九州縦断旅:鹿児島編
旅行期間:2020年8月中旬~下旬
薩摩半島南端の商売上手
ここは鹿児島県の西側を占める薩摩半島南端の岬である「長崎鼻」という、今では観光地して通常なら賑わう場所。
ここを訪れた2020年8月はコロナ禍と真夏の影響もあって、訪れている客は少なくて、入口参道のような商店が立ち並ぶゾーンも開店休業みたいな状態の店が多かった頃。
薩摩半島の最南端にて
この長崎鼻の先端には灯台が造られているけど、まだその先に進めるようになっている。この辺りは大昔にあったという小さな火山が浸食されて、このような環境になったとされている。
その為に先端部分はゴツゴツとした溶岩が噴き出た跡のような地表が見えている。
下に降りて見ると、こんな場所に人工物の柱だけが2本建っているのが見える。わざわざこんな場所に建てるものと言えば、この柱の間隔などを見ていると昔鳥居があったように感じる光景。
スッキリと晴れている日だとこの長崎鼻からは屋久島とかも見えるらしいけど、今日は晴れていたもののちょっとモヤが掛かった感じだったので、イマイチ見晴らしはよくなかった。
そして先程頂上まで登山してきた開聞岳も遠くに見えている。さっきまであの頂上付近に居て、そこからこの長崎鼻の先端部分を眺めていたのを思い出す。
開聞岳の登山難易度は低いので、是非登ってみてね!
そんな傍らにはこのように誰かが歌った詩が彫られている石碑が見られる。しかし作者が不明なのか、珍しくこの歌を作った人の名前などが見当たらなかった。なおこちらの詩は篠原鳳作という、鹿児島出身の俳人が残した内容との事。
どんなものかは全然知らなかった長崎鼻だけど、今日はあまりスッキリとした天気では無かったので、そこまで滞在時間を掛ける場所でもなかった。なのでそろそろ退散する。
こっちはさっき通ってきた商店街参道や竜宮城のある付近の景色だけど、この辺りは昔から観光地として営業していたので、あのように昔ながらの商店が立ち並ぶ景色になっていたみたい。
こちらは長崎鼻周辺の海辺であるが、桜島という活火山が近くにある場所だからか、砂浜も綺麗な色ではなくてこのように火山灰の色をしていた。
天気によっては開聞岳がスッキリと見えない時もあるようだが、この日はそこそこ綺麗な姿を見せてくれていた。
この時点で15時過ぎ、今日はメインの開聞岳登山を無事達成したし、その後に開聞温泉に浸かって心身ともに癒されたし、更にはこの長崎鼻も予定通り訪れる事が出来た。
あとは”日本最南端にあるJR駅”の「西大山駅」まで歩いていき、そこの写真を撮って鹿児島市内に帰るだけ。
とりあえず暑かったので、ビールを飲みたくなります!
薩摩半島最南端の酒屋「ながよし酒店」にて
そして長崎鼻の参道にあった、こちらの「ながよし酒店」で水分補給の為にビールを購入する事にした。
すると「冷房の効いている店内で、そのビールを飲んでもいいよ!」と店の御主人が言ってくれたので、その御言葉に甘えて店内に入ってみた。
今日は朝に開聞駅に到着して以降は常に炎天下の中を歩き続けてきたので、この店内に入ると冷蔵庫並みの冷たさに感じてしまう。
そして何気なく入ったこの「ながよし酒店」は知る人ぞ知るという感じの、この長崎鼻商店街でも名物店のようだった。
というのもこのお店の大将がとても商売上手で、思わず商品を買いたくなるような話術を展開してくるのだ。
ただ店に入ってすぐ喋りかけてくる訳ではなく、誰にでもいつでも喋る訳でもなかったが。
ここで缶ビールでも飲もうかと思ったけど、せっかくなんで鹿児島のビール「薩摩RED」を購入(1本470円なり)。
なお自分ではこの「薩摩RED」をてっきりクラフトビールかと思っていたけど、メーカーHPで”発泡酒”だというのを見て初めてビールで無かった事に気付いたのだが・・・。
鹿児島産のサツマイモを原料にしている発泡酒ブヒ!
この長崎鼻に殆ど観光客がいなかったので、勿論この訪問時にも「ながよし酒店」の店内にお客さんはいなかった。
そんな店内を見学すると、やっぱり鹿児島だけあって芋焼酎の置いている割合がとても多かった。
そしてお店の人と話しながら店内を見物していると、お店の大将がここに置かれている芋焼酎の説明を丁寧にしてくれた。
こちらの「赤利右衛門きりり」という芋焼酎は、この指宿市内にある地元の指宿酒造が”夏季限定芋焼酎”として販売しているもので、この冊子にもあるように事前に芋焼酎を地下水で割り水した商品。
割り水した芋焼酎が好きな人にお勧めらしいけど、アルコール度数が16度と一般的な焼酎に比べるとアルコール度数が少ないので、仲間内で飲むとすぐ無くなってしまうので自分用に購入がいいとの事。
そしてこちらの大きな板に彫られている名前が、このながよし酒店のイチオシである幻の芋焼酎のもの。
この『無瀬の浜亀』という芋焼酎は、芋焼酎大国である鹿児島県の焼酎好きでも殆ど名前を知られていないという名酒だという。
「無瀬の浜亀」は鹿児島の川内市にあるオガタマ酒造で造られているお酒だけど、このお店でしか手に入らないという。
こちらには森伊蔵なども並べられており、大将曰く「森伊蔵はどこでも手に入るけど、この無瀬の浜亀はここでしか買えない」という。
そして店主は今までこのお店でこの「無瀬の浜亀」を購入した人の口コミを、ファイリングしたFAX用紙で見せてくれる。
このお店にはホームページがなく基本的には電話やFAXでの注文になっていて、その「無瀬の浜亀」を飲んで気に入った人達からの意見がFAX用紙に書かれていた。
芋焼酎やお酒自体に興味のない人からしたら全然買いたくもならないのかもしれないけど、去年(2019年)に鹿児島に来た時も本坊酒造さんで何本もの芋焼酎を買ったし、「やっぱり鹿児島に来たら芋焼酎を買いたい!」という気持ちを持っている人間の心にズンズン迫ってくる大将のセールストーク。
ワシの火山灰エキスがいっぱい混ざった芋焼酎を買わん奴にド~~ン!
「美味しい芋焼酎を買いたい!」という気持ちを見透かされたような素晴らしいセールストークで、1本3,500円の“幻の芋焼酎”「無瀬の浜亀」を購入した。
というか逆に芋焼酎を買おうと思っている人が、あの大将のセールストークを前にして買わない人間が想像できない位に凄まじい破壊力であった。。
それと今どきクチコミの紹介がお店に届くFAX用紙という、ちょっとアナログな紹介の仕方も面白かったし、この大将も全然嫌みが無くて奥さんのような店員さんも丁寧に対応してくれた。
そんな大将のセールストークにすっかり上機嫌になっていて、一応店頭では「お1人様1本限り」と札があったけど、これは団体の観光客向けに掲げられているものらしく、2本購入しても全然いいよとの事で結局無瀬の浜亀を2本購入する。
いいな~~、いつも遠くから『無瀬の浜亀』飲みたいな~って思っていたタケ!
そして別の芋焼酎で、指宿酒造の地元限定でしか発売していない『鳳作』(1,430円)もついでに購入する。こちらの名前は先程石碑に俳句の詩が書かれていた篠原鳳作から、その名前が取られているようだ。
麦焼酎とは違って芋焼酎は鹿児島を代表する産物だけあって、鹿児島に来るとその味わい方だけでも色々とこだわりがあるようだ。
お湯割りにしても先にお湯を入れてから焼酎を注ぐのが一般的であったりと、少々細かい。この鹿児島で泊っているホテルに置かれていた無料の芋焼酎も、水で先に割った割り水の焼酎が置かれていたし。
そしてさっき買った『無瀬の浜亀』や『鳳作』などの芋焼酎は持ち帰ると重たくて邪魔なので、ここから家まで直送してもらう事する(※送料は有料)。
そうなると「じゃあもう少し買おう!」という気持ちになって、この時はクラフトビールと思い込んでいた発泡酒の『薩摩RED(レッド)』と『薩摩GOLD(ゴールド)』も合わせて購入する。
あっ、おいどんの顔がラベルに入っているでごわす!
そして最近は野菜好きに転身したボクにとって、喉の奥から手が出そうなくらいに欲しかった「さつまチップ」(1つ270円)も2袋購入する。
リュックサックに入れて持ち帰ると割れそうだから野菜チップ関係は今まで買えなかったけど、ここから発送してくれるので一緒に買う事とした。
結局さつまチップは自分で食べずに人にあげたけど、好評でした!
鹿児島のさつま芋を使っているだけあって、旨そうブヒ!
こちらの内容がこの「ながよし酒店」で購入した芋焼酎等々。無瀬の浜亀は誰かにプレゼントしようと思っていたけど、コロナ禍が収まらない事もあって結局自分で全部グビグビと飲んでしまいました。
”ここのながよし酒店でしか売っていない幻の芋焼酎”と言われて購入した『無瀬の浜亀』と、その他の芋焼酎や発泡酒などの領収書。
こちらはお店で購入した時に明細を書いてくれた領収書だけど、このお店の奥さん(かもしれない?・・)らしき人が書いてくれたけど、綺麗な字で書いてくれた。
こんな綺麗な字を書いてくれる、綺麗な奥さんらしき人も見れて幸せでした!
そんなのより、早く無瀬の浜亀を飲むでごわす!
こちらは発送してくれた商品の中に入っていた、ながよし酒店のチラシ。このお店で大将のセールストークを聞いて『無瀬の浜亀』を購入した人が、気に入ってリピーターとなって買ってくれる人が多いという。
それと知り合いの旅仲間にこの話をしたら、その人もここを訪れて芋焼酎を購入した事があるという。
そしてこの旅で佐賀に住んでいる ”佐賀の岡ちゃん”に貰った炙りアジをツマミにして、晩酌にしていたらあっという間に一升瓶2本が無くなってしまったのである。。
なんと、おいどんが駆けつける前に無くなっと~ですか・・・orz
国内旅行をすると地方に行けば行くほどに、その地域の特産品である野菜のお土産が欲しくなってしまう。
歳を重ねる程に、野菜の美味しさや有難みが分かってくるタケ!
この指宿では”オクラの生産量日本一”というので、オクラも欲しかったけど我慢。。
歩いて「西大山駅」を目指す!
さて冷房がしっかりと効いていた「ながよし酒店」で買い物と大将のセールストークも楽しめたので、そろそろ帰りの駅へと向かう事にする。お店の人に開聞岳からここまで歩いてきた事を伝えると、ビックリされる。
しかも帰りも西大山駅まで歩いて行くと伝えると、優しい大将は「巡回バスに乗った方がいいよ!」と再三伝えてくれたけど、歩きで行きたかったのでここからまた歩き出すのであった。
さっきの長崎鼻から約10分程歩いてくると、このような喫茶店とトンカツ屋さんが見えてきた。ここはさっき長崎鼻まで向かう途中に1度通った道で、本来はさっきの酒屋さんで寄り道するつもりがなかったので、このお店どちらかに入ろうと思っていたのであった。
個人的にはこの辺りののんびりとした雰囲気のある場所で、このような家を改造してカフェにしているお店に入ってみたかった。地方らしいアットホームな雰囲気と、この辺りでしか聞けない地元の話なんかも聞いてみたかった。
今日は朝と昼飯はそれぞれ同じコンビニのおにぎり2個ずつだったので、ここで「黒豚とんかつ」を早めの晩御飯にする案もあった。ただまだ16時前で夕食にはちょっと早いし、電車の時間もあまり余裕が無かったのでスルーする事に。
黒豚とんかつ屋を前にして、スルーするなんて人間とは思えない行動ブヒ!(怒)
そうして誘惑を振り切って進んで行くと、「マンゴー観光農園&カフェ」が次に見えてくる。この鹿児島県という場所は日本の中でも沖縄を除くと最南端に位置するので、このような南国フルーツも色々と目にする。しかしマンゴーはどちらかというと鹿児島ではなく、宮崎県のイメージが強い。
なお日本国内でのマンゴー生産量は沖縄県がトップで2位は宮崎県で、この2県だけで全体の生産量の約8割以上を占めている。そしてマンゴー生産量3位がこの鹿児島県で約1割程度のようだ。
暑い8月に外を歩いている人間からすると、こんな場所で販売しているマンゴーアイスクリームなどに飛びついてしまうのだろうけど、ここでもグッと堪えて通り過ぎる。
美味しいものはその場で食べないと、後で後悔するブヒ!
さっきの酒店の大将がバスを勧めてくれた通り、長崎鼻から西大山駅まで歩くと約1時間は掛かる道のり。しかも真夏の時期だけあって、この辺りも歩いている人は皆無だった。。
こんな旅はまた次回に続きます!
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