東北旅行記2020年冬-98:山形編
旅行期間:2020年12月1日~8日(7泊8日)
(After exploring Yamagata City, board a shuttle bus for Yamagata Airport. [Tohoku Travelogue 98])
サクランボの無い山形!
さて東北旅もそろそろ最終章が迫ってきました。山形県でも南部の米沢市内を満喫した後に、再び山形市内に戻ってきました。帰りの飛行機が山形県でも北側にある山形空港から飛び立つので、米沢市内よりも山形市内の方がシャトルバスなどもあって移動しやすい。
山形市内をブラ散策!
まだ山形空港に向かうシャトルバスの時間に早かったので、少し山形市内を散策する事にした。こちらは山形駅の北側の方にあった「山形市役所」で、1984年頃に完成した建物のようだ。このような市役所の建物の上には展望室が設置されている所が多く、この山形市役所にも展望室があって、近くにある山形城跡などを見下ろせるようだが、この時はコロナ禍の為に展望室には立ち入り禁止となっていたが。。
その市役所の足元には、このようなモニュメントと鐘が設置されていたけど、旅の終わりかけという事もあって、ボクの電池の残りが少なくなっていたので、特に興味を持つ事なくスルーしてしまったのであるが。。
「山形県郷土館」文翔館」にて
そして市役所前を走る「山形県道19号」を北に進むと、こちらの大きな建物に突き当たる。こちらはかつて山形県の「県庁舎」及び「県会議事堂」だった建物で、今では国の重要文化財に指定された事もあって、「山形県郷土館:文翔館」として保存/使用されている。
この旧:県庁舎は山形県令でこの都市を整備した三島通庸の指示の元で造られたが、今見られるこの建物は初代の建物ではなく、1916年に再建された2代目の建物のようだ。というのも初代の建物は1877年に完成したものの、1911年に起きた大火災によって焼失してしまったのだ。ちなみにその山形市内で発生した大火災だが、近くにあった「済生館本館跡」には火が燃え移る事がなく、明治時代のまま残ったという。
個人的にはこの歴史的な建物を一目見たかった訳ではなく、実はその建物の横にあった、この猫カフェに行きたかったのであった。こちらの猫カフェ「本格的ねこ倶楽部:ねこコレ」というお店は、山形市内では唯一の猫カフェらしい。旅先でわざわざ猫カフェに行きたかったというよりも、空港に向かうシャトルバスの時間潰し的な意味合いで考えていたが、こう見えて猫アレルギーを持つ人間なので、万が一飛行機の中で自分の体が暴れ出したら困るので、今回は訪問を諦めたのである。。
という事で猫カフェを諦めて、目の前にある歴史的な建物をとりあえず眺めるとする。明治時代に山形市内の都市計画を行った際に、一番重要な場所に造られていた県庁舎。山形市内の資料館で、県庁舎が大きな通りの先に造られていた写真を見ていたが、この建物だったという訳。
なお、現在の山形県庁舎は3代目となっていて、ここの場所では無く山形市内の東側に造られている。その為にこの建物は役目御免となり、「山形県郷土館」として余生を過ごしているという訳。なお、山形市内では映画ロケ地として招致活動を行っており、ここでは2014年に公開された実写映画『るろうに剣心 京都大火編伝説の最期編』で撮影に使われたという。
再建された2代目の県庁舎とは言いながら、1916年という今から100年以上も前に造られた洋風建築物だけあって、レトロな明治の雰囲気が残っているような空間だった。今までは木造の小さな建物しか無かった山形市内に、いきなりこのような大きな建物が造られて、当時としてはかなりハイカラなゾーンだった事だろう。
そしてこちらには珍しいレンガ造りの廊下まで設置されていた。この東北地方は冬に雪が多く降る為に、このように建物間の行き来がしやすいようにと、わざわざ連絡用の屋根付き通路が造られていたのだろう。
そして途中の帰り道に、こちらのサッカーをしている姿のキャラクター:パネルを見かける。こちらはJリーグに加盟している「モンテディオ山形」というチームのマスコットキャラクターである『ディーオ』くん。キャラクターの設定は、山形県の県獣ともなっているカモシカをモチーフにしたものらしく、どうりで角が生えているという訳だったようだ。
このモンテディオ山形は現在はJ-2に属しているが、J-1に所属していた時代もあったようだ。なおホームスタジアムはここ山形市内にはなく、天童市の山形県総合運動公園内にある「NDソフトスタジアム山形」(陸上競技場兼球技場)が使われているようだ。
こちらはメインキャラクターの『ディーオ』くんと共に、マスコットキャラクターとなっている相棒の『モンテス』くん。『ディーオ』と比べると明らかに体格が大きく、また『モンテス』が好きなサッカー選手が「レフ・ヤシン」という有名なゴールキーパーの設定だけに、『モンテス』のポジションはゴールキーパーと推測してみた。
残り僅かな山形県滞在時間をゆったり味わいながら市内を歩いていると、こちらに石垣のような塀らしき物が見えてきた。これは山形城三の丸の周辺に張り巡らされていた土塁跡らしく、最上義光時代には山形藩が栄えていた様子が垣間見られる土塁となっていた。
そんな歴史的な遺構も都市化が進む現代社会からすれば、単に邪魔な物にしか思われなくなっていく。特に国内で戦乱が無くなった平和な日本では、このような土塁の意味合い自体を理解できない現代人も多い事だろう。
平和な時代になって、なによりだね!
そんな風にブラブラと歩きながら、山形駅近くまで戻ってきた。このように山形駅東側は大きな建物が造られて大きく発展しているけど、21世紀を迎えた現代では山形県も例によって少子高齢化という、切実な社会問題に直面しているようだが。。
そして山形駅前から延びる「山形駅前大通り」に並ぶ建物でもひと際目立つのが、こちらの「山交ビル」という1972年に建てられた山形交通の商業ビル。建物の手前には山形交通のバスが乗り降りでき、テナントにはかつてはダイエーが入っていたりして、山形県民にとってはお馴染みのビルだったようだ。
そして搭乗する飛行機にはちょっと早いけど、1本早めの空港行きシャトルバスに乗る為に山形駅に向かう。なお、山形空港はサクランボの産地としても有名な山形県東根市に造られているのだが、最寄りの電車駅から山形空港を利用しようと思ったら、滑走を迂回して大回りして45分前後も歩かないと到着できないという利便性の悪い空港となっている。
この地図を見れば分かるように、山形空港の最寄り駅は「JR神町」と「JRさくらんぼ東根駅」があるのだが、山形空港の出入り口が反対側の西側にしか設置されていないので、どちらの駅を利用しても45~50分も徒歩で歩かないと辿り着けない立地となっている。
嫌がらせみたいな空港やな・・・
というのも元々は民間用の空港としてではなく、大日本帝国海軍の飛行場として造られた事に起源があるようだ。そして戦後にその空港を再活用する動きが出て民間飛行機に使われるようになったが、すぐ脇に山形新幹線が出来て、飛行機に乗らなくても簡単に東京駅まで行けるようになってしまった。また飛行機本数の少ない山形空港よりも遥かに本数の多い仙台空港まで、早く到着できる空港シャトルバスが運行された事もあって、利用者が激減して慢性赤字に悩まされている空港と化している。。
なお、山形県内の空港(山形空港と庄内空港)の「令和2年度:空港別収支」が上記ホームページで公開されていたが、3億6500万円もの赤字となっている。またコロナ禍となるその前2年間の収支も、それぞれに3億円を超える赤字となっている。。
これはまた現代に、鷹山公を呼び戻さないと・・・
山形駅周辺のロータリーには、足元にこのようなモンテディオ山形に所属している選手達のメモリアルプレートが設置されていた。どうせなら足元ではなく、もっと目に付きやすく、また見やすい高さに設置しても良かったのでは思う位だったけど。
個人的にはJリーグには全く興味が無いので、モンティディオ山形のメンバーは誰一人として知っている人がいない・・・。ただ人口減少が続く山形県にあるプロチームとして、これからも山形をPRする存在として頑張って欲しいと思うのである。
山形空港行きシャトルバスに乗る!
さて山形駅から出発する、山形空港行きのシャトルバス乗り場に到着する。シャトルバス乗り場は、山形駅東口を出たロータリーのバス停にある。
このように山形駅は東側に大きく街が発展している事もあって、メインのバス乗り場が東側に造られている。そのバス乗り場の中で、【2番】が山形空港と山寺方面のバス停となっている。
こちらがその【2番】のバス停で、ここから山形空港行きのバスと、山寺行きのバスが出発するようになっている。なお、発着便が少ない山形空港だけに、出発する飛行機の時間に合わせてシャトルバスが運行する、少ないダイヤとなっているので事前に出発時間を確認すべきだ。
なお、バスの出発時間はそれぞれの出発便の80分前にこの山形駅前を出発し、約40分の移動時間で山形空港に到着する。そして空港に到着してからは約40分間あるので、飛行機搭乗前に少し買い物タイムを入れて、ゆったり飛行機の乗る事が出来るようになっている。
そして大きめのシャトルバスかなと想像していたけど、実際にやって来たバスはこのように小さめのバスだった。今回のバス搭乗者はボクを入れて5人だったけど、シャトルバスの利用者が少ないから、このサイズで充分なのかもしれない。もし1台のバスに乗り切れない程のお客が居れば、臨時便などがすぐ追加されるシステムなのかもしれない。
料金は周辺のバスチケット売り場での支払いではなく、バス内での支払いとなっている。なお、この2020年12月に乗車した際には大人980円だったが、現在2022年6月現在では【大人1,300円(中学生以上)/子供650円】と値上がりしている。
それと支払いは現金以外に、交通系ICカードでも払えるようになっている。
そして山形空港行きのシャトルバスが走りだしていき、16時を過ぎてきた事もあって段々と暗くなってきた。旅先でのアクシデントなどはこのような旅行記などのブログをしている人間からすれば、「ブログネタが出来た!」と喜ぶ瞬間なのである。だからそういう意味では山形空港の最寄り駅から徒歩で向かうという選択肢もあったけど、既にその作戦を行ってアップしていたブログがあったので、考える事はみんな同じという事だ。
アンタみたいな奴、いっぱいおるんやな!(笑)
山形駅から山形空港までは、途中高速道路を使って40分前後の距離。
「おいしい山形空港」に到着!
そして早めのバスに乗っていた事もあって、飛行機の搭乗予定より1時間30分早く山形空港に到着する。なお山形空港は2014年に『おいしい山形空港』という愛称が付けられているが、山形らしい「サクランボ空港」という名前にはならなかったようだ。
この山形空港は現在「JAL(日本航空)」と、そのJALと業務提携している「FDA(フジドリームエアラインズ)」の2社しか乗り入れしていない。その為に、全国を飛び回るビジネスマンからすれば、発着本数と乗り入れ会社の多い仙台空港まで移動した方がメリットがあったりするようだが。
山形空港の駐車場周辺に、このような上半身裸の男性像が置かれていた。暗くなってきた夕方の時間帯という事もあって、像がライトアップされていて、この像が東北地方で最後に眺める像になるかと想像しただけで、感慨深くなってしまうのであった。
すると、その近くに対をなす、女性の像が置かれていた。
今度こそ、この像で東北地方の像を見納めとなる事だろう。。
山形空港行きのシャトルバスに乗っていた乗客は、みんな空港に到着すると建物内にゾロゾロと入って行ったけど、ボクはまだ搭乗する飛行機まで時間があったので、わざわざ空港の敷地から外に出て、その周辺にあるサクランボ畑を見学してみた。
しかしサクランボの収穫時期は6月頃なので、このようにサクランボの木と思われる物しか見られず、勿論サクランボの美味しそうな赤い実は見られなかった。ただ逆に6月頃のサクランボの実が成るシーズンに山形空港に来れば、綺麗な景色が見られるのかもしれない。
という事で、2020年のシメを飾った7泊8日の東北旅だったけど、最終到達点の山形空港に来てしまったので、もう旅もこれで終わりとなる。ただブログ的には、最後の空港内でモガくように展望台からの景色や、お土産屋の写真を撮ったのを次回に最終回としてアップする予定である。。
こんな旅はまた次回に続きます!
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