天草四郎のお墓を訪れてから、熊本名物の太平燕を味わう【九州縦断秋旅行記52】

九州縦断旅行記(秋)2020年-52

 旅行期間:2020年10月24日~28日
(Visit the tomb of Shiro Amakusa and taste Kumamoto’s famous Taipien.)

天草四郎のお墓?!

天草諸島では江戸時代に一揆を主導した天草四郎の名前がとても有名で、ここ天草市では「天草四郎ミュージアム」なる施設も造られている。しかしここでは入場料600円という壁があったので、我々凸凹トリオはこの壁を進む事を諦め、代わりにこの裏にある「天草四郎の墓」を訪れる事にしたのである。

 

【天草四郎ミュージアム】

住所:熊本県上天草市大矢野町中977-1
営業時間:9時~17時頃
電話番号:0964-56-5311
入場料:大人600円、中学生以下300円

 

 

 

「天草四郎の墓」にて

この天草諸島には天草四郎の銅像が何か所かに設置されているようだけど、まだ鬼池港にあった像1個しか見ていない。どうやらここ天草四郎公園という場所にも、その天草四郎の像が設置されているようなので、どんな像が待ち受けているのか楽しみな瞬間である。

 

この天草四郎公園にも背の高いフェニックスの木が植えられているのが見える。このフェニックスの木も植えた頃は良かったかもしれないけど、年月が経つ毎にドンドンと背が高くなっていくので、管理が大変になるようだ。先日訪れた宮崎市内では交通量の多い街道沿いに街路樹としてフェニックスの木が沢山植えられていたけど、それらが成長し過ぎて葉の刈り取りが出来ずに、落ちてきた葉っぱが下を走行中の車の上に落ちて事故になったりした為に、今宮崎市内では時間と費用を掛けて、短いフェニックスの木に植え替え作業中だという。

 

そしてこちらがこの公園に設置されていた、天草四郎の銅像である。1966年頃に建てられたこの天草四郎の銅像は、他の銅像などと違って美男子のような顔になっておらず、ズングリとした顔をしている。

 

右手を挙げて宣誓をしているかのようなポーズとなっている像で、マントなどを着ている恰好のように見える。天草四郎って美男子だったようなイメージが頭に知らぬ間に植え付けられているけど、その顔が何かに記されている訳ではないので、これらの像の顔などはあくまで想像で作ったもののようだ。

 

天草四郎はキリシタンの迫害と厳しい取立に大きく不満を抱いていた庶民達を率いて、今日の朝に訪れた富岡城や、島原半島にある原城に攻め込んだ。富岡城は攻略するまではいかなかったが大打撃を与えて、その次に攻めた原城は攻略し、そこに籠城する事になる。しかしそこに攻め込んできた幕府軍に壊滅させられて、あえなく10代の青年だった天草四郎は命短く散っていくのであった。

 

この辺りには隠れキリシタン達のお墓も設置されているという。ただし死んだ後も公にキリシタンだったというのを見せれば家族が迫害に遭うので、表向きは仏教徒のお墓として扱われていたという。

 

宗教自体に信仰心を全く持たないボクからすれば、このようなキリシタン達の気持ちがあまり理解できないけど、この江戸時代は農民や庶民にとっては搾取されるだけの厳しい時代だったので、彼らに救いの光をもたらしてくれたカトリック教を迷いなく受け入れていったのかもしれない。

 

こちらにあったのは天草四郎のお墓で、慰霊碑でもあるもの。天草四郎の最後は籠城していた島原半島にある原城で死んだとされており、本当にここにお墓があったかは不明。一説によるとこの辺りにあった墓が、原城に移されたという説もあるそうだが。

 

島原の乱を起こした主導者である天草四郎もあまり有名人ではなかったらしく、打ち取った幕府軍側もその打ち首を見てもどれが天草四郎か分からなかったという。そこで証人として天草四郎の母親を連れて来て、その原城で打ち取った首を並べて見せた所、ある打ち首の所で母親が泣き崩れた為にそれが天草四郎の首だと判断したという話もあるそうだ。

 

 

この十字架の杭は勿論江戸時代にキリシタンの墓には設置する事が出来なかったので、あくまでも近年にキリシタンの雰囲気を醸し出す為に設置された十字架だろう。

 

この右手を挙げるポーズに造られている天草四郎の像も、ナチスドイツ軍を率いたヒットラーのポーズのようにも見えるので、何とも微妙な形である。ヨーロッパでナチスドイツ軍に迫害された土地では、未だにヒットラーのポーズの真似などをするのはご法度となっている場所もある。

 

世界中で起きている暴動などをニュースで見ていると、それだけ不均衡な状況がその場所で起きているという事の裏返しである。人々がそこまで怒るのも、それなりの理由がある。中には周りの人に釣られて参加しているだけの人もいるけど、天草の人々が命懸けで一揆を起こした為に、後々にはその行動もあって庶民の事を優先した政策などが執られる事に繋がるのである。

エロ坊主オジサン
エロ坊主
オジサン

戦いは歴史的に見ても、無駄ではないけ!

 

熊本市内へ向かう!

寄り道ばかりをしている天草だったけど、天草五橋でも一番熊本市内に近いこの「天門橋」を渡ると、九州本土になり熊本県宇土市に入る。その前に天草諸島に別れを告げるかの如く、その橋をしばし眺める事にする。

 

昔は船でしか行き来出来なかった天草諸島だけど、近年の橋を架ける技術の向上と共にこのように島毎に橋が架けられていき、熊本市内からのアクセスも便利になっている。なのでボクらは天草までは長崎県の島原半島からフェリーに乗って訪れたけど、熊本市内からはこの便利な道を走ってくれば、比較的簡単に訪れる事が出来る場所となっている。

 

そして熊本県宇土市に入って来て、有明海沿いに続く国道57号線を進んで行く。すると海岸沿いにはこのようにデコボコとした海に浮かぶように見える大小の島が見えて、独特な景観を創り上げている景色が見えてくる。

 

このように山のようにも見える岩山が道路沿いにあったりで、意外と興味深い風景が待ち受けていた。同じ熊本県の有明海沿いでも、場所によっては全然違う景色となっている。

 

このようにおにぎりの形をした山などが海岸に浮かんでいるように見える。またよ~~く見るとそんな山の頂上には、小さな電波塔らしき物も見えている。

 

そしてここらへんで少し休憩し、昨日訪れていた長崎県になる島原半島の雲仙岳を眺める。昨日訪れた雲仙地獄も2022年8月に起きた集中豪雨によって、地崩れが起きて通行止めにもなったという。このようにこれまで長い間観光地となっていた場所も、今までは起きなかったような集中豪雨によって簡単に土砂崩れが起きて潰れてしまう事態が起きた。

 

 

 

雲仙岳を眺める!① 動画

 

 

有明海沿いでは海苔の生産が有名で、この熊本県宇土市側でもこのように海苔の生産が行われている光景が見える。有明海にある諫早湾では開拓事業で色々と問題になっているけど、地球環境ファーストで対応して欲しいと思う。

 

 

雲仙岳を眺める!② 動画

 

 

 

熊本市内で遅めの昼食を!

そしてエロ坊主オジサンを熊本駅で降ろす為に、熊本市内へと向かって走り、時間的に余裕があったので今日はまだ食べていない昼飯を食べる事にした。熊本市内を走る幹線道路の国道3号は全国チェーンの店舗や餃子の王将などのお店が目立ったけど、こちらの「三号豪」という中華料理のお店に決めて入る事にした。

エロ坊主オジサン
エロ坊主
オジサン

おう、熊本名物の太平燕食べようぜ!

 

【中華:三号豪】

住所:熊本県熊本市南区富合町古閑1016
営業時間:11時~14時頃,17時30分~20時頃
電話番号:096-357-8381

 

 

チェーン店のようなお店も近くにあったけど、こちらは個人経営の年季が入ったようなお店に見える店内の景色。個人的にはアルバイトが作るマニュアル通りの料理よりも、個人経営のお店でこだわりが詰まった料理の方が好きである。

 

ここは中華料理屋なので、中華料理ばかりがメニューに載っている。エロ坊主オジサンは熊本名物の太平燕(タイピーエン)をえらく推してきたけど、ボクは単純に定食類メニューの一番上に載っている「チャンポン定食」をオーダーする。

 

ここ中華料理屋さんで疲れを癒すかのように、また嬉しそうにビールを味わうエロ坊主オジサン。この後に熊本駅でお別れする事になるのであるが、残り時間あと僅かになりつつもアルコールが入ってテンションが高くなり、今までよりも更に口達者となって喋り続けるのであった。

朋ちゃん
朋ちゃん

唾飛んでくるのが、なんとかならないのかな。。

 

こちらが「太平燕(タイピーエン)で、一見はラーメンのようにも見える麺料理だけど、この麺は春雨を使っている。この料理は元々中国の福建省の郷土料理らしく、中国の太平燕が日本に持ち込まれて日本人好みに変化して、今の状態となっているようだ。この中国福建省というと、昔から世界に多く出ていった人が多く、日本に来ている中国人の中でもこの福建省出身者の割合がとても多い。ボクが一時期ミナミ(大阪の難波)の夜のスナックでバイトしていた時に働いていた店の中国人経営者も、この福建省出身だった。

 

嬉しそうに太平燕に喰らいついてから、サラダにも同じように喰らいつくエロ坊主オジサンの頭がテカテカに光っているのが見える。この自由放任なオジサンの姿もあと僅かしか見れないと思うと、寂しいような、嬉しいような・・・?!

朋ちゃん
朋ちゃん

私は充分に見たし、喋ったし!

 

そんなエロ坊主オジサンと朋ちゃんが熊本名物の太平燕を頼んでいるにも関わらず、1人だけそんな名物料理に惑わされずにこの店一押しのチャンポン料理を頼む。結局太平燕が日本全国では食べれないけど、チャンポンは全国で食べれるという事は、単純にチャンポンの方が美味しいという事である。

 

あとで冷静に考えればチャンポンの単品でも注文出来たので、無理に定食にしなくても良かったけど、定食には中華料理らしく唐揚げが付いている。

 

更にはこのように味が染み込んだように見える蓮根も付いている。普段はここまで蓮根を中心に写真を撮る機会も無いので、今回は思い切って蓮根の輪切りを近写してみた。

 

熊本で蓮根というと、やっぱり「辛子蓮根」である。熊本藩の殿様が体が弱かった為に滋養強壮剤の代わりに作られていた御馳走である辛子蓮根も、この熊本を代表する郷土料理である。

 

更にはライスが付いたり、オレンジも付いたりで900円とはなかなかお手頃な値段である。適当にお店を決めた割には、意外といいお店に入れたと少し喜ぶ一同であった。

 

チャンポンというと、この約2ヶ月前に桜島で食べたチャンポンが美味し過ぎた印象が残っているけど、ここのチャンポンも普通に美味しかった。人間の料理に対する記憶って、味だけではなくてその時の自分の状態によっても大きく影響される。

 

その桜島でチャンポンを食べた時は真夏のサイクリング途中で、続く坂道にヘトヘトになって疲れ果てていた状態だったので、心身ともに癒される美味しさに対して、脳みそにより印象的に残っているのだろう。。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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2020年10月下旬に訪れた、福岡県から開始して佐賀~長崎~大分~熊本を巡る旅の開始。なお今回は旅仲間と巡りますが、初日の福岡巡りは前乗りという事もあって、1人で巡ります!
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