島根県旅行記2021年11月-20
旅行期間:2021年11月上旬(2泊3日旅)
多くの穴が掘られた場所!
世界遺産:石見銀山の場所にやって来て見学できる坑道跡へと向かって進んでいると、さっきまで晴れていたのに急に小雨が降ってきた。この辺りは山間という事もあって天気が変わり易いようで、にわか雨が多い場所でもあるようだ。
こういった雨に備えて、ちゃんと折り畳み傘を持ってるんやで!
銀山目指して進む!
この「石見銀山」は戦国時代頃より本格的に銀が採掘されるようになっていった場所で、その銀を採取する為に掘られた坑道はかなりの数に上るという。道を進んで行くと、道端にこのような柵が取り付けられた坑道跡もチラホラと見られた。
こちらの坑道跡は「福神山間歩」という、銀の採掘をする山師個人が経営していた時代もあった坑道である。ちなみに今ではこのような採掘された穴は「坑道」と呼ばれるが、この呼び名は明治時代以降に付けられたもので、それまでは「間歩(まぶ)」と呼ばれていたようだ。
坑道というと下の方に向かって掘り進んだイメージが強いけど、この福神山間歩は仙の山に向かって掘り登った坑道となっているようだ。
ただしこのような坑道跡は殆ど、立ち入り禁止となっている。何十か所もあった坑道跡も、この石見銀山で常時見学できるのは、たった1ヶ所のみとなっている。
坑道跡というと地下のトンネル内をトロッコが走って岩石などを運び出していたイメージを想像してしまうけど、この石見銀山は戦国時代頃から掘られていたので、そんな近代的な道具は使われずに、全て手作業で硬い岩盤を掘り進んでいた為に体が通れる僅かな幅しかなかったのである。
そんな唯一公開されている坑道へ向かって進んで行く途中に、綺麗なログハウスと、その前に架かる橋が見えてくる。
手作り感満載の橋で、さっき見た苔だらけの橋とはまた趣が違った橋になっていた。立派な鉄筋コンクリート造りの橋よりも、このような自然溢れる場所には木や竹などを加工して作った橋の方が似合う気がする。
この辺りから、「間歩」と呼ばれた坑道跡がどんどん見えてきて、そろそろ一般公開されている坑道が近づいてきている事を直感的に感じる。ただこのような坑道跡も観光客が見学するには狭すぎるし、かと言って坑道の幅を広げて通り易くする訳にもいかないのだろう。
そしてこの先「自転車はここまで」と書かれた看板と、駐輪場が見えてくる。この大森町内では観光客の車での乗り入れが禁止されているので、徒歩以外の移動手段として、レンタサイクルも用意されている。
大森町の入口ともなっている代官所跡からここまで、徒歩だと40~50分掛かるので、徒歩の人よりもレンタサイクルで走っている人の姿を見かけた。ただ自転車に乗っているのは、年配の人よりも、若者世代が多かったように思う。
写真に雨が写る程の雨脚になってきたけど、恐らくもう少しで坑道入口なので雨は無視して先に進むとする。ただ雨は降っているものの、空は徐々に青空になってきたので、多分もう少ししたら雨もやむハズである。
傘差さんと、頭ハゲるで!
こちらは国指定史跡ともなっている「高橋家」の住宅跡で、”町年寄山組頭”という代官所と銀山師とを仲介する管理職を勤めていた家のようだ。
こちらにはブルーシートや黄色いテープが張られて「進入禁止」となっていて、発掘調査が行われていた現場だった。石見銀山が世界遺産に認定されたのは2007年の事だが、今でもこのような発掘調査が随時行われているようだ。
ただこのような狭い坑道跡は観光地として一般公開するには難しく、また世界遺産となった事で急に観光客が増えた為に地元住民に掛る迷惑が増えたりと、必ずしも世界遺産の認定が万人に喜ばしいものではないようだ。
こちらの道は山の上に続く道に思えたけど、これはこれから見学する坑道跡「龍源寺間歩」を見終わっての帰路に着く道だった。ちなみに「入場料をケチってやろう!」というスケベ心でこの帰り道側から入ろうとしても、ちゃんと出口付近に監視小屋が置かれているので、そうは問屋が卸さないようになっている。
島根県の為に、ちゃんと料金を支払~て見学するだわ!
この石見銀山では他の銀山に比べて、環境に負荷を与えずに採掘されていたらしく、そのイメージを残す為に環境に配慮した移動手段を導入するようにしているそうだ。なのでこちらにあった停留所の「銀山カート」は、ゴルフカートで送迎してくれるサービスのようだ。(※片道500円)
レンタサイクルや「ぎんざんカート」などの移動手段だと楽に「龍源寺間歩」の入口まで到達できるけど、やっぱり石見銀山の大森町の雰囲気を味わう為には、徒歩が一番だと感じる。石見銀山を観光目的にやってきた観光客からすれば、「坑道跡に入る!」事しか頭にないだろうが、その道中の町並みにも見所があるのだ。
そしてこんな奥地にまで自動販売機が設置されていて、日本人はとても親切な人種だという事が分かる。個人的には自動販売機が多過ぎるように思うのだが、日本人は景観よりも便利さを優先する民族なので仕方ない事なのだろうが。。
「龍源寺間歩」に到着!
大森町に入ってから、横道に入ったり寺を見学したりしながらゆっくり歩く事、約50分で目的の「龍源寺間歩」にやっと到着した。真っ直ぐ歩いても30分くらいの距離はあったので、レンタサイクルを借りてやって来る人が多いのも頷ける。
もう既に疲れました・・・
これまで全然ひと気がなかったけど、さすがにこの見学できる坑道跡「龍源寺間歩」は有料となっているので、係員のオジサンが小屋内で待ち受けていた。なお、坑道内にはトイレはなく、周辺にもトイレはないので、この小屋にあるトイレで必ず用を足してから見学した方が無難である。
入場料は大人410円/小中学生210円となっている。世界遺産の石見銀山で唯一、一般向けに常時開放されている坑道跡の見学料としては安い部類に入る料金のようにも感じた。ただこの「龍源寺間歩」は普通に坑道跡で、特に装飾や仕掛けなども無いので、この料金になっていたのかもしれない。
こちらの「龍源寺間歩」と彫られている石碑が、一番のベストショットポイントかもしれない。というのも坑道内は薄暗くてデコボコな道が延々と続くだけなので、特に変わり映えのする写真を撮れるスポットでもないからだ。
この「龍源寺間歩」は石見銀山を代表する”五か山”の1つで、約600mに渡って水平に掘られているという。ただその全部が一般公開されている訳ではなく、観光できるのはたった157mの場所までとなっている。
”ガッカリ遺産”とも陰口を叩かれる石見銀山。このような外観を見てワクワク気分になってしまう観光客が多いのだろうが、坑道内は意外とシンプルな洞窟となっていて、驚きが少ない場所になっているからそう言われているのかもしれない。
龍源寺間歩に足を踏み入れる! 動画
それでは石見銀山で唯一、常時見学できる「龍源寺間歩」に入っていきます。一般見学できる坑道だけあって、このように普通に歩ける道となっているが、ちょっと頭を屈める必要のある高さの天井となっている。
こんな旅はまた次回に続きます!
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