東北旅行記2020年冬-⑫:青森編
旅行期間:2020年12月1日~8日(7泊8日)
(Travel from Aomori City to Mutsu on the Shimokita Peninsula and arrive at “Ominato: kaibokan” where you can see the Maritime Self-Defense Force. [Tohoku Travelogue 12])
いざ下北半島へ!
さて青森県2日目の朝は雪一面の銀世界・・・を勝手にイメージしていたのですが、このようにホテルの窓からは全然雪が見えなかった・・・。12月の青森は雪が積もっているものだと思っていたけど、場所によってはこのように全然雪が積もっていない場所もあるようだ。
青森県2日目は昨日の津軽半島と双極を成す下北半島を巡る日程となっている。ただ青森県では11月末~4月上旬までの冬の期間には、豪雪の為に道路が通行止めになっている箇所がある。下北半島も恐山周辺の道路は封鎖されているので、マグロでも有名な大間の町には陸奥湾に沿うルートか、津軽海峡に沿ったルートを選ぶ必要がある。
ただ春から秋頃には青森市内や津軽半島側からフェリーが出ていて、下北半島側まで楽に移動する事が出来る。だから効率的に下北半島を巡ろうと思えば、暖かい時期にフェリーに乗って移動するのがベターなのかもしれないけど、個人的には雪景色を見たかったのでひたすらドライブの1日となるのであった。。
こちらはこの2日目に移動したルートで、運転時間が約9時間になっていた。走行距離約350kmという、普段車を運転しない人間には疲れる日程だったが、帰りには一部だけど高速道路の無料区間を使えたのが救いだったかと。
ちなみに今日はむつ市に立ち寄ってから①仏ヶ浦、②大間町、③尻屋埼と訪れる予定になっている。
下北半島もいい所だべさ!
下北半島にて!
下北半島は昨日の津軽半島の北側のように雪が降っていて寒いと思っていたので防寒着を着込んできたが、意外と雪が積もっている光景が見られなかった。寒いのは寒かったけど、基本的には車に乗っている時間が長かったし、着込んでいたのであまり寒さというのはそこまで実感がなかったが。
12月の陸奥湾を眺める! 動画
ホテルを出発して約1時間ほどで、少し小休憩を入れる。当初は下北半島を巡るのに電車とバスを活用しようかと考えていたけど、それだったら下北半島も少ししか巡れないので、思い切ってレンタカーを借りる事にした。ゆっくりと下北半島に滞在したい人はむつ市のホテルに宿泊すればいいのだが、今回の旅は青森旅ではなく東北旅なので、あまり青森でゆっくりしている時間はなかったのである。
むつ市の「下北駅」にて
さてホテルを出発して下北半島に入ってきて約2時間が経過した所で、それなりに町っぽい景色となってきた。この辺りは下北半島でも最大の町のような地区で、JR東日本の電車も通っている。なのでここまで電車でやって来てからレンタカーを借りるという選択肢もあったけど、それだったら青森市で初日から借りた方がいいなと思って、初日からレンタカーを借りたのである。
こちらの駅が”本州最北端の駅”となっている「JR下北駅」で、もっと寂れた感じの駅かと勝手に思っていたけど、2009年頃にリニューアルされた駅舎だったので寂れた感じはあまり見られなかった。ただこの下北駅も1日平均の乗客数は2020年の1日平均で107人だったらしく、10年前から比べると約5割もダウンとなっている。
20年前の乗客数から利用者は右肩下がりに減り続けているけど、この2020年はコロナ禍で大きく利用客が減少したようだ。これだけ利用客が減ってくると地方のインフラの役目もしている電車が更に赤字となって、廃線になる路線も今後多く出て来る可能性がある。
なおこのJR下北駅が属する「JR東日本:大湊線」は、”本州最北端の駅”である「JR下北駅」が終着駅ではなくて、この1つ先にある「JR大湊駅」が終着駅となっている。ただ緯度的にはJR下北駅の方が北側に位置しているので、”本州最北端の駅”という称号が与えられているようだ。
次の目的地へは下北駅から陸奥湾沿いに車を走らせて、海上自衛隊の船が停泊している大湊付近へ向かう。
「北の防人大湊:海望館」にて
下北半島で陸奥湾に突き出すような形をしている大湊に、展望台の建物があるというのをGoogleマップで調べていたので、その「北の防人大湊:海望館」に立ち寄る事にした。ここにはそんな沢山の台数を停めれないけど無料の駐車場が用意されており、安心して駐車し見学する事が出来る。
ここ大湊(おおみなと)町は明治時代の終わり頃に日本海軍が基地を造った場所で、北部の防衛拠点でもあったので”北の防人”という名前がここに付けられているようだ。ただそんな歴史など知らない観光客にとっては、ここがどういった場所なのかは一目で分かりにくい場所でもあったが。。
この大湊の海岸線には細い岬のような陸地が陸奥湾に突き出していて、自然の堤防のような役割にもなっているみたい。それとこの岬の根元付近には「海上自衛隊:大湊航空基地」も造られていて、文字通り本州北端を警備するように基地が配置されている。
こちらはそんな場所の丘部分に造られている「海望館」という展望台タワーで、高さは約15mで上から海抜約55mの場所からの眺めを楽しむ事が出来るという。この海望館は2015年に造られた物で、見た目にも比較的新しい建造物になっているのが分かる。
そしてこの海望館への入場は無料となっていて、旅行客にとっては有難い場所となっている。ただしこの手前に延びる国道338号の道からはこの建物を発見する事が出来ず、知らずに通り過ぎてしまう観光客が多いと思う。ボクがこの建物を見つける事が出来たのは事前にGoogleマップでこの建物の存在を知っていたからだけど、知らなかったら多分見過ごしていたと思う。
もう少し分かりやすいPRが必要だべ!
ここは坂道の途中に造られており、駐車場は建物の裏側にあって、館内にはこのようにエレベーターが用意されている。コロナ禍もあって上りはエレベーター、下りは階段の使用をと記載があったけど、この訪問時にはボク以外に誰も訪れている姿が見られなかったが。。
そして展望フロアに昇ってくると、このような景色が目の前に広がって見える。ここからの景色は特段筆舌すべきものではないが、綺麗な景色を見せるというよりは、本州北端を警備している海上自衛隊の船などを魅せる為の展望台だったのかもしれない。
この下北半島は明治時代の戊辰戦争で敗北した会津藩が流刑地として流された場所で、ここで会津藩は「斗南(となみ)藩」として存続する事になったが、火山灰地質と湿地帯が多く、また冬には寒さがキツイ為に開墾作業などに苦労して、不作の冬場には餓死者が多く出ていたという。
斗南藩の屍の上に立っているようなモンだべさ!
この展望台からは普段はあまり見られない、このような海上自衛隊の船舶が見られる。場所的には津軽湾を通行する船などに睨みを聞かせて、ロシアや北朝鮮付近まで警戒の対象に入れているような立地。最近は中国の領海侵入や北朝鮮のミサイル発射などで、いつでも出動できるようになっているのかもしれない。
ただその海上自衛隊を覗くと、そこまでの景色には思えなかったけど、この陸奥湾に突き出ている岬が”陸奥の松原”みたいに海辺に防風林として松が並べられているような光景だった。
海望館:展望台からの眺め! 動画
今日は雪こそ降っていないがどんよりした曇り空だったけど、このように所々には雲の隙間から神様の御来光のようにも見える太陽光が差し込んできている景色も見える。そろそろ雲が消えて晴れてきそうな景色にも見えるけど、今日の気持ち的にはいい天気である事よりも、尻屋崎の寒立馬に出会える事を期待していたのである。
そして展望台も海側しか見えずにそこまで滞在する程の場所でもなかったので、下に降りる事にした。下にあったのは「安渡館」という明治時代の建物の外観をイメージして造られていた観光客案内所やちょっとしたお土産が置かれている施設。ただ外から見る分には入りたくなるようなイメージを感じなかったので、建物内には入らずじまいだったが。
この12月上旬に東北旅を決めたのは、単に次に旅行に行くのに東北地方を巡りたいと思ったのが一番の動機だったが、寒い時期の東北で雪が積もっている景色を満喫したかったのもあった。ただし豪雪になるのは12月ではなくて2月頃なので、時期的にはもう少しズラした方が良かったかもしれないが、”GO TO キャンペーン”利用の国内旅は一旦12月でストップしようと思ってたので、このタイミングで訪れるしかなかったのでもあった。
この直ぐ後に”GO TO キャンペーン”が停止になったので、いいタイミングで行けました!
そして近くにあった案内板を見ると、この近くに国の重要文化財に指定されている「旧大湊水源地水道施設」という、東北地方で明治時代後期に初めて近代水道施設が造られた場所があるようだ。その場所はここ海望館から歩いて行ける場所だったので、とりあえずどんな場所かを見に行く事にしてみた。
その近代水道施設として明治35年に造られた「旧大湊水源地水道施設」は、昭和51年(1976年)にその役目を終了して、それ以降は『水源池公園』として改修されて今に至る。この水道施設はこの大湊の港に造られた日本帝国海軍専用の水道として造られた物で、第二次世界大戦後に国から大湊町へ無償貸付されたようだ。
「水源池公園/旧大湊水源地水道施設」にて
この周辺の道路脇には雪が見られなかったけど、水源池公園に来てみるとこのような銀世界になっている景色が見られる。2月の豪雪が降る時期から比べると全然雪が積もっているとは言えない状況だろうけど、都会に住んでいる人間が訪れるには、これぐらいの雪で充分なのである。
そしてはまずその近代水道施設が残る「水源池公園」を訪れたが、冬だけあってこの張り紙のようにトイレも残念ながら閉鎖されていた。道路は一部通行止めになっていたり、観光施設も一部閉鎖されているのも知っていたけど、このような公衆トイレも閉鎖されているのは計算外だったが、逆にいい勉強にもなった。
さてあまり人がいない水源池公園で、気軽にウォーキングを少し楽しむ事にする。今日はここに来るまでに3時間近くドライブしてきたので、なまっている体をこのような場所でほぐさないといけない。
その水源地公園なる場所を進んで行くと、熊の肉球にも見えるようなオブジェが見えてくる。なんでもこの下北半島ではツキノワグマが生息しているらしく、この公園内でも「熊に注意!」という張り紙があったので、決して油断して歩ける場所ではなかったのだ。。
熊も人間もお互いに怖がってるゾ!
こんな旅はまた次回に続きます!
よければ下記ブログ村のボタンをポチッとお願いします!
↓↓↓↓東北旅行記:初回↓↓