あの前田慶次が掘って飲み水としていたという、米沢市の「慶次清水」【東北旅行記92】

東北旅行記2020年冬-92:山形編

旅行期間:2020年12月1日~8日(7泊8日)
(“Keiji Shimizu” in Yonezawa City, where Keiji Maeda used to dig for drinking water.  [Tohoku Travelogue 92])

前田慶次の湧き水?!

ここは山形県米沢市の駅から、東側に20分位歩いてきた所にあった野球場。「八幡原緑地野球場」という名前が付けられている球場だが、前田慶次が晩年を過ごした場所として売り出している事もあって、どうせなら「前田慶次記念野球場」と改名しても良さそうに思えたが。。

 

 

「慶次清水」の場所へ向かう!

まずは前田慶次が晩年を過ごしたとされる「無苦庵跡」を見学したのだが、ここでちょっとしたハプニングが起こる。少々下品な話だが、急に💩クンがお尻から出たそうになったのである。最寄りのコンビニは駅寄りの方にしかなく、走っても7分前後かかりそうだったので一瞬焦ったが、近くに「トイレ←」のマークが見えて、球場に設置されているトイレまで全力疾走して窮地を脱する事に成功した。

間一髪でしたね、ズボンを降ろした2秒後に💩が・・・(笑)

オカン
オカン

そんな💩の話は、誰も必要としてないデ・・・

 

さてスッキリとした後にトイレを出ると、このように『花の慶次』の主人公である前田慶次が描かれている旗を見つける。やっぱり「前田慶次」という文字だけの看板だけではなく、このようにキャラクターが描かれている旗を見ると、脳内でも前田慶次の存在に近づいた錯覚を受けてしまうのである。

 

ただこの前田慶次というキャラクターを知っている人はそんなにいなくて、そこまで前田慶次目当ての観光客も来ないからか、このように周辺の地図を掲示している案内板も汚れて色褪せてしまっている。観光客の多くは有名な観光地を見るだけで帰ってしまう傾向にあるので、このようなマニアックな場所にはなかなか人が来ないのだろう。

 

寒い12月でこれから本格的な冬場が訪れる時期だった事もあって、野球場は全然使われていないような雰囲気だった。朝に雨が降って天気も良くなかったので、余計に見捨てられた球場のような雰囲気にも感じたが。

 

しかしボクの目的はそんな野球場ではなく、この近くにあるという「慶次清水」を見学する事だった。この慶次清水というのは、近くに居を構えていた前田慶次が飲料水として飲んでいたとされる水が湧き出る場所のようだ。

 

この辺りは全くひと気が無かっただけに迷子にもなりそうな場所だったので、その案内役代わりとばかりに、このように黄色い目立つ旗と案内板が設置されていた。道路側から見て分かるかと思っていたけど、どうやら林の中に隠れているようなので、このような案内板が立っていないと知らない人が辿り着ける可能性が低いのだろう。

 

もう少し歩いて行くと大き目の案内板が設置されていて、更にその奥の方にも黄色い旗が立っているのが見える。どうやら慶次清水はまだ奥の方にあるようで、そう簡単には辿り着けないのかもしれない。

 

前田慶次は戦国時代の武将だったので、詳細な記録は残されていない。しかし残されている資料から推測するには、前田家を離れて京で浪人生活をした後に、直江兼続を慕って上杉家に仕官したとされている。そして米沢の地に移封された上杉家と共にここに移ってきて、人里離れたこの場所に居を構えたとされている。

 

今日は朝に雨が降っていた事もあって、この先の道も湿っていてドロドロになりそうな予感を感じさせる道だった。しかし、これで東北旅も終わりだし、そんな泥だらけになる事よりも、前田慶次ゆかりの土地を訪問できる嬉しさしか感じていなかった。

 

そして足元で「グシャグシャ・・」という音を奏でながら道らしくない道を歩いていると、先の方に前田慶次が「コッチに来たれ!」と案内してくれているように感じる黄色い旗がまた見えてくる。

 

よ~~く足元を見ると一応道らしき筋が見られて、誰かが不定期に整備してくれていそうな感じにも見える。ただ土の道なので、このような雨が降った後に訪れる際には汚れる事を覚悟しておく必要があるが。

 

 

「慶次清水」に到着!

そしてさっきのトイレから4分ほど歩いていると、「慶次清水」と文字が入った杭が見えてくる。ここは湧き水が今でも出てくる泉になっていて、今でも農業用水などに活用されている地元住民にとっては欠かせない大切な水資源。

 

【慶次清水】

住所:山形県米沢市万世町堂森

 

 

「清水」という名前が付けられているだけあって、本来は見た目にも綺麗な泉に見えるのだろうけど、今日は朝に雨が降った事もあって、そこまで透き通るような泉には見えなかったが。。

 

 

「慶次清水」の景色! 動画

 

 

この泉の脇にはこちらの「水質検査報告書」が張られていて、その結果だけ見ていると飲み水として飲む分には問題ない成分のようだ。ただこの水質検査報告書は平成21年に行われた際のデータなので、それよりも10年経った今を保証する物ではないが。。

 

そしてその水質検査報告書の脇には、この「慶次清水」の水を飲みたい人向けに、このようなカップなどが置かれていた。ただ現代日本人は清潔な環境に体が慣れ過ぎているので、このような林の中で湧いている水を飲む事はあまり推奨されない。だから記念に「慶次清水」を味わい人は、飲まずに口に含むだけにした方がよさそうだが。

エロ坊主オジサン
エロ坊主
オジサン

王子の事やから、グイグイ飲んだけ?!(笑)

 

横には長~~~い柄杓のような物も地面に突き刺さっていて、これだけ見ていると「この柄杓を使ってなるべく泉の中央付近の水を取ってください」と訴えかけているかのようにも感じてしまう。

※飲み水としては推奨されていないので、飲む場合は自己責任で

 

東南アジア諸国やインドなど旅行で行った際に、現地の水を飲んでお腹を壊した話をよく聞く。どんな水も飲まざるを得なかった昔の人達は腸内に逞しい細菌を沢山抱えていたので多少の菌が入って来ても退治できたが、現代人は体内の細菌が少なくなっているので、清潔な環境に住んでいる程に汚れた水を飲めない体になってしまっている。

直江クン
直江クン

現代人が戦国時代に来たら、生きていけないよ!

 

そして慶次清水の脇には、このような木の形をしたベンチと小さな石塔が設置されていた。こちらではこの泉にいる「水神様」を祀る為の物らしく、こんな奥地に湧き出た貴重な水に人々が感謝していた姿を想像させる。

 

水が湧き出るのは近くに山があって、そこに降った水が濾過されて近くに湧き出てくる事が多い。この慶次清水の脇にも小高い丘があって、そこに降った雨がここに湧き出しているようだ。なお、この慶次清水は前田慶次がここを掘って作ったとされる泉らしく、それが本当かは分からないけど、前田慶次ファンにとっては聖地の1つとして崇められている事だろう。

 

 

個人的には慶次清水の水を飲んでみたかったけど、水を掬おうとした際に泉に落ちてしまいそうな予感がしたのでパスした。冬の米沢で慶次清水に落っこちてしまうのも、それはそれでいい経験なんだろうが。。

 

 

慶次清水を眺める! 動画

 

 

ただこの慶次清水はこのようにそこそこに背の高い木々に囲まれた林の中にあって、近くにひと気も無かっただけにとても神秘的な場所に感じた。人類だけではなく、地球上に生息する動物などの大半は水が生活必需品なだけに、多くの命を支える泉としてこれからも存在していって欲しいと感じた。

 

昨日訪れた林泉寺では上杉鷹山が手植えしたというシダレ桜の木が残っていたけど、さすがに前田慶次時代に植えられた木は今だと樹齢400年以上もなっているので、残っている可能性は殆ど無い事だろう。しかし、この泉で前田慶次が水を飲んでいた姿を想像するだけで、前田慶次ファンにとっては至福の時間を過ごせる場所だった。

直江クン
直江クン

妄想で楽しめれば、どこでも無敵だね!

 

そんな前田慶次ファンの聖地「慶次清水」にやって来た記念で、自撮り写真を撮る。この前田慶次ゆかりの土地を訪れたい為に東北地方にやって来たと言っても過言では無かった今回の旅なだけに、感激している漢の姿に見えると思う。

オカン
オカン

相変わらず、ド派手な恰好やな!(笑)

 

その慶次清水の奥に向かうと、このように田畑が広がっている光景が見えた。この辺りで栽培されている農作物に慶次清水の湧き水が使われているようなので、どうせなら「慶次清水の湧き水を使った米:慶次米!」として売り出す案もアリかと思うが。

 

この山形県や秋田県は全国でも有名な米処というイメージが強いけど、それだけ昔の農民達が頑張って開墾して農地を広げて、飢饉が起きても挫けずに農作業を続けた苦労が詰まっている。そう思うと現代は簡単にお米を口にする事が出来るけど、もっと米の一粒一粒に感謝して大事に味わう必要があると強く感じるのである。

直江クン
直江クン

米澤の米は、農民の血と汗の結晶だよ!

 

そして慶次清水の脇には月見平という標高311mの丘があり、「慶次の月見道」として前田慶次が近くの住民達と月見をして楽しんでいた場所があった。なお、標高300mの丘というと高いイメージを想像してしまうけど、ここ米沢の地は市街地付近で250~260m程の標高に位置しているので、実際には地上から60m程突き出ているだけの丘であるが。

 

前田慶次ファンからすればこの月見平の上に登りたかったけど、朝に雨が降った為に足場が悪く、またこのように判り易い道も整備されていなかったので断念した。普段の足元がぬかるんでいない状態に来ていれば、恐らくこの丘を登っていたが、さすがに足元がグシャグシャで万が一滑った光景を想像してしまったので、ここは諦める事に。。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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