下北半島の川内ダムを眺め、”日本で最も美しい”佐井村を通って仏ヶ浦へ向かう【東北旅行記⑮】

東北旅行記2020年冬-⑮:青森編

 旅行期間:2020年12月1日~8日(7泊8日)
(View the Kawauchi Dam on the Shimokita Peninsula and head for Butsugaura through “the most beautiful village in Japan,” Sai Village. [Tohoku Travelogue 15])

美しい村は通り過ぎる・・・

青森県旅でやって来た下北半島。その下北半島では寒立馬という馬が端っこの岬で放牧されているという事を知って一番の目的にして来たのだが、はるばる数時間かけて青森市内からドライブしてきたのもあって、とりあえず下北半島を一周してみようと車を走らせたのであった。

 

【川内ダム】

住所:青森県むつ市川内町福浦山

 

 

 

本州最北端の「川内ダム」にて

その川内ダムの入口付近に設置されていたこの石碑の文字は、かつて青森県知事だった人が書いた文字が彫られている。この北村正哉という人が青森県知事時代に川内ダムや青函トンネルが開通したりと、近年の青森県で色んな工事に関わっていた事だろう。

 

このダムの堤防付近には、このようにむつ市の中学校の子供達がデザインしたレリーフが埋め込まれているのが見える。このむつ市は先程本州最北端の駅があったJR下北駅付近もむつ市だったので、結構広い市になっているようだ。またむつ市はこの川内ダムと同様に、”本州で最北端の市”でもあるという。

ネプちゃん
ネプちゃん

「本州で最北端」が詰まった下北半島だべ!

 

こちらはダムが建設された事によって出来た人造湖。ここでは総貯水容量が16,500,000㎥という想像もつかない位の水が溜めれるダムのようだが、近年に世界の海の水位が下がっているのは世界中にこのようなダムが造られて、そこに水が溜められているからかもしれない。

 

こちらは「むつ市むつ中学校」という、この付近ではなくJR下北駅側の中学校の作品のようだ。なお、この下北半島ではニホンザルが生息していたり、カモシカも生息しているようで、運が良ければ出会える可能性があるという。

 

こちらのレリーフは川内八幡宮で行われている、300年程の歴史を持つ伝統的なお祭りの『八幡宮例大祭』の様子を描いた作品となっている。なおこのレリーフをデザインした「五戸町立川内中学校」の方が、さっきのむつ中学校よりは距離的にここから近いみたいだ。

 


 

【平成26年川内八幡宮例大祭】 動画

 


 

 

そしてこちらはその川内ダムの少し西側の方まで歩いて、ダム湖の様子を眺めてみた。ここから見たからといってダム湖はダム湖なので何も変わりはないけど、見る限りは大きなダム湖であったのも違いはないようだ。

 

 

佐井村に入る!

そして青森県道253号:長後川内線の道を進んで行くと、急に冬景色が目の前に現れてきた。やっぱり12月に青森県に来ているだけに、このような雪景色が見れないとなかなかテンションは上がってこないのである。

 

こちらには”日本で最も美しい村”との文字が目立つ、「佐井村」の看板が設置してあるのを見つける。この”日本で最も美しい村”というのは佐井村が自称しているのではなく、2005年からスタートした【NPO法人「日本で最も美しい村」連合】のプロジェクトに参加しているから表示していた称号のようだ。

 

 

この【日本で最も美しい村:連合】は、フランスで「フランスの最も美しい村」という活動を知ったカルビー(チップスで有名な)の社長が、それを真似て導入し最初はカルビーの関連会社があった北海道美瑛町からスタートした取り組みだそうだ。今では60を超える市町村が加盟しているようだが、『日本で最も美しい村』だった訳ではなく、『日本で最も美しい村』の名称を使えるグループに加盟しているから使っているようだった。。

ハゲる前君
ハゲる前君

美人は自分から美人とは言わないゾ!

 

そして青森県の道路を走っていると昨日から目に付いていたのが、こちらの道路脇に設置されていた風除けのようなフェンスだった。こちらは「防雪柵」で冬場の強烈に吹き付ける吹雪から視界を守ったり、車に当たる吹雪を低減させる物。この防雪柵は冬場が近づくと設置される物で、本格的な冬になると都会の人間が驚く程に強烈な吹雪が吹いて、これが無いとまともに運転できない程だという。

ネプちゃん
ネプちゃん

この防雪柵は津軽弁だと『かっちょ』と言うだべ!

 

 


 

【How To 青森の冬の暮らし 地吹雪に出会ったら】動画

ネプちゃん
ネプちゃん

冬場の青森に来て運転をする場合は、特に気を付けるだべさ!


 

 

 

「仏ヶ浦」に到達!

そして朝7時に青森市内のホテルを出発してから、約5時間近く経った12時前頃に「仏ヶ浦」の駐車場に到着します。この仏ヶ浦とは長い年月を経て海蝕された崖などの奇形岩が見られる場所として、この下北半島でも人気の観光地になっているようだけど、冬場だったのもあってか、この駐車場にはボクのレンタカー以外にはたった1台しか車が停まっていなかったが。。

 

 

この仏ヶ浦があるのは、斧のような形をした下北半島の中でも、その刃の中央部分に近い場所。暖かい時期には観光遊覧船が出ていて、船の上から奇形な岩などを鑑賞できるが、この冬場にはそういった遊覧船などは運航停止となっているが。。

 

 

この斧(マサカリ)の刃部分へは、暖かい時期だと青森市内からフェリーが出ているので、それに搭乗すればもっと簡単に辿り着ける場所になっている。その船での観光ルートだと、北限で生息するニホンザルを見てから、仏ヶ浦の岩を見て、それから更に北上して大間町でマグロを食べて帰るというのが鉄板コースのようだ。

 

この仏ヶ浦周辺はこちらの看板にもあるように「下北西部鳥獣保護地区」に定められており、鳥や獣の捕獲は勿論、木々の勝手な伐採なども禁止されている。だから焚火をしようと落ちている木の枝を拾う行為も、厳密にはダメなのかもしれない。

 

そして駐車場から仏ヶ浦名物の奇形な岩群を見に行こうかとしたら、こちらの「クマ出没 注意!!」と熊の絵もセットになった警告メッセージが目に飛び込んできた。これを見た瞬間に先に進むのを辞めようかと思ったけど、今は冬場なので熊も恐らく冬眠して出てこないだろうという判断で、先に進む事にしたのである。

 

その岩場が見える海岸まで降りていく階段の脇には、葉っぱが枯れてしまった木々が並んでいる光景が見える。これらの木々は「土砂崩壊防備保安林」と名付けられている林で、海岸線沿いの土壌が崩れないように植えられている林のようだった。

 

人間は自分勝手な都合で自然に生えている木々を伐採しているけど、木々が生えていない土壌は大雨が降ったりすると、一気にそこの土砂が崩れ落ちてしまう。その土壌に木が生えているだけで、その木の根がしっかりと土壌を掴み、その土地を守っているような自然の仕組みになっているのだ。

ハゲる前君
ハゲる前君

自然って凄いんだゾ!

 

だから我々人類はこのような木々に守ってもらっている訳なので、もっと木々に対して感謝しないといけない。しかし、ここを訪れる観光客の殆どはその通り道に生えている木々に、感謝の気持ちすら持たずに通り過ぎて行っている事だろうが。。

 

 

その道中には「仏ヶ浦休憩所」と名前が見られる建物があったけど、廃墟のようになっていた。下北半島でも端っこの場所になるのでそんなに普段から観光客も来ないので、単なる建物だけの休憩所だったのか、それとも廃業してしまった跡だったのかもしれない。

 

周りにもう少し他の観光客とか居てれば、熊が万が一出てきた時にも反応してくれるので逃げれそうだが、この時はボク1人しかこの道を歩いていなかったので、いつも以上に周囲を警戒して歩いていたのである。だからそのようにナーバスになって歩いていると、ちょっとした物音を後ろから聞いただけで驚いてしまう事も多々あるのだ。。

 

地中海に面した場所に旅行に行く際には、シーズンオフとなる寒い時期に行った方が旅行代金が安くて済むのであるが、雪が降る程に寒い場所にはそもそも冬場にそこまで観光客は来ないのであろう。逆に言えばどの観光地でもほぼ独占的に見学できるので、人とはあまり群れたくない人間からしたら好都合なのであるが。

 

そして駐車場から4分ほど歩いて行くと、段々海が見えて来て、更にはちょっとした休憩小屋のような展望所が見えてくる。さっき駐車場に車が1台だけ停まっていたので、恐らく誰かがこの先に居るハズなのに見えないが、ひょっとしたら熊に喰われてしまったのかもしれない。。

ハゲる前君
ハゲる前君

熊は人間を食べずに、引っ搔き回すだけだゾ!

 

まだ歩き出して僅かしか経っていないので、休憩するにはちょっと早いけど、高台にわざわざ造られている小屋なので写真撮影をする為に立ち寄る事にした。

 

このように仏ヶ浦の海岸線まではひたすらに階段が続いていて、バリアフリー化はされておらず、頑張って階段を昇り降りする必要がある。当然の如く、海岸に向かって降りる時はそこまでしんどくはないけど、帰りに階段を登る時は少々息が切れる程になるので多少は覚悟しておいた方が良さそうだが。

 

海の波に長年浸食されてきた奇形な岩は色んな場所で沢山見て来たから、そこまで期待していた訳ではない。ただ下北半島を一周するルート上にあったから立ち寄ったまでで、そうでなければわざわざここに来ていなかったかもしれない。

 

こういう記念撮影をする時に自撮り棒兼三脚が、とても重宝する。このように特に大した記念写真を撮っている訳ではないけど、1人の時に自撮りできるバリエーションが増えるので、もうすっかり旅には欠かせないアイテムの仲間入りをしているのである。

 

 

そして「あぶない!!」という文字がデカデカと表示されて目立つ看板も、これは熊が出て来るという警告ではなく、滑りやすいという内容だった。逆に階段で滑って降りていく方が、楽に降りれる可能性もあるのだろうと考えさせられる看板だったような気がした。

 

この下北半島では東側と真ん中側と西側で、それぞれに気候が少し違っているという。東側は太平洋から吹き付ける風などが直接当たってくるが、この西側はそこまで風は強くないけど、その代わり降雪は多めだという。

 

そして階段を降りていくと、このように大きな岩が目の前に早速見えてくる。他の場所で見る奇形な岩群と比べても、ここの岩はかなり大きい状態で残っているようだ。まるで特大のキノコの里のお菓子が、海岸沿いに並んでいるかの如く・・・。

 

奄美大島ではハブに警戒しながら人が居ない名所を散策したけど、青森県ではツキノワグマに警戒しながら名所を散策しないといけない。勿論ハブやクマが出てきたくて出てくる訳ではなく、我々人間側が彼らの生息域にお邪魔しているから、彼らは仕方なしに追い出そうとやって来るだけなのであるが。。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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