真っ暗な城山遊歩道を登り、城山展望台から見えた鹿児島市内の夜景

九州縦断旅:鹿児島編

 旅行期間:2020年8月中旬~下旬

 

真っ暗な道を進む勇気

「薩摩義士碑」脇にある城山歩道入口の看板

今回の九州旅でやっとやって来た鹿児島市内、既に19時を過ぎていたけどまだまだ歩みを止める訳にはいかない。薩摩義士碑の脇に「城山遊歩道入口」の看板があったので、城山だけに上に登れば鹿児島市内の夜景が見られる事を期待して、この道を進む事にした。

 

 

鹿児島市内の城山周辺にて

城山遊歩道を登っていく-2

という事で周辺には誰も居なかったけど、1人ぐいぐいと進んで行く事にする。この城山遊歩道は昼間はいいけど、途中から照明がない場所が続くので、夜道が怖い人にはあまり向いていない道。

真っ暗な道ほど、最近はなぜか楽しくなってきます!

 

城山遊歩道を登っていくとだんだん暗くなってくる

そんな風に余裕ぶっこいて登って行くと、次第に暗くなってきてフラッシュ無しでは階段が写らなくて真っ暗になる位に漆黒の闇に包まれてきた城山遊歩道。

 

城山遊歩道を登っていくとだんだん暗くなってくる-1

真っ暗な道でしかも全然人通りが無かった。そして途中に分岐点があったけど、どれを進めば頂上まで行けるのかも案内板が出てなかった。人に聞くにも全然人影すらないので、とりあえず自分の直感を信じて進む事にする。

東郷どん
東郷どん

もし道が間違ってたら、引き返せばよか!

 

だんだん登っていくと、さすがに景色が開けて見える所からは鹿児島市内の夜景が見えてきた。「これは頂上まで行けば、結構いい感じの夜景が見られるだろう!」と意気込み、登る階段の量に比例して汗が噴き出す事も忘れて、必死に足を進めていく。

 

城山遊歩道を登っていく

それにしてもこの遊歩道、マイナーな道ではなく、それなりに散歩している人がいるのかと思っていたけど、途中から全く照明が無くなるのもあってか全然人が居ない。ただ最近はセルビアの首都ベオグラードでの深夜に独り歩きしたり、ポーランドのクラクフで夜に全く人通りがなくて真っ暗な通りを1人で歩いたりを経験しているので、こんな安全な日本では全然恐怖感を感じなかった。

まあ海外でも恐怖感は感じなかったのだけども・・・

 

 

 

城山遊歩道を登っていく-1

このような写真を見ると、そこそこに薄暗い早朝のような明るさがあるものだと思ってしまうかもしれないけど、これはこの撮影しているスマホ(ギャラクシーS10)の暗闇でも綺麗に写真が撮れる機能で明るく写っているだけ。普通のスマホで撮影したら、真っ暗闇にしか写らないレベルの暗さが待ち受けているのであった。

 

真っ暗な城山遊歩道を登っていく

そんな暗闇の遊歩道を約10分程登っていくと、やっと先の方に明るい照明の光が見えてきた。なんだか航海中に漂流した人が、暗闇の中で見つけた灯台の光の如く思える瞬間でもあった。。

 

 

城山頂上の展望台にて

真っ暗な城山遊歩道を登っていくと見えてきた鹿児島市内の夜景

こちらがやっとたどり着いた城山の展望台から見える、鹿児島市内の景色である。ちょうど写真中央部分に写っている辺りが、鹿児島市内でも一番の繁華街である天文館周辺の場所である。

 

城山展望台にあった双眼鏡

この城山展望台も着いた時は誰も人がいなくて、ひっそりとしていた。後になってからチラホラと数人の姿を見かけたけど、どうもボクが歩いてきた城山遊歩道からではなく、反対の駐車場側からやって来ていた。ここまで夜に来る人は車でやって来る人が多いようだった。

 

城山展望台の様子

何とも落ち着いた場所の城山展望台。この時は真夏だったので約10分ほどの階段を登っただけで、汗だくになっていた。しかしその運動に伴うだけの夜景を見れるし、満足感も得れると思う。

東郷どん
東郷どん

展望台の景色は、車で行くより歩きの方が何故かよく記憶に残るでごわす!

 

城山展望台から見える鹿児島市内の夜景

鹿児島市内の人口は約60万人で、熊本市(約74万人)よりは少なく、宮崎市(約40万人)よりは多い。そして鹿児島は県の人口の約1/3が鹿児島市内に集中している。なので鹿児島県の領域は広い(奄美大島や屋久島、種子島なども鹿児島県)けども、その大半は人口が少ないのである。

 

城山展望台から見える鹿児島市内の夜景-1

夜なので奥にあるはずの桜島があまりハッキリ見えてないけど、微かにシルエットが見えている。この大きな活火山が近くにある街で、イタリアのポンペイという町に火山灰を埋め尽くしたベスビオス火山にも似ているので、そのベスビオス火山が見えるイタリアのナポリに似ているのもあって「東洋のナポリ」とも呼ばれているとか。

 

 

城山展望台から眺める鹿児島の夜景 動画

 

 

城山展望台から見える鹿児島市内の夜景-2

ちなみに今日を入れて鹿児島市には3泊する予定。明日は桜島を訪れてサイクリング、明後日は開聞岳の登山、そして明々後日は鹿児島市内の歴史的な場所の散策を考えている。去年鹿児島を訪れた時はトルコで知り合った、通称”西郷どん”と呼んでいる鹿児島在住のお兄ちゃんが色んな場所に連れていってくれたけど、今回は全部自分でドコに行くかを決める必要があった。

まあそんなのは1人旅だったら、当然の事なんだけどね(笑)

 

 

城山展望台にあった、皇太子の記念碑

城山展望台の片隅には、このように皇太子が植樹した時の記念碑が設置されていた。ただ大正9年とあるので、この皇太子とは昭和天皇の事を示しているのだろう。

 

 

城山展望台のヶしい

ひと気がなかった城山展望台だったけど、どこか台湾系っぽいギャル2人組が飽きもせずに何十枚もの写真を取り合っている光景が見えた。以前だったら近寄って行って、写真を代わりに撮ったり、一緒に写ったりをしようかと思っていたけど、このコロナ禍2020年はそういった行為もなるべく自粛していたのであった。

ただし女の子が可愛かったら、問答無用で行っちゃいますけどね(笑)

 

城山展望台にあった碑

主に西南戦争での戦いの場にもなった城山は、このように史跡及び天然記念物に指定されていた。鹿児島市内は薩英戦争(イギリス軍艦との戦い)、西南戦争、第二次世界大戦中の空爆によって大きな被害を3回も受けているので、あまり昔の城下町らしい雰囲気は残っていないという。

 

城山展望台から見える景色の写真

だから鹿児島市内にある名所跡には「〇〇跡」という石碑が多くて、幕末に生まれた人達の生家などは全然保存されているものが見当たらなかった。

東郷どん
東郷どん

街が燃やされても、また新しく強い街に生まれ変わるでごわす!

 

城山展望台から見える鹿児島市内の夜景-3

鹿児島市は廃藩置県に行われた後に市制が施行された1889年時点では、この九州内では1番人口が多かった。しかし交通の便などが劇的に良くなった現代では、その本州と近い利便性などもあってか、九州内では①福岡市 ②北九州市 ③熊本市 ④鹿児島市と4番目の人口の多さになっている。

 

 

城山遊歩道の案内図

この看板にもあるように城山遊歩道はさっき登ってきた薩摩藩士碑側と、探勝園側からの入口と2ヶ所から登れるようだ。そして照国神社の西側から登る車道を進めば、車でやって来れるようだ。なお西南戦争時にここに追い詰められた西郷隆盛が、敗北を悟って自害したという洞穴はこの城山の裏にあるようだ。

今回はその場所を訪れる事が出来なかったので、次回の楽しみにしておくのである!

 

城山展望台にあった鉄棒

何故か城山展望台周辺には、このような鉄棒が設置されていた。この展望台にやって来る家族の子供達が暇をしないようにという配慮なのか、それとも健康をおろそかにしている現代人にもっと体を動かしてもらおうという考えからなのか?!

 

城山展望台の様子

そしてこの展望台周辺でも一段高い場所にあった、更なる展望台的な所へ上がってみたけど、特に夜景などは先程見たポイント以上に綺麗に見える事が出来なくて、こちらのクスノキらしき大木のみが植わっているだけであった。ちなみに鹿児島市の木はクスノキになっているので、これも樹齢が長いクスノキだったのかもしれない。

 

 

城山を下山する

城山展望台から駐車場方向へと歩く

城山頂上の展望台周辺で鹿児島市内の夜景を眺める事、約15分位で他には何も無かったので、この城山を下山する事にする。できればこの近くにあるという西郷隆盛が自害した洞穴にも行きたかったけど、ここの遊歩道があれだけ暗かったから、「もしかしたらその洞穴周辺も真っ暗かもしれない・・・」という事でパスする。

 

城山展望台から駐車場方向へと歩く-1

登ってきた薩摩藩士碑側の遊歩道とは反対の方へと下っていくと、照明がちゃんと設置されている駐車場が見えてくる。もしこっち側から登ってきていたら、この城山展望台に辿り着いた時の興奮が薄れていたかもしれない。

そういう意味では簡単に登るよりも、ちょっとは苦労して登った方が気持ちいいのである!

東郷どん
東郷どん

「高ければ高い壁の方が、登った時に気持ちいいもんな!」とミスチルの歌詞のようでごわす!

 

城山展望台から駐車場方向へと歩くと見えた看板

こちらの看板にある「ジオパーク」とは、『ジオパークネットワーク(Geoparks Network)』という組織が認定した、①大地の遺産を保全しながら②その大地の遺産を教育に役立てる③その遺産をツーリズムに活用し、地域を持続可能な形で活性化させるというプログラムの一環のようだ。このジオパークネットワークは2000年にヨーロッパで設立されたもので、まだそこまで歴史は古くはないようだけど、世界的に認定されている「世界ジオパーク」は日本国内では9箇所ある。ただここ「桜島・錦江湾ジオパーク」は日本内だけで認定されている日本ジオパークだそうだ。

黒ブタ子
黒ブタ子

私にはちょっと難しくて分からないブヒ!

東郷どん
東郷どん

このようなシステムは、てげに理解すればよか!

 

城山頂上近くにある「城山ホテル」の入口

そして駐車場側がある西側から城山を降りていくと、その手前にライトアップされた大きなクスノキのような木が沢山植わっている、何かの入口のようなものが見えてくる。こんな城山の上にこれだけ綺麗にライトアップされているとは、迎賓館のような建物があるのかもしれない。

 

城山頂上近くにある「城山ホテル」の看板

そう思いながら入口に設置されている看板を見ると「SHIROYAMA HOTEL kagoshima(城山ホテル鹿児島)」の文字が見える。このホテル名には少し覚えがあって、この鹿児島市内で泊まるホテルを探している時に見た事があったけど、宿泊のお値段が”いい値段”だったのでパスした場所だった。

 

 

城山頂上から歩いて降りていく

そんな鹿児島市内では高級リゾートホテルの部類になる城山ホテル脇に下っていく道を降りていく。前には少年を連れた親子と見られる人達も徒歩で道を下っている様子が見えた。こっちの道の方が明るいので、夜に城山に徒歩で登るにはコッチの道の方がオススメなんだろう。

 

城山頂上から歩いて降りていく-1

途中にはトンネルも設置されているけど、このようにちゃんと歩行者用の道が造られているので、安心してトンネル内も歩ける。

そして何よりトンネル内は明るかった!

 

 

城山頂上から歩いて降りていく-2

このトンネルの道を歩いていると、向かいから歩いてくる人を2人程見かけたし、さっき城山まで登った薩摩藩士碑側からの遊歩道でのあの寂しさとは雲泥の差である。。

 

城山頂上から歩いて降りていくと見えた、城山ホテルの側面

トンネルを抜けると、道沿いにはさっき上に入口があった城山ホテルの建物の側面が見えてくる。全部で365室の客室を備えていて、ホテル内だけで13ものレストラン・バーがあるという巨大ホテル。そんなホテルでも売りは標高108mの城山の頂上付近から桜島を眺めながら入れる天然温泉の露天風呂だという。

 

 

城山頂上から歩いて降りていくと見えた、城山ホテルの正面玄関

1963年(昭和38年)にここに城山ホテルが造られた当時の客室は、全部で63室だった。その後、増改築を行って今では365室となって、更には2015年に「オークラ ホテルズ&リゾーツ」に加盟してオークラホテル系列として運営されているだけあって、旅行サイトでの口コミ評価も当然の如く高評価である。

 

 

城山頂上から歩いて降りていくと見えた、城山ホテルの正面玄関-1

ただ難点は城山の頂上付近にホテルが造られている為に、鹿児島中央駅から徒歩でやって来るにはちょっとシンドイ場所。この辺りで見ている分には、このホテルにやって来る人の殆どは車でやって来ていた。勿論駅までの送り迎えにはシャトルバスも運行されているようだけど、片道30分はかかるという。

 

 

城山頂上から歩いて降りていくと見えた、城山ホテル近くから見える夜景

勿論無職の分際でそんなリゾートホテルに泊まる訳にもいかないし、ボクにはちょうどいい感じのホテルである南州館ホテルがこの夜景のどこかで待っているハズ。それとてっきりこの道を降りていけば照国神社の脇に降りていくものと思っていたけど、実際にはだいぶ西側に遠回りする道を降りていたのである。

なのでその道中に「今晩は何食べようかな?!」と思いを巡らせる時間がたっぷりとあったのだった。。

黒ブタ子
黒ブタ子

鹿児島と言えば、黒豚ブヒ!

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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