尾道(広島)&岡山旅行記2021年3月-⑬
旅行期間:2021年3月某日(3泊4日旅)
広島焼?尾道焼?
尾道の街で坂道を千光寺まで登ってから、下まで一気に降りて来て坂道を満喫できたので、とりあえず商店街のある尾道水道側に向かう事にする。なお、尾道の街は南北を分断するように山陽本線の線路が設置されており、場所によってはこのような高架となっている。
尾道の街にて
そして商店街の方に進んで行くと、ここにも足形のプレートが設置されていた。さっき坂道の上で見た足形プレートは、全然知らない人の足形ばかりであったが、ここには知っている人の足形があるかもしれないと思って、見てみる事にした。
すると日本野球界のドン的な「金田 正一」の足形プレートを発見した。金田 正一というと日本プロ野球界で、今後到達する人間が現れる事はまずないと言われる大記録の400勝を挙げた唯一の選手である。また「カネヤン」という愛称でも人気だった個性的な人物で、ロッテの監督時代には何回も激怒して退場になったり、テレビでは好き放題に物言いする姿勢で人気を博した名選手だ。
そしてこちらは「西川ヘレン」の足形。吉本興業を代表する大御所芸人の西川きよしの妻で、アイルランド系アメリカ人と日本人のハーフとして京都で生まれた。その後吉本興業に入社して売れっ子となり、当時全く売れていなかった西川きよしとの結婚に周囲は大反対だったという。
尾道は坂道付近に古い民家が沢山見られたけど、この下の商店が立ち並ぶエリアにも、そこそこに古そうな建物を見かける。このような田舎っぽい景色は尾道だけではなく日本全国で見られる光景だが、これからの数十年で更に劣化していくだろう街並みでもある。
尾道市役所にて
そして歩いて向かったのは、尾道水道沿いに造られている「尾道市役所」の建物。この市役所は2020年1月に開業したばかりで、とても建物が新しく、また内装も現代風なお洒落な空間をイメージして設計されている。
この尾道市役所にやって来たのは特に何か手続きがあった為ではなく、市役所の上にある展望デッキからの景色を眺める為だった。全国の市役所では上層階の展望デッキを無料で開放している所が多く、隠れた人気スポットになっているのだ。
そろそろ18時近くとなってきて、西の空に夕陽が沈んで黄昏時を迎える時間帯になっていた。久々にやって来た広島県で、福山市や三原市なども巡ってから尾道の街中もグリグリと散策している間に、あっという間に夕暮れ時になっていた。
旅先の街並みも太陽が昇っている時間帯と、太陽が沈んだ夜の時間帯では、全く違った顔を見せる。だから同じ道を歩いても、昼と夜で2回も楽しめる。なので夜になったからと言ってすぐに休むのではなく、暗くなった景色をできるだけ楽しむ事にしている。
尾道市役所の5階屋上部分には、このように展望デッキが用意されている。意外と利用している人が少なく思えたけど、わざわざ遠くから観光にやって来た人達は、その土地の市役所を訪れるという発想にあまりならないのだろう。しかし、全国の市役所ではこのように展望デッキを無料開放している所が多く、大概の市役所は街中の中心地にあるので見晴らしがいい場所が多いのである。
手前の商店街付近はそこそこに住宅やアパートが立ち並んで発展しているが、千光寺のある坂道部分は昔ながらの民家ばかりで、その差別化された景色がとても尾道らしく感じる。同じ街でも山陽本線の線路を境に、違う世界になっているかのようにも思える。
観光で来る人によっては、一度この千光寺までの階段を登っていったら「二度目は行きたくない!」と思う人も多いだろう。確かに現代人にとってはこのような階段を登る機会が少なくなって、体が鈍ってしまっているのでシンドイ行為となっている。しかし逆に捉えれば、体を鍛える絶好のチャンスでもあるのだ。
展望デッキからの景観! 動画
それにしても静かな尾道の街。尾道水道には色んな船が行き交う航路となっているが、昔に比べると性能の良い船が開発された事によって、瀬戸内海真ん中の島が密集するエリアを通行するルートが増えていった。その為に尾道水道には近くに行くフェリーが多く、大型の貨物船などは見られない。
尾道のアーケード商店街にて
そろそろ18時を迎えたので、晩飯タイムとなってきた。この尾道では”広島焼き”とか”尾道焼き”と呼ばれるお好み焼きを楽しみにしていた。この尾道ではそういったお好み焼きを提供する小さなお店がそれなりに存在しているのだが、コロナ禍の影響で高齢の店主がシンドクて店を閉めたお店も多くあったようだ。
個人的には、おばあちゃんが目の前の鉄板の上でお好み焼きを作ってくれる光景を想像して、そういった情緒溢れるお店を探していたのだが、Googleマップで見つけたそういったお店は閉店ばかりで、なかなかにいいお店が見つからなかった。
尾道は日本国内でも観光地として最近は若者にも人気の街となっているけど、この2021年3月はまだ引き続きコロナ禍で観光客も例年に比べると少なかったので、飲食店も閉まっているお店や早く閉める店が多かった。その為に良さげなお店を見つけても、閉まっていたりで簡単に晩飯にありつけそうになかった。かと言って何でもいいとも思えず、いつも通り1時間は徘徊する事も覚悟していた。
レトロな建物の前に設置されていた、こちらの「平山 角左衛門(かくざえもん)」という像は何と”尾道市:名誉市民第一号”となった人物でもあるようだ。ただこの平山角左衛門という人物は1700年代に生きた広島藩士だったので、尾道市となる遥か以前の人物であるが。。
この平山角左衛門は広島藩で1740年頃に尾道町奉行に任命され、当時は物流が増えていた尾道の港周辺を改修し、尾道の港町としての発展に大きく尽力した人物のようだ。港町も昔から同じ姿をしていたのではなく、時代と共にその姿を変えつつ発展していったのだ。
「鉄板屋 Hina」で晩飯タイム!
Googleマップで狙っていたお好み焼き屋がことごとく休業中だったので諦めかけていたら、このアーケード商店街にこちらの「鉄板屋 Hina」という広島風お好み焼きを提供するお店を見つけた。
ボクが入りたかった老舗っぽくおばあちゃんが1人で営業しているお店の雰囲気は全く無かったけど、とりあえず食べれるだけでも幸せな事だと気持ちを切り替えて、このお店に入る事にした。
さてまずは瓶ビールを注文する。今日は朝早くから移動ばかりだったので結構動き回った一日だったので、自分自身を褒め称える意味合いも含めてビールを飲む事にする。動き回って喉が渇いた状態まで体を追い込んでから、口にするビールほど美味しいものはないのである。
お店は主婦のような奥様が切り盛りする、女性っぽく家庭的な雰囲気の店内。ボクが求めるようなお好み焼き屋さんの雰囲気には、あと20年ほどすれば少しは近づくようにも思えたが。。
そして注文したのが、こちらの「豚玉」(700円)。普段1人で飲食店に入る際には、このようなお好み焼き屋に入る機会は殆どないだけに、新鮮な気持ちである。ちなみにこのお店は奥の鉄板で焼いてくれた物を、テーブルまで運んできてくれるので、調理の際の迫力というか、食べるまでのイメージを盛り上げる要素は無かった。
肝心の味は普通に美味しかった。大阪に住んでいる人間ながら、個人的にはあまり大阪で食べるお好み焼きは好きではなく、何故か広島風お好み焼きの方が好きである。大阪で食べれる関西風お好み焼きは、本当に”粉もん”をソースの味で味わうだけというイメージがある。だからお好み焼きを食べているというよりも、ソースの味を味わっているだけに思えるのだ。
そして広島風お好み焼きには、そば or うどんが中に入っているのが普通なので、焼きそば好きな人間からすればその分美味しく感じる。なお、広島風お好み焼きを提供するお店では、”焼きそば”というメニューの概念がないそうだ。
というのも広島風お好み焼きでは、元から中にそば or うどんが中に入っているのでわざわざ単体で注文しないんだとか。
食べ物の文化も地方の違いを楽しめるポイントじゃけ!
焼きそばを鉄板の上で豪快に焼く迫力はなかったけど、そつなく美味しかった広島風お好み焼き。たださっきの「鉄板屋 Hina」の食べログ評価が★3辺りなのは、普通に美味しいけど、食欲をそそる雰囲気が無かったからかもしれない。
料理という物も、ただ食べるだけではなく、その料理している様子を見せる事も重要なのである。
こちらには「林芙美子記念館」があったけど、それよりも目が行ったのが「尾道ラーメン」のお店だった。日本全国にはすっかり国民食となったご当地ラーメンが沢山存在しているけど、この尾道のラーメンとはどんな特徴があるのだろうか?
さっきのお好み焼きを食べていなかったら、間違いなくこちらのラーメン屋さんに吸い込まれていた事だろう。。
このアーケード商店街のある筋はそこそこに大きな商店街となっていたが、江戸時代に西国街道などが通っていた影響もあって、昔から商店などで栄えた場所だったようだ。人の流通が多い場所程に、その移動する人達を目当てに多くの商売人が商売を行ってきた。
しかし、現代の日本は人口がどんどん減り続けているので、全ての産業が衰退していく可能性が高まっているが。。
さてアルコールも飲んだし、腹もそれなりに膨れた事もあって、そろそろ今晩宿泊する「尾道ビュウホテルセイザン」に向かうとする。「尾道ビュウホテルセイザン」は千光寺山の上に建っているホテルなので、千光寺を訪れた際に寄っても良かったのだが、個人的にはこの尾道を歩き回りたかったので、敢えて最後に訪れるようにしたのである。
この商店街の入口付近から坂道の方には、このような広めの歩道橋が設置されていた。この先には尾道市立土堂小学校があるので、小学生の通学用にこの歩道橋が造られたのかもしれない。しかし、下には交通量の多い国道2号線や山陽本線の電車が通る道なので、歩行者にとっては非常に便利な歩道橋であった。
こんな旅はまた次回に続きます!
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