追手門から弘前城内へと入るが、一旦外堀に出て周辺を散策【東北旅行記㉚】

東北旅行記2020年冬-㉚:青森編

旅行期間:2020年12月1日~8日(7泊8日)
(Entering Hirosaki Castle from Otemon Gate, but once inside, go out to the outer moat and walk around the area. [Tohoku Travelogue 30])

腹が減っては戦ができぬ!

さて青森県弘前市というと、やっぱりその街の中心地となっていた「弘前城」の見学は欠かせません。この木造のレトロな門は弘前城の南側に造られている「追手門」で、江戸時代初期の1611年頃に造られたという歴史ある建造物。

 

 

 

弘前公園を散策!

弘前城跡は明治時代になってから弘前公園に生まれ変わり、その弘前公園内にかつての弘前城の遺構が残されているという形になっている。また公園だけあって敷地内にはこちらの「弘前城植物園」も設置されていたが、この植物園は冬場には閉鎖されているので見学できなかったが。

 

弘前城の天守閣は江戸時代から現代まで現存している日本全国に12箇所ある天守閣の1つだが、城跡にはその天守閣以外にも3棟の江戸時代に造られた櫓が現存している。歴史にあまり興味がない観光客からすれば「天守閣見たい~~!」としか思わないだろうが、それ以外にも歴史的な建造物である3棟の櫓もしっかり見学する必要がある場所だった。

 

この弘前城は意外にも全国的に桜の名所としても有名な場所で、このように内堀沿いには沢山の桜が植えられているのが見える。ここを訪れたのは12月上旬だったので勿論このように桜の花が咲く時期ではなかったが、春に訪れれば桜の花だらけの景色が見られた事だろう。

 

ただ桜の花を見たい観光客からすればそんな桜だらけの景色は何てことないだろうが、弘前城城郭などを見学する目的で来た城マニアからすれば、このように周辺には建物が隠れてしまう程に桜の枝が生えているので、少々邪魔にも思われてしまう桜の木ともなっている。

 

さてこの朱色の橋を渡って本丸へと進んで行けば、江戸時代から残る天守閣を見れるのだが、既に12時を過ぎていたので天守閣を見学する前に腹ごしらえをする事にした。歴史的な建造物を拝見するのに、空腹だったら申し訳ないという気持ちである。

 

こちらは城の南西側にあった、江戸時代から現存する「未申櫓(ヒツジサルヤグラ)という、防衛拠点&物見台として使われる事を想定して造られた建物。本丸を囲むようにして現存する3つの櫓はそれぞれに3階建構造となっており、何も知らなければこの建造物を天守閣かと思ってしまいそうな建物になっている。

 

 

一旦外堀周辺を散策!

本丸を見学する前に昼食を食べようと、一旦外堀の方へ出て道なりに城周辺で何か美味しそうな昼食を探す事にした。そして少し歩くと道路の反対側にこのような古風な日本家屋の大豪邸みたいな屋敷が見えてくる。

 

ここは「藤田記念庭園」という、この弘前市出身の実業家:藤田謙一が私邸として江戸時代風の和式庭園と、洋式庭園の融合を目指して造られた場所。藤田謙一氏は1946年に亡くなり、その後この土地は弘前相互銀行(現:みちのく銀行)の頭取に譲渡される。その頭取も1979年に亡くなった後は放置されて荒廃するが、1987年に弘前市が買い取り庭園として整備して開放している。

 

 

その建物を造らせた実業家:藤田謙一は日本商工会議所:初代会頭にもなった人物で、明治大学を卒業し大蔵省での職務を経験した後に、『天狗煙草』で知られる岩谷商会の支配人となり、その後に国の専売制に移行する際に多額の売却益を稼ぐ事に成功する。

 

それ以降は帝国火災保険(後の日本興亜損害保険)の社長や、日本活動写真(後の日活)の社長、箱根土地(現:プリンスホテル)の社長などを歴任した。

 

 

弘前城外堀周辺で昼食を食べれるお店をGoogleマップで検索して、近くの住宅街に良さげなお店を発見したが、店内を外から覗くと比較的高齢層のお客さんが沢山入っていたので、ちょっと遠慮してパスする事に。。

 

そのまま外堀に沿って歩いている内にまた別の飲食店が出てくるだろうと思って進んで行くも、そう簡単にお店は見つからない。いつもながらのひたすら歩いて飲食店を物色しながらのパターンに突入するが、今回は1人旅なので気にせず自由に行動できるから楽である。

オカン
オカン

まるで私の存在が邪魔と言っているみたいやな!(怒)

 

そして道沿いを歩いていると、こちらのレトロな看板の文字が目に留まる。この弘前城周辺は江戸時代から城下町となっていたので、その伝統を引き継いで古風なお店とかが残っているような雰囲気を感じた看板だった。

 

ここは「藤田正紀商店」という、弘前市民なら誰でも知っているという”カランカラン・アイス”でもお馴染みのお店らしい。秋田県では”ババヘラ・アイス”というのが有名らしいが、ここ弘前市では青いリヤカーの屋台でベルを鳴らしながら集客するアイスになっているようだ。

 

 

外堀周辺を散策していると、やっぱり目に留まるのがこのように堀沿いにず~~~っと並べて植えられている桜の木々。桜の木は日本人を象徴する植物として昔から愛されてきているが、ただ春のごく僅かな短い期間にしか花を付けずに、それ以外の期間はこのように葉っぱも無い寂しい木となって、景観的にも微妙になっているようにも見える。。

 

弘前城の北側まで外堀沿いを歩いていくと、こちらの「亀甲橋」と呼ばれる四の丸北門である亀甲門に繋がる橋が見えてくる。なおこの右手の林の中には青森縣護國神社があるが、木々が生い茂っていたので外からは眺める事が出来なかった。

 

こちらがその「亀甲橋」であるが、見た感じにはそこまで古そうな橋ではなく、比較的新しそうな橋に見える。なので江戸時代に建てられた建造物が残る弘前城跡としては、少々その雰囲気が崩れてしまうように感じた橋であったが。。

青森ンゴ
青森ンゴ

予算も問題で完全木造には出来なかったかもね!

 

 

弘前市仲町伝統的建造物群保存地区にて

弘前城周辺にはかつて武家屋敷群などが置かれていたが、時代と共に古い建造物などは取り壊されて近代的な街並みに移り変わっていった。ただそんな弘前城の城下町も城跡の北側には、こちらの『弘前市仲町:伝統的建造物群保存地区』と呼ばれる”国選定重要伝統的建造物群保存地区”が残されている。

 

 

 

この地域ではこのような生垣や古風な日本家屋が残されている家もあったりでそれなりに武家屋敷という雰囲気を感じられたが、ただこの地域には今も住んでいる住人が居て、その住民達がある程度現代的な生活を送れる場所にもなっているので、そこまで江戸時代の情緒を感じれる場所には思えなかったが・・。

ネプちゃん
ネプちゃん

江戸時代の建物は残せても、当時の生活習慣で生きれる現代人が少ないだべ!

 

せっかくの武家屋敷群も交差点にミラーや一方通行の標識などがあったりと、残念ながら雰囲気が壊れてしまっている。『伝統的建造物群保存地区』という名前は付けられているものの、結局はそこに現代人が生活する限りは車や便利な生活が欠かせないので、昔の雰囲気を完全に守る事が出来ないのだろう。

 

 

仲町伝統的建造物群保存地区の景色 動画

 

 

このような武家屋敷群の保存も悩ましい問題で、過疎化して住民が少ない場所ならそのまま保存しやすいが、そこに昔から代々住んでいる人からすれば、不便な生活を強要されてまで昔の街並みを守りたいとは思わない事だろう。

 

このように生垣は綺麗に管理されていたが、その中にある建物が現代的な建造物で、アンテナなどが見られると「ここのどこが『伝統的建造物群保存地区』なんやねん!!」とツッコミたくなってしまう。。

 

武家屋敷群の保存は難しい問題なのは知っているので、それはさておき歩みを止めずに外堀周辺の散策を引き続き行っていく。この弘前城は弘前市内でも一番の観光地なだけに、外堀沿いにはもっと飲食店が並んでいるかと思っていたけど、そういう訳でもなかった。

 

ただ弘前城の東側にやって来ると、この辺りは昔からの街並みが残っているというような場所ではなく、地元の野菜が販売されているお店などがあって、そろそろ飲食店がありそうな雰囲気を感じた。そして近くにはこのような「アマビエ・カレー」が描かれた看板が目に入り、すっかり胃が「アマビエ・カレーモード」に突入してしまったような気がした。

 

弘前市内ではよく目にするリンゴを訴求する看板や旗。冷静に考えれば日本全国の中でも一番の生産量を誇るリンゴなだけに、それを訴求しない訳が逆に無いだけかもしれない。ただまだリンゴを食べるタイミングはやって来ずに、近くの野菜を販売していたお店でリンゴを見かけたけど、まだボクの触手は反応しなかった。

 

そして見えてきたのが広い駐車場を備えていた「青森県特産品センター:アンテナショップ」で、ツアーバスなどで乗り付けた団体客などがよくやって来そうな場所。実際にこの時も1台の大型バスが駐車場に入ってきて、そこからゾロゾロと比較的高齢の乗客たちが降りて来て、吸い込まれるかの如く建物に入って行っていた。

 

まず建物内に入る前にトイレに行こうとしたら、敷地内にこのようにリンゴが成っている木が見えてきた。こちらに植えられていた「サンふじ」というリンゴの品種は、日本国内で最も生産されているポピュラーなリンゴで、日本人なら誰もが口にした事のある物だった。

 

大阪人からしたらリンゴというとそのままリンゴだが、ここ青森ではリンゴと言っても色んな種類があった。リンゴの生産量が一番多い弘前市だけに、リンゴへの情熱が半端なく、その情熱に比例して考えられない程に数多くのリンゴを品種改良して生産しているのだ。

青森ンゴ
青森ンゴ

弘前は日本で一番リンゴに情熱を傾けています!

 

こちらのお土産品屋さんには「ねぷた村」という弘前ねぷたを見学できるスペースも設けられていたが、ここは無料ではなく有料となっていたのでパス。そしてこの建物の隣にあったレストランに向かうのであった。。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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