日本三景の松島海岸を訪れ、伊達政宗が再建した瑞巌寺:五大堂を眺める【仙台旅行記⑫】

仙台旅行記2020年秋-⑫

 旅行期間:2020年11月3日~5日
(Visit Matsushima Beach, one of the three most scenic spots in Japan, and see Zuiganji Temple: Godaido Hall rebuilt by Date Masamune.)

ああ松島や!

さて仙台旅2日目でまず訪れたのは、宮城県を代表する観光地の「松島海岸」である。この松島海岸には200を超えるという小さな島々が存在しており、またそれぞれの島に松などの植物が綺麗に生えている光景を見て平安時代の征夷大将軍であった坂上田村麻呂が絶賛したという記録も残っているという。

 

【県立自然公園松島】

住所:宮城県宮城郡松島町松島

 

 

 

松島海岸の散策!

松島海岸駅のホームは地上から1段高い場所にあり、このようにホームからでも少し松島海岸線が見えている。ただこの松島海岸駅舎は老朽化もあって新築工事中で、この時は仮説のプレハブ駅舎となっていた。なお新しい駅舎は2022年春に完成予定なので、このブログが公開されている頃には仕上がっているかもしれない。

 

そんなプレハブの駅を出てから、とりあえずは周辺の人の流れについて海岸線が広がるだろう場所へと向かいます。目の前に見えている道は「国道45号」で、仙台市内中心部からこの松島や石巻を通って、東北の東側海岸線の三陸海岸を北上して、最終的には青森へと繋がる道。

 

この松島周辺には伊達政宗によって神仏再建が行われた影響もあって、古い寺などが現存している。こちらの看板に書かれている寺は「円通院(えんつういん)という、江戸時代前半に建立された臨済宗妙心寺派の寺で、早死にした仙台藩第2代藩主:伊達忠宗の次男:伊達光宗の菩提寺となっている。

仙台の政
仙台の政

ワシの孫でゴザル、期待してたのに早く死んでしまったのか・・・

 

この松島についてはあまりその歴史や知識が無いけど、とにかく景観地となっているので、眺めがいいのは間違いない所のハズ。かの松尾芭蕉が訪れた際に何も言葉が出てこなくて、「松島や ああ松島や 松島や」という句を詠んだという伝説も残っている。

仙台の政
仙台の政

ワシもここの絶景を見ながら、沢山の詩を詠んだでゴザル!

 

少し道なりに進んで行くと信号があって、ここでみんな対岸側に渡ろうとしているので、とりあえずこの信号を待って反対側に渡るとする。初めての観光地は案外周りの流れに、身を任せる事も必要かもしれない。

 

その信号の手前にはこの「国宝:瑞巌寺」と書かれた碑が見えている。ただ今日はこの松島を軽く見学した後に更に東側にある石巻まで行こうと思っていて、ここから石巻行の電車もそんなに本数がある訳でもないので、あまりゆっくりと見学はできない。

 

なのでこの瑞巌寺という伊達政宗時代に復興された寺の見学は、一旦素通りする事にする。もし一通りにこの周辺を見学し終えてから時間が残っていれば、この寺も見学する事に。

仙台の政
仙台の政

ワシが丹精込めて造らせた寺だったのだが・・・

 

どうやらこの辺りが景観地の「松島」の代表的な場所のようだ。”日本三景”にも数えられるほどの景観地なので、どんな景色が見られるか楽しみな瞬間である。

 

 

松島というのはこの海岸に大小の島が沢山存在していて、奥に見えるフェリーでのクルーズ船観光が人気な場所でもある。この海岸から海を見ているだけではあまりその松島の良さが分かりにくく、クルーズをして色んな島などを間近に見学するのが王道のようだ。

 

だからかここにやって来る人の大半はフェリー乗り場の方へ向かっているが、個人的にはデッキでじ~~っとしながら見物しかできないクルーズはあまり好きではないので、ここでもクルーズ観光はパスして歩き観光にする。

オカン
オカン

いつもの展開やな・・・

 

クルーズだと普段見れない場所を見る事が出来るけど、やっぱり旅先で記憶に残そうと思うと自分の足で色んな場所を歩き回るに越したことはない。そしてコロナ禍もあって沢山の人が乗車するクルーズ船なんて、まず乗りたいという発想すら出ないのである。

 

よく”日本三大○○”とか呼ばれているのを耳にする機会があるけど、その”日本三大○○”って実はドレって決まっていなかったりする事もある。しかしこの『日本三景』というのは江戸時代の儒学者が書物に記しており、それによって松島・天橋立・宮島と固定されている。

 

 

松島海岸からの景観 動画

 

 

フェリー乗り場を見ていると、やっぱり楽なクルーズ船での観光を求めて多くの人が並んでいるのが見える。こちらのクルーズ船で一般的なのは約50分乗船して、この周辺を回り大人1500円という料金になっている。

 

 

フェリーは諦めて歩きでこの松島海岸を散策しようとしていると、ちょうど目の前に小さな島の上に造られているお堂が見えている。まずはあそこにとりあえず行ってみる事にした。

 

道沿いにはパックツアーの団体さんが見えている。この2020年は8月から9月/10月/11月と続けて国内旅行をしているけど、月を追う毎に観光客の姿が沢山見られるようになってきた。恐らくコロナ自粛もあって旅行したくて堪らなかった年配の方々が、政府が支援している”GO TO キャンペーン”の割引もあって、堰が壊れたかのように旅行先へ詰めかけ始めた頃。ただこのような団体も着ている服装を見ているだけで、その年代が分かってしまうような人ばかりであったが。。

オカン
オカン

ユニクロの折り畳みダウンは便利やで!

 

こちらには『日本三景碑』が建てられており、しっかりとその三箇所の名前が刻まれているのが見える。だからなんだという訳ではないけど、近年になる程に他の観光地が開拓されていった為に、このような昔ながらの観光地は観光客が減りつつあるそうだ。

オカン
オカン

まあ、何回も行きたい場所でもないしな・・・

 

 

瑞巌寺の五大堂へ向かう!

そしてここがさっき島の上にお堂のような建物があった場所への入口で、「瑞巌寺:五大堂」という名前らしくて、更には国の重要文化財にも指定されている物らしい。

 

この「瑞巌寺:五大堂」というのは、平安時代に東北に遠征してきた征夷大将軍:坂上田村麻呂が毘沙門堂を建立したのが始まりとされており、その後に円仁という僧が延福寺(今の瑞巌寺)に仏堂を作り、その周囲に5つの大明王像を設置したという。そしてそれから年月が過ぎてこの松島の地は荒廃してしまい、この地を支配した伊達政宗がそれを憂いて先程の瑞巌寺やこの先にあるお堂などを再建させたという。

 

この先にお堂が立っているのも岬ではなくて小さな島の上なので、途中にはこのような丸太橋が架けられている。昔は木造の橋ばかりだったので、その時代の余韻を残すかのようにここも木造の橋となっている。

 

松島海岸ではこのように松のぎっしり生えた島と、それを見に行くクルーズ船だらけの景色ばかり。海と松の生えた小さな島がコラボしているだけの景色なので個人的にはあまり興奮しないけど、ここ松島でのクルーズ観光は観光客にとっては鉄板のようだが。。

 

伊達政宗時代というと今から約400年程前に建造された建物なので、基本的には木造なのでそのような建造物は火が移るとあっという間に焼失してしまうので、このように火気厳禁である。

仙台の政
仙台の政

ここで煙草を吸う奴がおったら、切り捨てるでゴザル!

 

そしてまた次の小さな島へ渡るのに、足元が空けている橋が見えている。この橋もこの瑞巌寺:五大堂の名物らしく、『すかし橋』という愛称が付いている橋だそうだ。ちゃんと欄干には擬宝珠が付いており、偉いさんが通る為の橋になっていたようにも思う。

 

このように『すかし橋』の上を歩いてみると分かるのだが、足元は格子状に木が組まれているだけで、その下の海が見えている。なのでしっかり足元を確認して渡らないと、足を踏み外してこの穴に足を取られてしまう。だから「この橋を渡る時には気を引き締めて渡れ!」というメッセージが籠められているんだとか。

仙台の政
仙台の政

ワシはもっと隙間を大きくせいと言ったんだけどね!(笑)

 

こちらはその目的のお堂の手前にあった、小さな別のお堂。こちらの建物もなかなかに年季が入っているように見える。個人的にはお堂なんて1個だけでいいんじゃないかと思ってしまうけど、昔は信仰深い時代だったので色んな場所に像などを配置していたのであろう。

 

しかし松島というだけあって、この辺りの島には綺麗な松が植わっている。これだけ綺麗に松が植えられていると、自然に生えているものというよりは人為的に植えられたもののようにも思える程である。

 

この先にも『すかし橋』があるけど、今では渡り易いようにと木の板が真っ直ぐに張られているので、余程変な歩き方をしない限りは足を踏み外す可能性は少ないように思う。

 

 

そんな橋を渡ると見えてきたのが、さっき手前側から見えていたお堂で、国の重要文化財に指定されている「瑞巌寺:五大堂」。約400年前に伊達政宗が再建させたお堂である。

 

このお堂は東北地方の中で現存する桃山時代の建築物としては最古の建物になるらしく、また堂内には五大明王像が保管されており、33年に1回だけ御開帳となるようだ。

 

だから残念ながらこの時は五大明王像は見れずじまい。ちなみに前回の御開帳は平成18年(2006年)の8月18日~20日の3日間だったそうだ。という事は次は33年後なので、2039年に御開帳となる予定みたい。

オカン
オカン

今からまだ17年も後かいな・・・

 

1年に1回だけの展示とかはあるけど、33年に1回というのはかなりの出し惜しみをしているようにも感じるが。。ちなみに中に保管されている五大明王像は木造で、平安時代の作風と考えられているそうだ。

仙台の政
仙台の政

見る事が大事ではなく、ここに五大明王像がある事が大事でゴザル!

 

それよりも今日は快晴だったのでその太陽光がこの松島海岸の海に反射して、このように写真を撮ると海の青さが逆に黒ずんでしまっている。ちょっと写真の撮り方を考えないと良い写真が撮れそうにないな・・・と思いつつ、松島を散策するのであった。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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