東北旅行記2020年冬-③:青森編
旅行期間:2020年12月1日~8日(7泊8日)
(Enjoy the view of the Crane Dance Bridge with Mt. Iwaki in the background and visit the Tachineputa Museum in Goshogawara.[Tohoku Travelogue 3])
津軽富士が見える景色!
青森県で西側に位置する岩木山は、別名”津軽富士”とも呼ばれる程に青森の富士山としても見立てられる程に大人気な山。この岩木山は青森県内でも一番標高が高い山で、その標高は1625m。また『日本百名山』にも選ばれており、周辺は『津軽国定公園』ともなっており、登山やスキー場としても人気の場所となっている。
「鶴の舞橋」(廻堰大溜池)にて
ここはそんな岩木山が見える、青森県内でも一番大きな人工の溜池となっている「廻堰大溜池」。江戸時代初期に造成された溜池だが、今ではそんな大きな溜池にこのような木造の3連に連なる太鼓橋が造られている。この橋は観光収入を増やしたい青森県北津軽郡鶴田町が、1994年に地元の青森ヒバをふんだんに使って造った「鶴の舞橋」という観光用の橋。
だからこの橋は溜池を渡る為に必要だから造られた訳ではなく、単に観光客を増やそうとして造られただけの橋だった。鶴田町の命運を懸けて3億円近い費用を投入して造ったのだが、当初は批判も多かったらしいが今では年間に10~30万人以上の観光客が訪れる青森内でも人気の観光スポットと化している。
この橋が「鶴の舞橋」という名前になっているのは、この大きな溜池に昔に鶴が渡来した事もあり、今では湖畔で飼育されている「丹頂鶴(タンチョウヅル)」から採っているようだ。人工的に造った溜池だけど、それによって渡り鳥が休まる休息地ともなっている。
そしてこの廻堰大溜池が観光客に人気となったのが、この岩木山が見えるロケーションと、その構図に収まるレトロな木造の橋のコンビネーション。2016年に吉永小百合が出演したCMで取り上げられた事もあって、それ以降は青森を訪れる観光ツアーにも組み入れられて大幅に観光客が増えたようだ。
その鶴の舞橋の北側畔にあった建物は「鶴田町B&G海洋センター:艇庫」で、鶴田町で温水プールを運営する公益財団法人の管理する船置き場のようだった。ただし、この中に保管されている船は夏場ぐらいしか使われないので、この12月の時期はシャッターが閉ざされていたが。。
そしてその先の道を進むと「丹頂鶴自然公園」という、鶴田町で飼育されている丹頂鶴が見学できる施設もあるようだ。ただ車を停めた駐車場が30分間しか無料にならないので、それもあって見学はしなかった。。
そして観光客の姿が殆ど見られなくガラガラな廻堰大溜池だったけど、奥に三脚を据えて写真を撮っている人が見える。ここにやって来る人は吉永小百合のCMの景色を楽しみにしている人も多いようで、青森県内でも人気の写真スポットにもなっているようだ。
そしてその三脚のカメラを覗き込んでいるオジサンの近くに向かうと、このように「鶴の舞橋:撮影スポット」とわざわざ看板が設置されているのが見える。写真撮影家マニアの人からするとこんな看板を見なくても自然とここから写真を撮る人が殆どだろうけど、鶴田町から観光客の人々に丁寧に写真スポットを知らせていたようだ。
ここから見ると、”日本イチの木造三連太鼓橋”でもある「鶴の舞橋」のその全景と共に、奥には青森の西側の象徴にもなっている岩木山の背景が一緒に撮影できる素晴らしい場所である。
わざわざここで写真撮る理由が分かるネ!
「鶴の舞橋」の人気撮影スポット! 動画
暖かくなって青森観光の良いシーズンとなる夏場だったら多くの客で溢れる「鶴の舞橋」も、このようにコロナ禍の12月1日には全然人影が見られない。だから写真撮影するには絶好のタイミングであったが、ただ今日はこのようにどんよりとした曇り空だったので、岩木山がいまいちハッキリと見えなかったが。。
もっと寒くなる時期になると、この溜池の水が凍ってその上に雪が溜まっている景色なども見られるし、波が穏やかで晴れている日にはその湖面に岩木山が反射して”逆さ津軽富士”の写真も撮れるというが、今日はこのように中途半端な景色であった。
とりあえず全然人が居なかったのでいつもながら自撮り棒兼三脚でスマホを固定して、自撮りを試みる。しかし、風が強くて何度かスマホスタンドが倒れてしまい、何度もやり直しながら写真撮影に励んでいると、天からご来光が差し込んでくるような景色の空が見られた。
そんなご来光の景色と、観光客の全然居ない「鶴の舞橋」の景色を背景に自撮りに1人励む男。寒い時期にはこのレッドソックスの赤いジャンパーがお馴染みとなっているけど、このジャンパーは2017年冬に寒いドイツを訪れた時から、毎年冬に着続けているボクの冬場のトレードマークにもなっている愛用品。
さて岩木山を背景にした自撮り写真も撮って、とりあえず満足したので駐車場へ戻る事にした。ただ30分間無料の駐車場だったけど、そこまで時間を気にしていなかったので、そろそろギリギリな時間のハズで走って戻る選択肢もあったけど、せっかくの風景スポットなので帰り道はゆっくり景色を楽しみながら戻る事に。
この正面に見えている岩木山は青森県の象徴の山のようにも思えるけど、青森県は意外と広くて、中部や下北半島側からはこの岩木山は見えずに、場所によっては八甲田山とかが青森県の山として名前が出て来る事だろう。だから岩木山は青森県全体の象徴という訳ではなく、西側の五所川原市や弘前市で人気の山で、鹿児島で言うと桜島より開聞岳に近い存在かもしれない。
こちらは大きな溜池だったけど、今日は風が強かったので湖面に波が立っていた。この湖面が穏やかだとそこに反射する岩木山の”逆さ津軽富士”の風景を、写真に撮りに来る人が多いのかもしれない。
しかし12月1日でもっと雪だらけの青森かと想像していたけど、現地に来てみると意外とそうでもなかった。12月になっていきなり多くの雪が降る訳でもなく、2月頃の方が雪が多いみたいだ。だから雪だらけの景色を見たければ、12月よりも2月の方がいいのかもしれないが、青森でも場所によって降雪状況が違うので、行きたい場所によっても変わる事だろう。
そして駐車場に戻ってすぐに車を動かして駐車場を出ようとしたけど、出口の自動精算機に駐車カードを挿入すると、無慈悲にも「300円」の料金表示が灯ってしまった・・・。30分までの滞在は無料となっている駐車場だったけど、今回の利用では35分と5分だけオーバーしてしまっていた。。
鶴田町に寄付したと思うべ!
五所川原市に移動!
そして既に12時を過ぎていて何か食べたい気分でもあったけど、何か食べるなら街の方がいいかと思って、次の予定地に考えていた五所川原市に移動する。
鶴の舞橋のあった廻堰大溜池から五所川原市までは、車で約20分程の距離。特に道も渋滞していなくて、道も分かりやすく移動出来た。
五所川原市に到着して見学を予定していた「立佞武多の館」へ向かう。たださっきの鶴の舞橋での駐車料金の支払いが脳裏に残っていたので、この立佞武多の館は直ぐに見つけれたものの、周辺で無料で停めれる駐車場を探して3周ほどグルグルと回ったのである。。
見学をする予定だった「立佞武多の館」の駐車場には車を停めず、代わりに近くのコンビニの駐車場に車を停める。とりあえず車を置いて「立佞武多の館」を見学したのちに、コンビニで昼食を何か買って食べる作戦だった。
こちらの大きな建物が「立佞武多の館」で、青森の観光ツアーなどで五所川原市を訪れる際には、ほぼ立ち寄る人気スポットともなっている場所。この五所川原市では『五所川原立佞武多』に使われる、大きなねぷた人形が保管されているので、ツアーに組み込まれやすい名所にもなっている。
住所:青森県五所川原市大町506-10
営業時間:【4~9月】9時~19時頃
【10~3月】9時~17時頃(※休み:年末年始)
電話番号:0173-38-3232
入場料金:立佞武多展示室のみ 大人650円/高校生500円/中学生300円
ちょうどこの「立佞武多の館」に入るタイミングで、大きな観光バスからゾロゾロと降りて建物内へと入っていく観光客と鉢合わせる。そのタイミングでボクも入場していったので、館の係員の人から「ツアーの方ですか?」と聞かれる。
そしてその一瞬に「自分もそのツアーの1人だと言えば、もしかしたら入館料を支払わなくてもいけるかも?!」と悪魔のささやきが脳裏を横切った。しかしボク内なる心に住み着く正義心が直ぐに出て来て、「正々堂々と入場料金を支払いなさい~!」と一括されてしまう。
悪い事する奴は、オレが八つ裂きにするゾ~!
そして立佞武多の館の単体の入場料金は大人650円だったけど、この近くの徒歩2~3分圏内にある吉幾三ミュージアムなどを含む3箇所が見られる『五所川原まちなか周遊券』(大人1100円)を購入してみた。
この『五所川原まちなか周遊券』は大人:1100円/高校生:600円/中学生:450円で
①「立佞武多の館」
②「吉幾三コレクションミュージアム」
③「まちなか「思ひ出」パーク 太宰治「思ひ出」の蔵」
の3箇所が見学できるチケットで、しかも”周り切れなかったところは次回に利用可能!(無期限)”という素晴らしい条件になっているのだ。
見る事が出来ない施設があれば、また来るべ!
「立佞武多の館」に入場する!
青森は”ねぶた(ねぷた)祭”が有名だけど、青森でもその地方によってその祭に使われる山車に違いがある。この五所川原市では『五所川原立佞武多』という、高さが最大20mに達する高くて大きなねぷたを使った祭が特徴で、その時に使われる立佞武多がこの施設に保管・展示されている。
コロナ禍の影響で2020年と2021年には開催されなかった五所川原立佞武多の祭だけど、そこに使われる佞武多の全てが大きな物ではなく、このようなお手軽サイズの佞武多も勿論用意されている。こちらは出雲阿国をイメージした内容で製作されているが、過去にはガンダムの形をした物など企業とコラボした作品も近年には生み出されているようだ。
この五所川原市では立佞武多とよばれる大きな山車が、明治~大正時代に成功した地元の豪商などがその権威を競う形で製作させた為にどんどん大型化していった。しかし昭和時代になると街中に電線網が張り巡らされた影響で立佞武多が通れなくなり小型化していき、五所川原立佞武多は衰退していった。
だが1990年代に入って立佞武多復興の機運が高まり、また街の電線の地中化工事(立佞武多が通れるように)が進み、それで復活した立佞武多は一躍観光客の目を惹く観光資源になったのである。
そして館内の有料見学ゾーンに入ると、いきなりその大きな立佞武多が目の前に現れる。この立佞武多の館では五所川原立佞武多で実際に使用される大型の立佞武多3体が保管されており、毎年1台製作して、古い1台を交換代わりに昔ながらの儀式として燃やすという。
最後は燃やされちゃうだべ・・・
1998年に約80年振りに復活した立佞武多だけど、冷静に考えれば毎年製作された物を全部保管するとしたら、かなりの場所と費用が必要になる。昔から行われていた立佞武多では古い1台は燃やされていたので、古い物は残らずに新しい物に循環する自然的なシステムになっていたようだ。
こんな旅はまた次回に続きます!
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