大正浪漫溢れる「旧大社駅」は残念にも改装中で、代わりにデコイチと出雲阿国像を見物【島根県旅行記33】

島根県旅行記2021年11月-33

旅行期間:2021年11月上旬(2泊3日旅)

保存するにも修理は必要!

島根県 ドーミーイン出雲 朝食会場 景色

さて島根県で迎える3日目の朝。宿泊している「ドーミーイン出雲」の1階にある朝食会場で、朝ご飯を食べる事にする。朝の天気はちょっと良く無さそうだけど、既に雨が降り終わったような天気で、これから日が昇っていく毎に晴れていく雰囲気の空模様だった。

 

島根県 ドーミーイン出雲 朝食 出雲そば

この「ドーミーイン出雲」では、出雲そばが冷たいのも温かいのも揃っていて、しかも出雲そばにトッピング出来る天ぷらの具まで用意されていた。なので朝から出雲そばを食べれて、これで4食続けて出雲そばを食べている事になる。

 

島根県 ドーミーイン出雲 朝食 ケーキ

朝食に出雲そばを食べれるのを昨日は喜んでいたオカンだが、今日の朝食はこのように”女子風”の甘いケーキの欠片と、フルーツ盛りとなっていた。よく海外旅行にツアーで参加した際に、朝食会場で女性の人がケーキばかりをブッフェで取っていた光景を思い出したが、まさかオカンがそんな朝食を食べるとは思いもよらなかったのである。。

オカン
オカン

ワタシも甘い物、当然好きやで!

 

 

出雲大社に向かう!

島根県 JR出雲駅 バスに乗る

さて島根県3日目という事で最終日でもある今日は、島根県を代表する観光地ともなっている「出雲大社」に向かいます。ホテルのある出雲市駅周辺から出雲大社までは約9kmほど離れているので、さすがに歩きで向かう訳にはいかずに、一畑バスを利用して移動して行きます。

 

 

 

島根県 一畑バスの車内

島根県ローカルの一畑電鉄グループはバスも運行しており、まさに地域に根付いた欠かせないインフラ会社となっている。ただ地方ほどにこういったインフラ産業も少子高齢化社会によって利用客が右肩下がりで、かつコロナ禍で観光客も減った為に、大きなダメージを受けている事だろう。

 

 

島根県 一畑バスを降りる

そしてバスで出雲大社の真ん前まで行けるのだが、敢えて手前でバスを下車する。「旧JR大社駅」というバス停でボクらは降りたのだが、ボクらが降りたのに吊られたのか、1人お姉さんも一緒に下車したのだが、どうも降りるバス停を間違っていたようで運転手さんに事情を説明して、乗せてもらおうと交渉している様子が見られた。

オカン
オカン

最近の子はスマホばっかり見て、不注意な子が多いね・・・

 

島根県 大社線大社駅跡 工事中

「旧JR大社駅」でバスを降りたのは、国の重要文化財にも指定されている、元JRの「旧:大社駅跡」の建物を見たかったからだった。しかし、そんな歴史的な建造物を見れるという期待は、バスが通り過ぎていった後に見えた、こちらの光景を目にした瞬間に崩れ去っていったのである。。

オカン
オカン

下調べが足らんな・・・

 

 

島根県 大社線大社駅跡 工事中 案内

かつてあったJR西日本の大社線の駅だった「旧:大社駅」の駅舎は、大正13年(1924年)に2代目駅舎として建てられた建造物が現存していて、今では国の重要文化財にも指定されている。しかし、今から100年ほど前に建てられた建物なので、今後の保存を考慮して修理が2021年初めから行われていたのである。

 

島根県 大社線大社駅跡 工事中 囲い

歴史ある建造物はこのように保存の為に改修工事が行われている場合がよくあるけど、実際にそのタイミングにブチ当たった時ほどに残念な事はない。しかもこの旧大社駅は、中が全く見えないようになっていて、工事する側が中すら見せようという気持ちも無いのが伝わってきたような気がした。。

 

島根県 大社線大社駅跡 工事中 パネル

この旧大社駅は、このような日本家屋風の外観の駅舎となっていて、約100年前に建てられたままの姿を残している。この駅はJR大社線が1990年に廃線となった際に役目御免となったが、それ以降は観光施設として存続している。

 

島根県 大社線大社駅跡 工事中 手洗い場

その歴史ある駅舎の欠片は見る事も出来なかったけど、その代わりにこちらの、これまた古そうな手洗い場はそのまま放置されていた。まるで小学校の手洗い場のような雰囲気だったけど、この辺りにトイレでもあったかのような名残りにも見えた。

 

 

島根県 大社線大社駅跡 工事中 改札跡

そしてこちらには、また古そうなコンクリート造りの改札も見られる。現代の都会育ちの若い世代には考えられないかもしれないが、電車の切符はこのような改札に駅員さんがそれぞれ立っていて、手で切符を捥(もぎ)っていったのである。

シメ縄兎吉
シメ縄兎吉

今でも地方の駅に行くと、自動改札ではのう、有人改札があ~わ!

 

島根県 大社線大社駅跡 工事中 プラットホーム

大正時代に造られた歴史ある駅舎は見れなかったけど、その代わりとばかりに、蒸気機関車が展示されているのが見える。現代に生きる人の年代によって、このような乗り物を「電車」と呼ぶ人もいれば、昔から生きている方たちはよく「汽車」という言い方をする。

 

島根県 大社線大社駅跡 工事中 プラットホーム2

こちらのプラットホームは、かつて使われていたままの状態で残されているようだ。この駅が使われ始めたのは明治45年(1912年)の事で、約80年間に渡って出雲大社までの参拝客などを乗せてきた路線でもある。

 

島根県 大社線大社駅跡 工事中 プラットホーム3

しかし、陸上輸送はトラックや乗用車が多く普及した事もあって、このような明治・大正時代に線路が引かれた路線も、段々利用客が細っていき、地方の路線はこのように廃線になっていった所も多い。明治時代に入ってから日本国内に急速に普及していった鉄道だが、別の移動手段が発達してくると、そのパイを奪われて衰退していくのである。

 

島根県 大社線大社駅跡 デコイチ D51型蒸気機関車

そしてここに展示されていた蒸気機関車は「国鉄D51形蒸気機関車」で、通称”デコイチ”とも呼ばれる、国内で走っていた蒸気機関車を代表する車種でもある。この「国鉄D51形蒸気機関車」は主に貨物輸送をメインとしていたので、太平洋戦争中に大量生産された事もあって、戦時中は1000台を超えていたという。

 

島根県 大社線大社駅跡 デコイチ D51型蒸気機関車の案内

そんな大量生産されたD51形蒸気機関車は、国内でも結構保存されている車体を見る事が出来る。個人的には秋田県の「土崎街区公園内」でこの蒸気機関車を見た事がある。

 

 

島根県 大社線大社駅跡 デコイチ D51型蒸気機関車2

現代人からすれば骨董品のようにも思える蒸気機関車であるが、戦前まではこのような蒸気機関を利用した機械が多く用いられていたのである。蒸気機関は西洋で開発されて幕末に日本に入ってきたが、人力以上の力を出すので大いに普及していった。

 

島根県 大社線大社駅跡 デコイチ D51型蒸気機関車3

歴史ある駅舎を見れなかったけど、代わりに蒸気機関車も見れたし、今更何を言っても始まらないので今のこの景色をただ楽しむしかない。海外を旅すると、世界的な観光名所が改修工事の時に訪れてしまう事も多々あるが、そういった時程に諦めてその景色を楽しむほかないのである。。

 

島根県 大社線大社駅跡 デコイチ D51型蒸気機関車 運転席内

そして蒸気機関車の運転席部分に入る事も出来たが、この運転席周辺の機械部分は近年に地元の小学生達が、このように黒く塗装したという。そのおかげで、このように剥げた部分がなくて、運転席内は古さを感じなかったのである。

 

島根県 大社線大社駅跡 デコイチ D51型蒸気機関車で記念写真

てっきりこのような蒸気機関車が運行している時代に育ったオカンかと思っていたけど、大阪の難波育ちのオカンはこのような蒸気機関車には、小さい頃に乗った記憶が微かにある位だとか。

 

島根県 大社線大社駅跡 プラットホーム ウサギの模様

そしてプラットホームの階段部分には、こちらのウサギの絵が入った鉄板が敷かれていた。この辺りは日本神話『因幡の白兎』でも有名な場所でもあるので、このようなウサギのモチーフになっていたようだ。

 

島根県 出雲市のデザインマンホール

そしてこの辺りにあったデザインマンホールは、出雲大社や旧大社駅でもなく、昨日夕方に見に行った「出雲日御碕灯台」のデザインとなっていた。恐らく昨日この灯台を訪れていなければ、このデザインが単なる灯台としか思わなかった事だろう。

 

島根県 出雲大社へ向けて歩く

そしてここからは徒歩で出雲大社に向けて歩く事にした。バスに乗るにしてもそんなに本数も無いし、歩いても出雲大社まではそんなに遠くないハズだからであった。

 

島根県 出雲大社へ向けて歩く 郵便局の建物

この辺りは景観地として保存対象になっているかのように、このような郵便局の建物には思えない郵便局もあった。旧大社駅は、国の重要文化財に指定された3軒の駅舎の中で唯一の和風建築物となっていただけに、見ておきたかった気持ちが残る。。

シメ縄兎吉
シメ縄兎吉

2025年末に完成す~けん、それ以降にまた来なぃ!

 

 

出雲阿国の像!

島根県 出雲市 出雲阿国の銅像

そして出雲大社を目指して歩いていると、こちらの「出雲 阿国(いずもの おくに)の銅像が見えてきた。この出雲阿国は戦国時代に有名になった踊り子で、今の歌舞伎の創設者とも考えられている人物でもある。

 

島根県 出雲市 出雲阿国の銅像2

今まで「出雲 阿国」という名前は聞いた事があったが、その名前がこの出雲に関係あるとは考えた事もなかった。この出雲 阿国は出雲国出身で、出雲大社の巫女となって、出雲大社勧進の為に全国を巡業した事で有名になったんだとか。

 

出雲阿国は女ながら男装して演技して、それが「傾奇者」として評判になった。しかし江戸時代に女性が男装する事に対して、風紀を乱すとして禁止になり、代わりに男性が女装して演技を行うようになって、今も行われる歌舞伎のルーツになったんだとか。

シメ縄兎吉
シメ縄兎吉

おとごしが女装す~のは風紀を乱さんのか?!

 

島根県 出雲市 出雲阿国の銅像3

なお、出雲阿国の銅像は他にも出雲空港と、京都の四条大橋近くに立っている。どうもそれぞれに同じポーズをしており、作者は京都を代表する彫刻家であった「山崎正義」が制作した同じ型の像となっているようだ。

 

 

島根県 出雲市 道の駅大社の建物

そしてこの出雲阿国の銅像近くにあった出雲大社っぽい雰囲気の建物は、道の駅「大社」の建物だった。出雲のお土産を買うには最適な道の駅ぽかったけど、寄り道せずだったが。。

 

シメ縄兎吉
シメ縄兎吉

無料で浸かれ~足湯もあ~で!

 

島根県 出雲市 未来を拓くのレリーフ

そして出雲阿国の銅像の、道を挟んだ正面側にはこちらの綱引きをしているかのように見える老人のレリーフが壁に刻まれているのが見えた。こちらの作品は『明日を拓く!』というタイトルで、出雲国に昔から伝わる日本神話『国引き神話』を題材にした内容だった。

 

島根県 出雲市 未来を拓くのレリーフ2

日本神話『国引き神話』によると、どうやらゼウスのようにも見える老人っぽい人は神様だったようで、出雲国を作った時にちょっと失敗してしまい、それを修正するように島をロープで引き寄せて、今の出雲国を作ったんだとか。。

オカン
オカン

どう見ても、個人綱引き大会にしか見えない・・・

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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