尾道(広島)&岡山旅行記2021年3月-⑪
旅行期間:2021年3月某日(3泊4日旅)
尾道名物!
尾道は坂道で有名な街であるが、人々がその坂道を歩くのは単に運動不足を解消する為ではなく、その登った先に「千光寺」という有名なお寺に行きたいからだと考えられる。なお「犬を連れての入山はご遠慮下さい」という注意書きが見えるけど、猫ちゃんはOKという尾道らしさが漂っている場所でもあった。
千光寺は桜でも有名だよ!
尾道の「千光寺」にて
ある程度の人は「尾道」と聞くと、この「千光寺」を連想する人が多い。それだけこの尾道の中でも特に有名な場所となっている千光寺だが、日本国内の事をあまり勉強しなかったボクからすれば、初めて聞く寺の名前だった。
「千光寺」はメッチャ有名やで!
ここまでひたすら坂道を登ってきただけに、後ろを振り向くとこのように尾道水道が見渡せる程に見晴らしが良い景色が目の前に広がっている。そして対岸の向島は陸としては繋がっていなく(今は橋で繋がっている)、その間の尾道水道の幅が200mとは思えない程に狭くも見える。
そしてこの千光寺の周辺は「千光寺公園」として整備されていて、桜が咲く季節には1500本ほどの木が咲き誇るという中国地方きっての桜スポットでもある。広島県民にとっては、誰もが知っている程の桜の名所のようだ。
そして階段を登っていくと、長野県の善光寺で7年に一度御開帳時に人々が崇める「前立本尊」のような、大きな杭が建っている光景が見られる。この千光寺は806年頃に創建されたという、とても歴史ある真言宗系のお寺。
2020年に発生した新型コロナウイルス感染によって、コロナ禍となった2020年以降は色んなマスコットや像などにもマスクが付けられている光景をよく目にした。ただ個人的に「こういうのはいいのかな?!」と毎回思うのが、このような神仏を祀る像にもマスクを付けていた事だ。
個人的に信仰心が無いので好き勝手にすればいいと思うけど、信仰心がある寺などの管理する側が神様の口を簡単にマスクで塞ぐというのは邪道の行為に思えるのだ。
像なんて人間の都合で生み出された物だから、好きにすればいいんだけど・・・
そして寺や神社に付き物の絵馬が、沢山飾られているのが見えてくる。信仰心の無い人間からすれば単なるお金の無駄遣いにしか思えない絵馬だけど、周りの人間がどういった願望を抱えているのかを目にする事が出来る貴重なアイテムでもある。
祈願事で人気なのは、恋愛や勉強などである。個人的には受験などを頑張った記憶がない人間なので、このような合格祈願をしたいと思った事はない。だから絵馬を書いた記憶も無いけど、ちょっとビックリしたのが絵馬に住所と名前を書く欄があった事。
何故絵馬に住所や名前を書く必要があるのか理解に苦しむけど、それは人間から見た時に差別化できるからだろう。もし本当に神様がいたとしたら、そんな絵馬の住所を見たりする事もないし、絵馬の内容を見る事も面倒なのでやらないだろうが。。
夢が無いな・・・・
千光寺のある高さまで登ってくると、このように尾道水道沿いが綺麗に見渡せる風景が待ち受けている。正面側からは徒歩かロープウェイを使って登れるが、実は裏側には車道が整備されているので、山の上までは車で辿り着けるようになっている。しかし、徒歩で千光寺まで登ってきたら、その体力を使って登った分、脳がより綺麗な景色として記憶に刻み付ける事になる。
千光寺からの景色! 動画
信仰心は無いながらも、こういった歴史ある建造物やわざわざ人が訪れる場所自体には興味がある。昔から多くの人を惹きつけた寺や神社という存在は、単に見晴らしがいい観光地というだけではなく、商売も上手だった可能性がある。
この千光寺に到着したのが17時過ぎだったので、拝観時間が17時までの千光寺は扉が閉まっていてこれ以上先に入れないようになっていた。ただ今日はこの千光寺を訪れるのがメインではなく、あくまでも尾道の坂道を散策して堪能する事が第一だったので、特にガッカリもしない。またホテルがこのすぐ近くにあるので、明日の朝でもリベンジをするつもりである。
この千光寺は『中国三十三観音霊場』という、中国地方にある33ヶ所の観音霊場の1つで、その10番目になっている寺でもある。”日本百名山”などのように、日本人は数で括った称号が好きな民族だという事を実感する看板でもあった。
これ以上中に進めなかったので、その周辺を少し散策してみる事にした。するとまた別の絵馬が飾られている場所が見えてきたけど、このようにリラックマとダルマの絵馬が綺麗に分かれて陳列されている光景となっていた。
可愛いハズのリラックマ絵馬も、この真ん中の絵馬だけは同じ絵馬に思えない程に斬新なタッチが追加されていた。小学生の頃に絵心ある同級生は自分に全く思い浮かばない発想でユニークな絵を描いていたけど、真面目に願い事を普通に書くよりも、このように絵馬の表側を面白くするのもいいアイデアに思えた。
こちらの一休さんのような丸刈り修行僧のパネルは、中国地方の寺でそこそこに見られた。この千光寺オリジナルのパネルではなく、色んな寺で使われていたデザインだったので、特別な雰囲気は感じなかったが。。
こちらに見えた彫刻が施された岩は「梵字岩」で、江戸幕府征夷大将軍の第5代目:徳川綱吉の時代にお抱えの僧が彫った内容となっているようだ。梵字とは古代インド語として使われていたサンスクリット語を意味する言葉で、仏教がインド地方から伝来しているという事が感じれる文字となっている。
そして大きな岩の上を見ると、玉のようなオブジェが取り付けられているのが見える。これはこの千光寺にまつわる『玉の岩伝説』を象徴したオブジェとなっていて、その伝説を語り継ぐものになっている。
千光寺の『玉の岩伝説』についてはHPにその内容が説明されているけど、簡単に言うとこの岩の上で輝いていたという光の玉が持ち出されて、途中で海に沈んでしまったという話のようだ。本当に光る玉だったら、海中から引き揚げれそうにも思うけど、引き揚げない所を見るとそんな光る玉自体が無かったのかもしれないな。。
そんな夢も希望もない事を言ってはダメけん!
「文学のこみち」にて
そしてこの千光寺から、奥に延びる「文学のこみち」という道を通ってみる事にした。今晩宿泊するホテルはこの千光寺のある高台の西側の端にあるので、ちょうどホテルに近づけるので好都合である。
この「文学のこみち」は1960年代に整備された道で、約1kmに渡って尾道ゆかりの作家や詩人などの作品が岩に刻み込まれている。天然の岩に文字を刻み込む事も一種の環境破壊とも考えられるが、人類は岩というのは削ったりしても罪の意識を感じる事はないようだ。
「文学のこみち」には20以上の文学碑が設置されて、千光寺周辺で尾道ゆかりの文化人を称える場所ともなっているようだ。ただここからも階段となっているので、この小高い丘の上までもう少し登る必要があるのだが。
このように千光寺裏の方には、大きな岩がゴロゴロと散らばっている光景が見られる。昔は城の石垣などに転用された岩が多かったが、その当時に岩が割られる際に入れられた小さな穴などがそのまま残っている岩も見られる。
こちらの文学碑は「十返舎 一九(じっぺんしゃ いっく)」の物で、『東海道中膝栗毛』の作者としても有名な江戸時代後半に活躍した人物が尾道に来た時に残した詩が彫られている。小さい頃にこの名前を聞いて「変な名前だな~!」と思っていたけど、この名前は本名ではなく、今でいうペンネーム的な”号”として付けられた名前だった。
そして山頂には「千光寺山ロープウェイ」の駅が見えている。千光寺付近の高さと同じレベルにある、今晩宿泊予定のホテルの案内には、「高い場所なので、千光寺山ロープウェイを利用されるのをオススメします」と記載があった。
なお、このロープウェイの営業時間は9時~17時15分までとなっていて、今駅に入っていったロープウェイのゴンドラが最終便だった。ちなみに、2022年4月1日からこのロープウェイ乗車料金が値上がりしていて、片道:500円(←320円)、往復:700円(←500円)となっているようだ。
※それぞれ中学生以上の料金
コロナ禍で採算合わなくなって、値上げラッシュじゃけ・・・
そしてここを訪れた時期はこれから先の頂上展望台付近が、大幅なリニューアル工事中の為に通行止めとなっていた。
ちなみにこの展望台は、2022年3月29日に新規オープンして「PEAK(ピーク)」という名前が付けられているようだ。千光寺よりも更に上の方に展望台を設置した事で、尾道水道を眺めれる新しい観光施設として、今後も多くの観光客が訪れるであろう。
こちらの木は枝がイノシシのような形に見える”イノシシ木”で・・・というのはボクが勝手に名付けただけ。。
人間の脳というものはこのような単なる木の枝も、それがいかにも何かの形になっていると思い込む事が多い。だから幽霊なども脳が勝手に作った存在であり、人間は脳に騙されやすいのである。
だから一番騙されるのを警戒しないといけないのは、他人ではなく自分自身なのである。
この「千光寺山ロープウェイ」は1957年に操業が開始され、下の山麓駅から頂上駅まで約3分間で行き来する。なお、アナログ的に毎回女性ガイドのお姉さんが添乗してくれるらしいが、今回の尾道訪問時は結局乗る事は無かった。
そして文学のこみちを進んで行くと、このように大きな岩がゴロゴロしている景色が見られる。かつての仏僧などは、このように人里離れた場所で修業をし、大岩などに囲まれて鍛錬を積んでいたが、今では観光客が多く訪れ過ぎて、かつての修行場とは思えない場所に成り果てていたが・・・。
こんな旅はまた次回に続きます!
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