尾道の人々に愛される猫ちゃんの楽園が拡がる「猫の細道」を散策【尾道&岡山旅行記⑲】

尾道(広島)&岡山旅行記2021年3月-⑲

旅行期間:2021年3月某日(3泊4日旅)

猫の坂道?!

尾道 共楽園

尾道市の千光寺下にある「共楽園(千光寺公園)」を訪れて、意外と男前の顔をしていて愛くるしい猫ちゃんとの交流を済ませて、再び進んで行く事にします。

 

尾道市内にて

尾道 共楽園 猫 管理

尾道市でもこの千光寺周辺の坂道エリアでは、ご覧のように”地域猫管理区域”となっていた。この案内曰くは「猫の細道以外では、一応餌を与えてもいい。ただし、餌の与えすぎはNG」という認識のようだ。それと共に”猫との上手な付き合い方”も記されているのが見える。

もみじ饅チャン
もみじ饅
チャン

猫と言うか、知らない人との触れ合い方の説明にも思えるじゃけ!

 

尾道 坂道 路地

昨日は暗くなっていた為に”猫の細道”なる路地を見つけれなかった。だから、今日はそのリベンジとばかりに猫の細道を目指すと、このように天寧寺の三重塔脇に簡単にその道を発見する事が出来た。

 

尾道 坂道 路地  天寧寺 三重塔

尾道でも千光寺と共にシンボルマーク的存在になっているのが、こちら「天寧寺の三重塔」。大きな建造物が近くにない坂道エリアでは、この三重塔を目印にして歩く事が多い。というのもこの坂道エリアでは、路地が真っ直ぐではなく折れ曲がっている箇所が多い為に、常に方角を頭に入れておかないと迷子になり易い。

 

 

「猫の細道」にて

尾道 坂道 路地  猫の細道

そして猫好きの聖地(?!)ともなっている「猫の細道」に、足を踏み入れていく。事前に動物写真家:岩合光昭さんの猫番組の中で、この猫の細道の建物内ではしゃぎ回る子猫ちゃんを撮影していたので、猫だらけの道という印象を持っていた。

 

 

尾道 坂道 路地  猫の細道 入口

この「猫の細道」なるスポットは芸術家の人が『福石猫』なる、丸い石に猫ちゃんの絵を描いた物を置き出したのがきっかけのようだ。1998年頃からこの活動を初めて、現在では1,000個以上もの『福石猫』が存在しているという。

 

尾道 坂道 路地  猫の細道

いきなり猫ちゃんに出会えるのかという期待をしていたけど、猫という生き物もず~~と同じ場所に居てる訳ではなく、時間や天候によって気ままに移動するので、意外と猫ちゃんと遭遇するというのが難しい。

 

尾道 坂道 路地  猫の細道 置物

こちらにはその『福石猫』の最初の作品が展示されていた。初代『福石猫』は”撫でて下さい!”と書かれている事もあって、多くの人々に触られたからか、その石に描かれているペイントが殆ど剥げてしまっていたが。。

 

尾道 坂道 路地  猫の細道 建物の壁

「猫ちゃんがその辺にいっぱい居る!」という勝手な先入観を持って猫の細道にやって来た為に、このように家の壁に飾られている猫ちゃんのシルエットを見るだけで反応してしまう。しかし本物の猫ちゃんの姿は見られず、見られるのはこういった疑似猫的なアイテムばかりだったが。。

 

尾道 坂道 路地  猫の細道 景色

この猫の細道沿いには古民家のような建物ばかりで、廃屋を活用した町興しのようにも感じた。特に空き家が増えている坂道エリアでは現代人が住みたくないような利便性に乏しいエリアだが、それを逆手にとって逆に他の地域では味わえない独自性としてPRしていた。

 

尾道 坂道 路地  猫の細道 休憩所

昔の人達と比べて甘やかされて色んな便利な機械が生み出されている現代に生まれ育った現代人は、シンドイ思いをする事をそこまで経験していない。なのでこのような車が入れなくて狭く勾配のある坂道に住むなんて、考えられない事だろう。

 

尾道 坂道 路地  猫の細道 休憩所1

しかし観光客からすれば、実際に住むにはちょっと抵抗があるような場所でも、見学だけなら珍しい場所なので喜んで足を運ぶようだ。そしてこのエリアではそんな気持ちの観光客に狙いを定めるかのように、可愛らしい猫ちゃんのイラストを一面に用意して出迎えてくれていた。

 

尾道 坂道 路地  猫の細道 休憩所 猫リスト

こちらには「細道の猫ちゃん」一覧が張られていたけど、残念ながらここでは一匹も肝心の本物の猫ちゃんを目撃する事が出来なかった。猫ちゃんも気まぐれな生き物で犬みたいに紐で繋がれていないので、どこに普段いるのかもわからない。

 

 

尾道 坂道 路地  猫の細道 道

その代わりとばかりに、階段には猫ちゃんのデザインっぽい物が作られていた。このように猫ちゃんに特化する事によって、それを観光資源として活用するというアイデアはなかなかに鋭い。ただ、猫ちゃんは生き物なので、生き物を管理するという難しさはあるのだろうが。

 

尾道 坂道 路地  猫の細道 博物館

ただこの日は猫の細道にある「招き猫美術館」「尾道アート館」などは、このように残念ながら門が閉まっていて休館となっていた。ちょっとタイミングが悪かったけど、閉まっている所はどうしようもないので、諦める心が大事である。

 

尾道 坂道 路地  猫の細道 建物 壁

このようにここで営業しているお店なども、この猫の細道のイメージ作りに賛同して、所々に猫ちゃんアイテムが設置されているのが見える。このような場所も人が住まなくなって空き家となった廃墟となるか、それともこのように猫を観光資源として活用して古民家を活かすかで、大きく町の様子が変わる。

 

尾道 坂道 路地  猫の細道 看板

こちらは猫の細道の案内図で、車も通れない細い曲がりくねった坂道だけでも充分に楽しめる雰囲気となっている。現代人は車やエスカレーターがあるのが当然な時代に育ったので、それらが無い世界は考えられない事だろう。しかし、このような坂道の町は大昔から存在して、今まで多くの人達がこの辺りで生活してきたのである。

 

尾道 坂道 路地  猫の細道 看板

「猫の細道」という、なかなかに面白いネーミングとなっていた路地。「猫の路地」とかの名前よりも、松尾芭蕉の「奥の細道」をオマージュしたような名前を付けるだけで、名所感がより一層感じられるような気がした。

 

尾道 坂道 路地  猫の細道 景色

この坂道エリアはこのように細いので車は入れないけど、その代わり一部の道は舗装されている箇所もあって、バイクで侵入できるエリアもある。そうでなければ、郵便配達員や新聞配達員の人がとても大変になるのだろう。

 

尾道 坂道 路地  猫の細道 看板2

期待し過ぎていた「猫の細道」だけど、この訪問時は一匹の猫ちゃんも目撃出来なかった。しかしさっきの共楽園やこれから訪れる神社で可愛らしい猫ちゃんと、散々にコミュニケーションを行えたので全く悔いはなかったが。

 

尾道 坂道 路地 徒歩

この辺りで猫の細道なるエリアは終了したようで、尾道の東の方へ進んで行く。初めての土地は判り易い道を歩いた方が迷子になりにくいけど、個人的には気の向くままに人が歩かないような道を選んだ方が旅を楽しめるので、敢えて今回も観光客がそこまで通りそうにない路地を進む事にした。

 

尾道 坂道 路地 徒歩1

そんな人通りがない路地を進んで行くと、このように生活感溢れた場所が見えてくる。「よくこんな細い坂道の路地にこれだけの建物を建てたな・・・」と思ってしまうけど、その時代はこれが普通だったのかもしれない。

 

尾道 坂道 路地 徒歩2

しかしなかなかの坂道となっていて、老朽化した民家からも分かるように、その民家の住民も高齢化しているようだ。なので高齢者からすればこのような坂道の昇り降りは大変なんだろうが、今更この土地を離れる訳にもいかないのだろう。

なお、この時に見かけたのは階段をゆっくり降りていたこの周辺に暮らしていると見られるおばあちゃんは、下に待機していたタクシーに乗り込んでいった。階段は仕方なく昇り降りするけど、その先はタクシーに乗って楽をしているようだ。

 

尾道 御袖天満宮 参道

そして路地を出て下の街っぽくなったエリアに出てくる。すると昔の街道みたいな雰囲気の街並みが見えたが、実はこの近くの通りは「石見銀山街道」という、島根県の世界遺産ともなっている石見銀山との間を結んでいた街道跡だった。

江戸時代には石見銀山から採れた銀を、比較的穏やかな瀬戸内海沿いの海上ルートを使って輸送する為に、わざわざこの尾道まで運ばれていた道だったそうだ。

 

尾道 御袖天満宮 参道 電池の自販機

こちらには今どき、なかなか見る事が出来ない電池の自動販売機が置かれていた。見るからにかなり錆びれている感じだったので、今も現役で使われている雰囲気は感じなかったが・・・。

 

尾道 御袖天満宮 参道 路地

このようなレトロな建物の脇の道に趣深い雰囲気を感じたので、とりあえずこの狭い道を進んでみる事にする。1人旅だとこのように自由気ままに歩き回れるのが、とても楽しいのである。

オカン
オカン

私との旅でも、いつも自由きままに歩き回るヤンか!(怒)

 

尾道 御袖天満宮 参道 路地 建物

先程の自販機が置かれていたレトロな雰囲気の建物の壁には、このように古い尾道の街並みの写真なども張られているのが見える。明治時代に近代化が激しく進んでいった日本国内だけど、このように昔の日本らしさを留める場所の有難みを感じれたような気がする。

 

尾道 御袖天満宮 参道 路地 建物 看板

こちらでは「天神町:歴史資料展示通り」という看板があった。この辺りに住む人達は近代化で失われていく昔の町並みの景観を少しでも知ってもらう為に、このような展示をしていたのだろう。

 

 

「御袖天満宮」にて

尾道 御袖天満宮 参道 路地 入口

そして路地の先に進んで行くと、このようにそれなりの石段が続く光景と神社の鳥居が見られる。尾道には寺がとても多く残っているので、”犬も歩けば棒に当たる”改め、”猫も歩けば寺に当たる”という雰囲気を感じた。

オカン
オカン

全然面白くないで・・・

 

【御袖天満宮】

住所:広島県尾道市長江1-11-16
電話番号:0848-37-1889

 

 

尾道 御袖天満宮 参道 路地 入口 景色

こちらの「御袖天満宮」という神社は、その名前からしても分かるように、菅原道真公ゆかりの場所だそうだ。言い伝えによると、”学問の神様”でもある菅原道真が京から福岡の大宰府に左遷された時に、その移動途中にこの尾道に立ち寄った。そして尾道の住民から食事を振舞われたお礼に、自分の着ていた着物の片袖を千切って、そこに絵を描いて与えたんだとか。

 

尾道 御袖天満宮 参道 路地 出川 充電旅 「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」 『行くぞ美しき小豆島から尾道!絶景瀬戸内海SP』

『出川哲朗の充電させてもらえませんか?:行くぞ美しき小豆島から尾道!絶景瀬戸内海SP』での1シーン

後日再放送されていた超人気旅番組『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』を見ていた所、出川ちゃんもこの細い路地を歩いているシーンが写っていました。この充電旅も適当に旅をしているように思うけど、実際には各地の名所をちゃんと調べていて、このようにピンポイントで名所訪問をしていた。

 

尾道 御袖天満宮 参道 路地 出川 充電旅 「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」 『行くぞ美しき小豆島から尾道!絶景瀬戸内海SP』2

『出川哲朗の充電させてもらえませんか?:行くぞ美しき小豆島から尾道!絶景瀬戸内海SP』での1シーン

特に出川ちゃん世代からすれば、大林宣彦監督の”尾道三部作”をリアルに観てきたので、特にその映画のロケ地として尾道は感慨深いようだった。

 

尾道 御袖天満宮 参道 路地 出川 充電旅 「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」 『行くぞ美しき小豆島から尾道!絶景瀬戸内海SP』3

『出川哲朗の充電させてもらえませんか?:行くぞ美しき小豆島から尾道!絶景瀬戸内海SP』での1シーン

こちらの階段が『転校生』(1982年)で有名なシーンの撮影が行われた場所。今から約40年前に劇場公開された映画作品だけど、出川ちゃん世代からすれば青春時代に観た印象的な映画として今でも頭の片隅に刻まれているのだろう。

それもあって”伝説のロケ地”というテロップも入っていた。

 

 

映画 大林宣彦 「転校生」 階段 転落 名シーン

大林宣彦の名作映画「転校生」での、有名な階段を転落していく名シーン

こちらは『転校生』の映画の中で、階段を転がり落ちていく有名な1シーン。階段を転げ落ちた事によって、男女の中身が入れ替わってしまうという設定のようだ。

もみじ饅チャン
もみじ饅
チャン

他の映画でも似たような、入れ替わる設定が多いじゃけ!

 

なお、他に階段落ちが有名な映画では、『蒲田行進曲』という、これまた1982年公開の作品も有名である。

 

この尾道の町は尾道出身の大林宣彦監督の代名詞的な”尾道三部作”のロケ地としても有名だが、今回の訪問時点ではその3つの映画はどれも観ていなかった。なので尾道を巡る際には事前にこの”尾道三部作”なる『転校生』『時をかける少女』『さびしんぼう』を観てからの方が、より一層楽しめたかなと思った瞬間だった。。

 

 

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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