因島で古い灯台施設を見学して、村上海賊の居城だった因島水軍城へ向かう【尾道&岡山旅行記㉝】

尾道(広島)&岡山旅行記2021年3月-㉝

旅行期間:2021年3月某日(3泊4日旅)

海賊の城?!

尾道 しまなみ海道サイクリング ルート 因島

今回は前回に引き続き、尾道側からの第2の島である「因島」を散策します。まずは因島大橋の脇に造られている「大浜埼燈台」の見学をしてから、島中央付近にある”村上海賊”の居城でもあったという「因島水軍城」に移動して行きます。

 

 

「大浜埼燈台」の見学!

瀬戸内海 因島 大浜埼燈台 木造 施設

因島に渡って”はっさく大福”を味わってから、ついでにその近くに造られていた「大浜埼燈台:記念館」にも立ち寄ってみた。しかし記念館という名前にはなっていたものの、どちらかというと”廃墟”のような雰囲気を醸し出していた場所だったが。。

 

【大浜埼燈台:記念館】

住所:広島県尾道市因島大浜町36-2


 

瀬戸内海 因島 大浜埼燈台 施設 

こちらに置かれていたのは、因島の細島近くの”長太夫礁”で使われていた、昔の灯標だった。この辺りでは海に浮かぶ灯標が設置されており、今では新しい灯標が使われていて、昔の灯標の残骸が展示されていたのであった。

 

瀬戸内海 因島 大浜埼燈台 施設 階段

さて木造建築物のあった所をグルっと回っていくと、更に先に進む道はこのように下に降りていく必要があった。意外と観光客が少なそうなマニアックな場所にも関わらず、落ち葉が手入れされていたりと、そこそこに管理されている様子も見られた。

 

瀬戸内海 因島 大浜埼燈台 施設 砂浜 階段

そして階段を降りていくと、下の方に綺麗な砂浜が見えてきた。夏場だったら隠れたプライベートビーチみたいにも思える場所だが、灯台を見学しに来たので先に灯台の方へ向かう事にする。

 

瀬戸内海 因島 大浜埼燈台 案内板

瀬戸内海の航路は色んなルートがあるけど、それぞれに海流の激しさとかも違って、比較的穏やかな海域の通行を案内する灯台の設置が急がれた。昔は”村上海賊”なる瀬戸内海を支配する衆がいたとされるが、”海賊”から連想される暴力的な集団というよりは、この瀬戸内海の海域を知り尽くした先導役という立場だったようだが。

 

瀬戸内海 因島 大浜埼燈台 案内板2

明治時代に日本国が解放されて、海外の進んだ技術がどんどん国内に入ってきた。それまで昔ながらのマンパワーに頼ってきた日本だが、進んだ欧米から灯台の技術をいち早く取り入れていき、全国に足早に灯台が建造されていった。

 

瀬戸内海 因島 大浜埼燈台 建物

そしてやっと見えてきたのが明治27年(1894年)に完成した「大浜埼燈台」。どうやら想像してしたような高台にある大きな灯台ではなく、この海峡では船が近くを行き交う為に当初は光を発する事もなかったようだ。

 

 

大浜埼燈台からの景色! 動画

 

 

瀬戸内海 因島 大浜埼燈台 景色

瀬戸内海の航路では来島海峡を通るのが一般的だが、来島海峡は海流が激しい海域だった。なので昔はそのルートを避けて、大三島と大崎上島の間⇒三原沖⇒布刈瀬戸を経由する”三原瀬戸航路”が使われる事が多かった。その為に”三原瀬戸航路”ルート沿いに9つの灯台が明治時代に設置されたが、近代化による船舶技術の発達で来島海峡の海流も問題なく通行できる船が増えてきた為に、この三原瀬戸航路が廃れてしまったという訳だ。

 

瀬戸内海 因島大橋 砂浜 景色

このような時代の移り変わりの歴史を知ると、人類が辿ってきた道を知る事が出来て感慨深く思える。現代人は生まれた時から便利な時代に生まれているけど、昔の先人達が苦労して開拓してきた結果のおかげで、この便利な時代に生きれているだけなのである。

 

瀬戸内海 因島大橋 砂浜 

そして灯台の見学を終えて、先程見えてきたプライベートビーチのようなひと気の無い砂浜に降りてきた。人気の海水浴場などに行くと、波打ち際に人類が生み出したゴミが散乱している光景が見られるけど、このようにここはとても綺麗でゴミが見当たらなかった。

 

瀬戸内海 因島大橋 砂浜 景色2

レオナルド・ディカプリオ主演の楽園的な島を訪れた内容の映画『ザ・ビーチ』のシーンを連想してしまうような光景となっていた、大浜埼燈台のプライベートビーチ的な砂浜。

映画『ザ・ビーチ』の楽園とは違って、因島大橋という大きな人工物が目の前に見られるが・・・。

 



 

 

The Beach-Trailer-/20th Century FOX

 



 

 

 

「因島水軍城」に向けて移動!

瀬戸内海 因島大橋 移動 景色

という事で大浜埼燈台で瀬戸内海の海路の事などを勉強して、次なるチェックポイントの「因島水軍城」へと向かう事にする。そして下の方に降りていく道があったので、こちらを進んで行く事にする。

 

瀬戸内海 因島 大浜埼燈台 建物 遠くからの眺め

因島大橋の袂付近まで降りてくると、先程訪れていた「大浜埼燈台」が横から見えてきた。昔は船が安全に通過できる航路として重宝された海域も、今では人類の技術革新の影響によって、ほぼ廃墟化した灯台記念館となっていた。

 

瀬戸内海 因島 下から眺め

因島大橋の下はちょっとした広場になっていて、時間があればこの辺りでゆっくり寝っ転がって昼寝するには、最適に思える場所。穏やかな瀬戸内海に囲まれて癒される事間違いなしの空間だったが、今日はレンタサイクルを返却する必要もあるので、実はあまりのんびりはしていられないのである。

もみじ饅チャン
もみじ饅
チャン

しまなみ海道サイクリングも行き過ぎると、帰るのが大変じゃ!

 

瀬戸内海 因島 サイクリング しまなみ海道

しまなみ海道サイクリングコースは道路の脇にブルーラインで示されているが、それ以外の道はこのようにブルー色のラインが入っていない。なので初めてのコースをサイクリングする人間としては、そのブルーラインが見えないとちょっと心細くなるのだが。。

 

大浜埼燈台から因島中心部にある因島水軍城までは約5kmで、自転車だと出すスピードによるけど約30分程で到着する。

 

瀬戸内海 因島 サイクリング しまなみ海道 道路

瀬戸内海の島だけあって、このように大きな建物などは見当たらなくて、民家ばかりが立ち並ぶ景色となっている。また特に地元住民をそれ程見かける事もなく、車の交通量もそこまで多くないので自転車でも安心して進める。

 

瀬戸内海 因島 サイクリング しまなみ海道 海沿いコース

このようにすぐ目の前に海があると、暑い夏だと直ぐに飛び込みたくなるような光景だった。ただ海の近くに暮らすと、海側から吹いてくる潮風などで、鉄などが錆びやすいので一長一短はあるのだろうが。

 

瀬戸内海 因島 サイクリング しまなみ海道 海沿いコース 島

そして海沿いのルートを走っていると、海の中に島が浮いているのが見えてきた。この島は「八重子島(やえごじま)という名前が付けられていて、実は”因島八景”の1つともなっている島なのだ。

 

この八重子島は”因島のモンサン・ミッシェル”とも称される事があり、満潮時にはこのように完全な島なのだが、実は干潮時には因島と陸続きになって徒歩で辿り着けるのである。

 

瀬戸内海 因島 サイクリング しまなみ海道 村上海賊

そして道を進んで行くと、このように「日本遺産:村上海賊」という旗が見えるようになってくる。この瀬戸内海の地域では、因島・能島・来島の3つの島をそれぞれに本拠にした村上家3つの分家が管理する海域だった。

 

 

瀬戸内海 因島 サイクリング しまなみ海道 村上海賊 櫓

この因島には因島村上氏が拠点を置いていた場所で、戦国時代には中国地方で大きな勢力を誇っていた毛利家に仕えていた。しかし最終的には天下統一を果たした豊臣秀吉が海賊禁止令を発令した為に、今までのような独自の海賊勢力の維持が行えずに、毛利家の家臣に組み込まれていったとされる。

 

 

因島水軍城に到着!

瀬戸内海 因島 サイクリング しまなみ海道 村上海賊 因島水軍城 入口

そして道を進んで行くと、右側にこのような「因島水軍城 入口⇒」というオブジェが見えてきた。どうやらこの先を入っていった所に水軍城が設置されているようだ。

 

瀬戸内海 因島 サイクリング しまなみ海道 村上海賊 因島水軍城 道

すぐにその城跡が見られるのかと思ったけど、その手前にはこのような民家が立ち並ぶ坂道が待ち受けていた。電動アシスト付き自転車に乗っている人であれば何の苦労もない坂道だろうけど、普段自転車に乗らない人からすれば、坂道に差し掛かるとゲンナリしてしまうのである。

 

瀬戸内海 因島 サイクリング しまなみ海道 村上海賊 因島水軍城 道 民家

しかしレンタサイクルで借りたクロスバイクは24段変速が付いているので、そのギアを軽い方に切り替えれば、かなりの傾斜のある坂道でも座り漕ぎで対応できる。しかし、ギアを軽くすればするほどにペダルを多く回転させる必要があるので、運動量自体は増えるのであるが。

 

瀬戸内海 因島 サイクリング しまなみ海道 村上海賊 因島水軍城 駐車場

そして進んで行くと、観光地らしい駐車場や村上氏のマークが入った旗などが見えて来て、それっぽい雰囲気が感じられてくる。ただ駐車場には全然車が停まっていなくて、ちょっと心配になる程だったが。。

 

瀬戸内海 因島 サイクリング しまなみ海道 村上海賊 因島水軍城 土産物屋

2020年度に全世界を襲った新型コロナウイルス感染の影響は大きく、世界中で観光業を営んでいる人々に大きなダメージを与えてしまった。ここでも因島水軍城の足元にお土産屋だった建物があったけど、廃墟と化していた・・・。

※コロナ禍以前に閉店してしまった可能性もあり

 

瀬戸内海 因島 サイクリング しまなみ海道 村上海賊 因島水軍城 因島八景

ここも”因島八景”の1つとなっているようで、因島水軍城の足元にある因島村上氏の菩提寺となっていた「金蓮寺」境内から城を見上げる景色が選ばれている。

 

 

瀬戸内海 因島 サイクリング しまなみ海道 村上海賊 因島水軍城 石碑 「黒潮に男ありける八幡船」

こちらには

黒潮に 男ありける 八幡船

と文字が彫られた石碑が見られる。「八幡船(ばはんせん)とは、昔は海賊行為に使われていた船を表す言葉。

 

瀬戸内海 因島 しまなみ海道 村上海賊 因島水軍城 金蓮寺

駐車場の先にはこちらの「金蓮寺」という寺があった。この寺は因島水軍城のすぐ下にあるという地理的な面からしても直ぐに理解できるように、この地を支配していた因島村上氏の菩提寺として、当主や家臣たちのお墓が安置されている寺である。

 

瀬戸内海 因島 しまなみ海道 村上海賊 因島水軍城 金蓮寺 桜

そんな金蓮寺には立ち寄らなかったけど、その手前に咲いていた桜の花に見惚れてしまう。この時は2021年3月19日と桜の満開にはちょっと早い時期だったけど、その代わりに咲き始めている桜の花が特に目立って、余計に綺麗に見えてしまうのであった。

もみじ饅チャン
もみじ饅
チャン

美女だらけの世界じゃったら、普通に美女でも注目されんのと一緒じゃ!

 

瀬戸内海 因島 しまなみ海道 村上海賊 因島水軍城 資料館

こちらの建物は駐車場脇にあった「因島史料館」で、無料で見学できる施設となっていた。ただ残念なことに土曜・日曜・祝日にしか開館していないので、平日に訪れてもこのように閉まっているのであった。。

 

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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