大館市の秋田犬会館で、何とも愛らしい秋田犬を間近で観察する【東北旅行記㊻】

東北旅行記2020年冬-㊻:秋田編

旅行期間:2020年12月1日~8日(7泊8日)
(Observe the adorable Akita Inu up close and personal at the Akita Inu Kaikan in Odate City. [Tohoku Travelogue 46])

のんびりしたワン!

ここは秋田県の大館市。秋田県の中でも北側に位置する大館市は青森県の弘前市に比較的近くて、ここを歩いていてもまだ秋田県に入ってきたという感覚はあまり受けない。青森県と秋田県でどれだけの違いがあるのかをそもそも知っていないという事もあるけど、とりあえず進めば何かしらは理解できていく事だろう。

 

 

大館市を散策!

こちらは大館市の街を東西に横断している長木川だが、このように広い幅の川もショベルカーが数台投入されて工事中の真っ最中。1950年代には発生した集中豪雨で川が氾濫して、周囲の住宅が浸水するという被害も出たそうだ。近年は特に”ゲリラ豪雨”という名前が付くまでに急に大量の雨が降る現象が増えているだけに、氾濫対策を行っていく必要があるのだろう。

 

 

長木川を眺める! 動画

 

 

そして大館市内を歩いていると、道路に見つけたデザインマンホールは勿論このように秋田犬のデザインとなっている。ここ秋田県では闘犬という犬同士を闘わせる文化があった為に、大型の犬と交配などを繰り返して秋田犬が大型化していったという。

 

「秋田犬会館」にて

そして大館駅からトコトコと歩く事約30分で、目的のこちら「秋田犬会館」に到着します。そして建物の前には、秋田県を代表する全国的にも有名な「忠犬ハチ公」の像が設置されています。この忠犬ハチ公の像の犬ちゃんは左耳が垂れていますが、これは他の犬と喧嘩した時に負った怪我が原因らしく、その状態を忠実に再現している銅像のようだ。

 

【秋田犬会館】

住所:秋田県大館市字三の丸13-1
営業時間:9時~16時頃(※年末年始休み)
電話番号:0186-42-2502

入館料:大人200円/子供100円

 

 

なおこちらの銅像が載っている台座は、1935年に渋谷のハチ公像と同様に大館駅前に設置した初代ハチ公の銅像が載せられていた物。そして戦時中に金属回収令によって上に載っている銅像だけ持ち運ばれてしまって、残ったこの台座は秋田県保存会の会長をしていた桜場文蔵氏に引き取られた。

 

その後1978年にハチ公の銅像が載っていた台座がここ秋田犬会館に移設され、2004年になってから有志によって”望郷のハチ公像”として再建されている。日本全国では色んな銅像を目にする事が出来るけど、その銅像の歴史を調べてみるだけで色んな過去を知る事が出来るので、なるべく銅像にも興味を持って観光するだけで幅広く旅を楽しむ事が出来る事だろう。

 

今日は相変わらず天気があまり良くなくて、このように写真にも雨が降っているのが分かる程の状態だった。ただ今回の旅では折り畳み傘すら持って来ていないし、わざわざ荷物になる傘を買うつもりもなかったので、ヨーロッパ人のようにただ雨を無視して歩くのみだった。

 

秋田犬会館脇にはこのような朱色に塗られた橋が設置されていて、「桂城橋」という如何にも昔にお城がここにあったというような名前が付けられていた。そして調べてみるとここは「桂城(大館城)」という戦国時代後半に建造された城が存在していた場所らしく、その名残りが残されているようだ。

 

確かに秋田県でも青森県弘前市に繋がっていて、その道中にある矢立峠などを管理する大名というか、有力者が居て当然にも思える立地。ここにあった桂城は江戸時代に一国一城制という大名は1つしか居城を持てないという幕府の決まりから、特例としてこの城を抱える事を認められていたという。それによって久保田藩佐竹家でも一族の「佐竹(西)家」が代々治めた城だという。

 

ここ秋田犬会館は社団法人:秋田犬保存会が運営している施設で、このような観光客が少なくなる冬のシーズンに閉まっているかもしれないような閑散とした周辺の雰囲気だった。ただ特に定休日もあるようには記載されていなくて、「もし閉まっててもいいや!」的な気分で訪れた。

 

計画的な旅人だったら、大館駅に降り立った時点でこの秋田犬会館に電話するなりして、施設が開館しているのかを確認する事だろう。しかし”行き当たりばったり旅”を信条とするボクにとっては、事前に開館しているをわざわざ電話までして確認する事は面白みに欠けると考える。個人的には「開いているか、もしくは閉まっているか?」を考えて少しハラハラしながら歩いて向かうのが楽しいのである。

オカン
オカン

このように面倒くさい子でしょ・・・

 

 

秋田犬会館で出会った秋田犬!

この施設は3階に博物室が設置されているけど、まず入館料は1階の事務所のような場所で支払う必要があった。如何にもの博物館というよりは、秋田県保存会の事務所の空きスペースで、秋田犬の資料を展示しているような施設に思えた。

 

そして事務所に入館料を支払おうと思って入ると、いきなりこのように寝そべっている秋田犬2匹に出迎えられる。噂には聞いていたけど、実際に間近で秋田犬を見た感想は「意外と大きいな・・・」という物だった。それと来訪者を出迎えて歓迎するような顔はしていなくて、逆に「誰だ、オマエは?!」というような顔をしていた印象だった。

 

 

出迎える秋田犬! 動画

 

 

この秋田犬というのは犬の種類の中でも見知らぬ人などに対しての攻撃性が強い犬種とされているが、この事務所内で飼われていた秋田犬はさすがに来訪者が多い所でもあるだけに、多少近寄っても微動だにしない。

 

 

照れる秋田犬を眺める! 動画

 

 

いきなり事務所に入ってきた怪しい人間に、そしてその怪しい人間のなかなかに鋭い眼力に照れて、目線を外し気味の秋田犬君。この事務所内はOLさんのような女性が多めの職場だけに、普段から女性に優しく対応されているからか、ボクのような眼つきの厳しい人間には戸惑っていたのかもしれない。

 

秋田犬の寿命は一般的には10年前後らしく、秋田犬の1歳は人間でいうと16歳前後に相当するようで、なかなかに早い人生ならぬ”犬生”を送っているようだ。ちなみに忠犬ハチ公は満11歳で亡くなっているが、その亡骸は剥製にされ、東京上野にある国立科学博物館で展示されているという。

 

そしてこの事務所内には2匹の秋田犬しか居ないのかと思っていたら、「内側にも、もう一匹居ますよ!」と職員のお姉さんの言葉が飛んできた。それで事務所のロッカーの内側に身を乗り出して眺めると、こちらの黒い毛並みをした秋田犬を発見した。

 

 

好奇心旺盛な秋田犬! 動画

 

 

この秋田犬はさっきの2匹と比べてまだ若いらしく、それもあってかこの事務所内側で管理されていたのかもしれない。普段から秋田犬を見続けている事務所のお姉さん達からすれば、「こっちの方が若いので・・・」とか直ぐに判るのかもしれないが、普段は犬と接しないボクには全然判らない・・・。

 

そしてこのクロ秋田犬君にスマホを向けて撮影していると、向こう側もボクの存在に興味を持ったらしく、このように近づいてきて匂いを嗅ぎに来た。最近は旅先で猫ちゃんと触れ合う事が殆どだけに、このように犬に近づくのはだいぶ久しぶりに感じる。

 

 

そして更にドアップな写真が撮れる距離まで近寄ってきたクロ秋田犬君。犬という生物は嗅覚がとても優れているが、このように最近のスマホもそんな犬の特徴を知っているかのように、秋田犬の鼻先に焦点を自動的に合わせてくれた。

青森ンゴ
青森ンゴ

やっぱり秋田犬は可愛らしいネ!

 

そんな可愛らしい秋田犬の雰囲気をアピールしたついでに、事務所内はこのように秋田犬のぬいぐるみが棚中に押し詰められているかのように並んで販売されていた。この秋田犬会館を運営する秋田犬保存会も、活動するのにそれなりの費用が掛かるので、このような秋田犬に関するグッズなどを販売して運営費を捻出しているのだろう。

 

事務所内に居た秋田犬に触る事は非推奨とされていて、なおかつ犬猫アレルギーがあるボクはここで犬に触れるメリットが無かったので触らずに2階へと登って行く。

 

すると2階には何枚かの写真パネルが展示されていて、その説明によると朝青龍として相撲界で活躍した大横綱だった「ドルゴルスレンギーン・ダグワドルジ」氏に贈呈された秋田犬『マサオ君』の写真だという。相撲界のみならず日本人の度肝を抜いた発言や行動でもお馴染みの朝青龍だけど、相撲好きだったボクにとっては一番好きな相撲取りだった。

『終わってみれば朝青龍』という名言はボクが開発した物です!

青森ンゴ
青森ンゴ

そんな名言、初めて聞いたヨ!

序盤に黒星を喫しても、最終的には朝青龍が優勝するという意味でした・・・

 

この朝青龍に贈られた秋田犬の「マサオ」は、ロシア人のフィギュアスケート選手だったアリーナ・ザギトワに贈られた秋田県「マサル」のイトコだという。中国では『パンダ外交』と呼ばれる諸外国にパンダを貸し出しての外交が行われているが、日本ではこのように秋田犬を贈呈するという太っ腹な『秋田犬外交』が行われているようだ。

 

ボクが幼き頃に映画館で観た『ハチ公物語』は、なんとハリウッドで映画化もされている。2009年にリチャード・ギア主演でリメイク作品として『HACHI 約束の犬』が公開されて、日本だけではなく、”世界のハチ公”へとなったのである。

 


 

映画『HACHI 約束の犬』予告編

 


 

ちなみにこの施設を運営する「公益社団法人:秋田犬保存会」の会長を務めるのは、日本維新の会に所属する現職:衆議院議員の遠藤敬。ザギトワや朝青龍に秋田犬を贈呈したのもこの遠藤敬が便宜を図ったようで、秋田犬の世界的な認知度を上げる為なのか、それとも自己満足や自分の議員生活に便宜を図る目的もあったのかな?!

 

 

それはさておき、2階から3階へと更に登って行きます。この館内に設置されている犬の博物室は3階にあるので、とりあえず上に登ります。またここの犬の博物室は、日本国内唯一の犬の博物館でもあるという。

 

そういうと確かに犬ってその土地に根付いた種類ってあまり思い浮かばないけど、秋田犬と同様に闘犬として栄えた土佐犬とかも博物館が造られていそうにも思うけど、実際にはワンちゃんの博物館はここにしかないようだ。犬という存在は既にペットとして人間と身近な存在になっているので、わざわざ博物館まで造って見学する必要もないのかもしれない。

 

そして3階に登ると、秋田県らしい秋田杉も一緒に展示されている博物室が広がっています。今回人生で初めて足を踏み入れた秋田県で、秋田犬や秋田杉など、秋田らしい文化をなるべく学んで帰るつもりでジックリと見学していきます!

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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