尾道(広島)&岡山旅行記2021年3月-㊲
旅行期間:2021年3月某日(3泊4日旅)
久々に感動した刺身!
広島県でも瀬戸内海に浮かぶ島々の中で、しまなみ海道の途中にある「因島」という島に来ています。その因島はかつて”村上海賊”として恐れられた海を得意にしていた武将が本拠としていた場所で、今ではその面影はあまり残っていないけど、水軍資料館「因島水軍城」などがあります。
「居食祭屋 菜々」で昼食!
「因島水軍城」を見学し終わると12時頃となっていたので、近場で昼食を食べれるお店を探す事に。すると「因島水軍城」から国道317号の道路に出るまでの間に、夜に居酒屋として営業しているお店が昼食も提供していたので、早速寄り道する事にした。
普段は居酒屋のお店に昼食を食べに行こうとはあまり思わないけど、この因島ではそこまで食べ物屋さんを簡単に探せそうな雰囲気ではなかったので、珍しくお店を見つけて即決してしまった。
そして選んだのは、やっぱり周囲が瀬戸内海で囲まれている島だけあって、鮮度がいいと思われる「刺身定食」(790円)。人によっては海が近い場所を訪れると、魚料理が美味しく思えるだろう。しかしボクからすれば、そういった理由で魚を食べたくなる事はなく、逆に注文した後にカツ丼もメニューにある事を発見して、刺身定食ではなくカツ丼にすれば良かったと後悔を感じたが。
しかし、このような期待していなかった居酒屋風のお店で出てきた刺身が、個人的にはとても美味しかった。刺身を食べて本当に美味しいと思った事は久々な程で、今回の旅で記憶に残った食べ物リストに残る位に覚えている。サイクリングで体を動かしたから余計に美味しく感じたのか、瀬戸内海の海流に揉まれた魚だったのでより美味しく感じたのか?
個人的にはこの美味しい刺身だけで充分だったけど、このようにキチンと食後のコーヒーも用意されていた。なお、ボクは最近コーヒーを飲む際にはほぼ”ブラック”なので、このようなコーヒーを提供してくれる際に一緒に出てくるミルクと砂糖は全く使わない。だから、このような使わなかったミルクと砂糖が、その後再利用されているのか?がとても気になるのだが・・。
そして更に甘いザラメが載った菓子パンも出てくる。甘いデザートも不要なボクからすれば、事前にデザートが必要か聞いてくれたら断っていただろう。無駄に砂糖や砂糖が入った食品を摂取し過ぎると、太る原因となるので、外食時にはより慎重に手を出さないに越したことはないのである。
生口島を目指す!
そんな美味しかった刺身を食べた後は、しまなみ海道の次のチェックポイントでもある、広島側から3つ目の「生口島」に向かう事にする。のどかで人口も少ないように思える因島では、このような飛び出し坊や(少女?)の看板を見ても、周囲に全然人影を見かけなかったので、ゴーストタウンのようにも見えたが・・・。
一応この道は国道317号線で、今治市と尾道市を結ぶ道路なので、この道に合わせてサイクリングすれば間違える事なく進めるだろう。ただこの道はブルーラインが記されていなかったので、しまなみ海道サイクリングコースという認識では無かったのかもしれないが。
なお今回のサイクリングコースは、このように因島中央部から南西側にある生口島まで向かうコースです。次の生口島までは広島県となっていて、そこから先は愛媛県となります。
道路を軽快に自転車で走っていると、このような”はっさく大福”を販売しているお菓子屋さんを発見する。こちらのお店は大正10年創業という老舗の「松愛堂」さんで、尾道駅近くにも店舗があるようだ。しかし個人的には先程訪れた”はっさく屋”の方が、”はっさく大福”に特化したお店として印象深かったし、お土産も買ってしまっていたので今回はスルーする事に。。
そしてこちらはサイクリング途中に見かけた、この因島のイメージキャラクターである『はっさくん』。この因島発祥とされる「八朔(ハッサク)」のイメージが、より強く出ているデザインとなっているようだ。
そして道を進んで行くと、新しいトンネルの工事をしている現場に出てきた。ここで新たに造っていた「新青影トンネル」は、2002年頃に計画されて工事が着工したのは2015年頃。総工費約35億円を掛けて造っている最中だった。
この辺りには昔に開通した「青影トンネル」があるけど、それよりもしっかりした幅の歩道があって、またトンネルに侵入する際に坂を登ったり、道を曲がりくねる事もなく真っ直ぐ進める便利な道を造っていたようだ。
なおこの時は工事中だったけど、2022年7月に無事開通をしたようだ。
地元住民の意見は知らないけど、個人的にはそれほど画期的なトンネルにも思えず、旧トンネルとほぼ変わらない場所にあるので、約35億円をかけてまで造る必要性を感じなかった。
ただそのトンネルの前から使われている「青影トンネル」を走ってみると、このように歩行者用通路も設置されていなくて、自転車で走る際にも注意が必要な程に幅が狭目のトンネルだった。確かにこの道だと歩行者は通りにくく、また迂回路を通ると坂を登らないといけないので、そういった面も考慮されて新しいトンネルが造られたのかもしれない。
そんなこんなを考えながらペダルを漕いで行くと、次の大きな橋が見えてきた。この橋が「生口橋(いくちばし)」で、次の生口島に渡るのに通る必要がある橋となっている。このように”しまなみ海道”を走るという事は、それぞれの島に架かっている橋を渡って行く事でもあるのだ。
この”しまなみ海道サイクリング”では、まず大きな橋に出くわした時に自転車(&歩行者)用の入口を探す事から始まる。そこら辺のある普通の橋とは違って、自転車が登り易いように傾斜の道が湾曲して造られているので、橋の下から階段を登っていくという道順ではないのだ。
さていきなり生口橋を渡る前に、まずは下側から記念写真を撮影する事に。この生口橋は約350億円の費用を掛けて1991年に完成した橋で、完成当時は”世界最長の斜張橋”だったという。
ちなみに「斜張橋(しゃちょうきょう)」とは、塔から斜めに張ったケーブルで橋桁に直接つなぎ、橋の重量を支える構造の橋を指す。なお現在の世界で最も長い斜張橋は、ロシアのウラジオストックに2012年に造られた「ルースキー島連絡橋(Мост на остров Русский)」となっている。
完成当時に”世界最長の斜張橋”だった生口橋の技術は、その生口島の反対側に架けられた「多々羅大橋」に引き継がれていく事になる。しまなみ海道サイクリングをしているとこのような橋を渡る機会が多いけど、その橋の構造にも興味を持つ事で、サイクリング旅がより一層楽しくなる事だろう。
生口橋を渡る!
そして下から生口橋をじっくり眺めた後は、こちらの自転車&歩行者用道路から進んで行く。ここから見ていると、この道が生口橋に侵入する景色に見えないだけに、初めて来た人はちょっと戸惑うかもしれない。
住所:広島県尾道市
この訪問時には斜張橋と吊り橋の構造的違いを明確に説明できなかったけど、斜張橋は橋に造られた塔のような建造物から直接斜めに張られているケーブルが、橋を直接に支える構造になっているようだ。それに対して吊り橋は、支柱間に吊られたケーブルから更に下にケーブルが吊られていて、2重に吊られている構造となっているようだ。
大きな橋はそれなりに高さがあるので、このように数分ほど掛けて坂道を登っていく必要がある。その為に体力がない人は、電動アシスト付き自転車をレンタルした方が快適に進めるだろう。しかし一度快適な文明の利器を利用してしまうと後戻りできないので、ボクとしては自分の足で漕ぐ自転車を選ぶのである。
完成当初は世界最長の斜張橋でもあって、橋が出来た時にはそれなりに騒がれたであろう。しかし、このような橋や高層ビルディングは建築技術が発展する程に、より大きな建造物が建てられていくので、”世界イチ”の称号もあっという間に塗り替えられてしまうのである。
生口橋を眺める! 動画
そして道の脇には、このように柑橘類が実っている木々が見えて、温暖な瀬戸内海らしい景色も見えてくる。観光客からすれば、このような柑橘類が実際に生えている景色を眺める事によって、より瀬戸内海の雰囲気を味わう事が出来る。
生口橋の塔の高さは約120mもあって、上に登ってくるとより大きい橋に思える光景が待ち受けている。今では何気なく簡単に渡るだけの橋だけど、こうやって造られるまでの間に沢山の人の苦労や技術の積み重ねで成り立っているのでもある。
生口橋は車道の脇に歩行者&自転車用通路が設置されていて、快適に進む事が出来るようになっている。なお、本来はこの生口橋も自転車通行の際には料金が発生するようだが、しまなみ海道サイクリング客を増やす一環で当分の期間は無料で通行できるようになっている。
しかし、ボクが来る時に限ってかもしれないけど、このように車は通過している姿は見られるけど、人や自転車があまり通行している光景が見られない。個人的にはこのように空いている道の方が好きなのだが、しまなみ海道サイクリングを体験に来た観光客はここまで来ないのかもしれない。
しまなみ海道サイクリングをする観光客も人によって目標が違うので、訪れる距離などもマチマチである。思いっ切りサイクリングしたい人もいれば、所々で寄り道して、地元の美味しい食べ物を味わうのを目的にしている人もいる。
そして生口橋を渡っていると、遠くの方に橋っぽいような大きな2つの塔が見えていた。しかし、完成した橋ではなく現在工事中の橋にも見えていたが、あそこはしまなみ海道ではないので、フェリーに乗らないといけない島のようだが。
なお、この時に見えていた工事中の橋は「岩城橋」という、”ゆめしま海道”で岩城島~生名島を繋ぐ橋。2022年3月に無事完成したようで、瀬戸内海の新しいサイクリングロードとして人気になるかもしれない。
初めて”しまなみ海道サイクリング”をする人にとっては新鮮なんだろうけど、全国をツーリングしている人からすれば、何回も来ると飽きが入ってしまう。その為にフェリーに乗ってしか辿り着けない島にある”ゆめしま海道”などは、是非行きたいと思える場所なんだろうな。
生口橋を渡る! 動画
そして程なく生口橋を完走し、対岸に見えていた生口島に差し掛かる。なお、この生口島では『瀬戸田レモン』という、北側の小さな高根島とでしか生産されてないレモンが名産品となっている。広島県は国産のレモン生産量が日本イチであるが、その中でも国内流通量の多くを占める瀬戸田レモンの生産量で生口島が日本イチだという。
このように便利な橋が出来てはいるが、その下では未だにフェリーが運航している。橋が造られたからといって全員が橋を利用する訳ではなく、料金や利便性なども考慮して、船を活用する人も多いのだろう。
こんな旅はまた次回に続きます!
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