3分のとても近い距離にあった「新旬屋本店」というお店は、午前6時半という朝早い時間から、夜の20時まで営業している営業時間の長いラーメン屋だけど、【朝:煮干し】【昼:鶏】【夜:豚】と別々の暖旗を掲げてラーメンの趣向が違う「三暖簾」のお店となっている。

 

 

「新旬屋本店」で新庄ラーメンを味わう!

そして訪れた午前11時頃は【昼:鶏】の時間となっており、メインの鶏ガラスープを使った新庄ラーメンを満喫できる時間帯だった。ラーメン屋さんって、昼頃にしか開店しないお店が多いように思うけど、このように早めから営業してくれているというのも結構に有難さを感じた。

 

【新旬屋本店】

住所:山形県新庄市沖の町3-20
営業時間:
①朝の部
【煮干中華蕎麦あらた/煮干し】
6時30分~9時30分
②昼の部
【新旬屋本店/鶏】
10時30分~14時30分
③夜の部
【極中華蕎麦ひろた/豚】
16時30分~20時30分(L.O 20時)

(※定休日:火曜日/祝日の場合営業)
電話番号:0233-23-4634

 

 

この「新旬屋本店」は食券制になっており、まずは入口で何を食べるかを悩む時間が少々発生する。正直このラーメン屋さんを訪問した時点では、新庄ラーメンの特徴を全く知らなかったので、とりあえず『金の鶏中華』という王道ラーメンを注文する事にした。

 

そしてその食券を持ってこちらの厨房兼注文カウンターに向かう。普通だったらまず空いている席に腰かけてから、店員さんが食券を取りに来るシステムかと思うけど、ここではちょっとその対応が変わっていた。

 

このお店では注文カウンターに行って食券を渡すと、このように「お客様の席は、カウンター1番になります!」という席が指定されている札を渡される。今どきは料理が出来上がったらベルが鳴るなどフードコートで使われるデジタルっぽい器具を渡される事が多いけど、そんな大型店舗でもないラーメン屋さんでは、このようなアナログで充分対応できるようだ。

 

店内には既に数人の先客が居たけど、カウンター1番とはちょっと別格扱いにも思える感じがした。というのも最も注文カウンターから近い席だったので、料理が出来上がったら素早く取りに行ける席でもあったから。

 

奥の壁には、このようにラーメン屋さんならではの有名人らしき人達が描いたサイン色紙が沢山貼られているのが見えた。中には全くその存在を知らないような人のサインもあったけど、個人的に目に留まったのがゴルフ選手でアメリカで大活躍している「松山英樹」のサインだった。松山英樹は山形県の隣にある宮城県の東北福祉大学出身なので、東北地方の移動でこの新庄市も度々立ち寄っていたのかもしれない。

 

こちらのラーメン屋さんは基本セルフサービス主体のお店になっており、勿論水は自分で取りに行かないといけないが、ここでは珍しく自動販売機が店内と店外に設置されていて、飲みたいドリンクがあれば自動販売機で購入するシステムとなっていた。

 

という事でせっかく初めて訪れた山形県での初ラーメンを記念して、サッポロ黒ラベルのビールで1人祝杯を挙げる事にした。レンタカーを借りての旅だと道中の食事タイムにビールを飲めないけど、電車旅だと好きなだけアルコールを飲めるのが利点でもある。

 

そして注文カウンターで食券を渡してから、約5分ほどして出来上がった『金の鶏中華』というこの店でも一番人気のラーメン。なおこの2020年12月の訪問時は680円だったけど、最近のお店のホームページを見ている分には730円と少し値上げされているようだ。

青森ンゴ
青森ンゴ

2022年から世界的なインフレの影響で、色んな物の値段が上がってるからね!

 

「新旬屋本店」のホームページでは

『丸鶏・鶏ガラ数種・モミジなど、鶏のみで炊きだした
スープに鶏油を入れ、黄金色(こがねいろ)に仕立てたスープ』

と鶏メインのラーメンとなっている。最近は豚骨ラーメンを食べる機会が増えているだけに、久々に鶏ガララーメンを味わう気がする。

 

こちらはラーメンに付き物の卵のように見えるけど、厳密には雌鶏からしか取れない希少部位の「キンカン」である。雌鶏の卵巣で卵の黄身が生成された状態の物で、卵の殻などが付けられる前のコア的な部分そのままの物である。一般的な卵の黄身に比べて、より濃厚な味わいを感じれるようだ。

 

 

そして麺は新庄ラーメンでもオーソドックスな縮れ麺。近年では全国の”ご当地牛”を真似して、”ご当地ラーメン”が全国で大々的に売り出されているけど、青森市内で食べた「味噌カレー牛乳ラーメン」もそうだけど、やっぱりその現地でご当地ラーメンを味わうとより一段感慨深く思える。

 

この新庄市がある最上地区では、昔から鶏を飼っている農家が多かった事から、このようにラーメンでも鶏がらスープが一般的に多いようだ。だからご当地ラーメンを味わうと共にその現地を訪れる事によって、そのラーメンが生み出された歴史的な背景とその土地柄も勉強できるのである。

 

そして約5分ほどで綺麗に鶏ガラスープまで飲み干して完食。すると容器の底から「山形」という文字が見えてきて、もうここは秋田県ではなく「山形県」である事を実感した瞬間でもあった。

ハゲる前君
ハゲる前君

また秋田県にもいつか戻って来てくれ~!

 

会社員時代の先輩に”ラーメンマニア”の人が居たけど、その人ほどにラーメンに対してのコダワリを持っていないので、今回味わった新旬屋本店の『金の鶏中華』についてはアレコレと感想は書けないけど、一言

美味しかったです!

で締めたいと思います。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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