石ノ森萬画館でサイボーグ009や仮面ライダーの像と対決!【仙台旅行記㉔】

仙台旅行記2020年秋-㉔

 旅行期間:2020年11月3日~5日
(Confrontation with statues of Cyborg 009 and Kamen Rider at Ishinomori Mangattan Museum!)

立体像の方が可愛い!

ここは宮城県石巻市にある偉大な漫画家:石ノ森章太郎の記念館となっている「石ノ森萬画館」。そんな石ノ森章太郎の作品や歴史などを勉強する気満々だったハズが、さっきあった企画展示の猫絵画コーナーにすっかり魅了されて、ここが石ノ森章太郎の記念館である事を忘れてしまいそうな位であった。。

 

【石ノ森萬画館】

住所:宮城県石巻市中瀬2-7
営業時間:9時~18時頃(シーズンによって時間・休み変動あり)
電話番号:0225-96-5055
入場料:大人840円/中高生520円/小学生210円

 

 

 

サイボーグ009の像が立ち並ぶ!

日本が輩出した偉大な漫画家である石ノ森章太郎だけど、我々の世代だとその作品というのは実はあまり見た事がない。というか個人的には殆ど見た記憶が無くて、仮面ライダー自身もテレビでその特撮が流されていたようだけど、殆ど見た試しがなかったと思う。。

 

そんな仮面ライダーシリーズと共に石ノ森章太郎の代表作とも言われているのが、こちらの『サイボーグ009』。石ノ森章太郎が出版社から資金を前借して海外旅行をした後に構想して書き上げた漫画シリーズで、石ノ森章太郎が一躍人気になった出世作でもある。

 

この時代はまだ西洋文化に憧れが大きかった時代で、今みたいに簡単に海外の情報をインターネット経由で入手できる時代ではなかった。なので当時の少年たちは身近に見られる漫画などで、海外の雰囲気が感じられて近未来の世界を体感できる漫画が人気となった事だろう。

 

この『サイボーグ009』という作品は石ノ森章太郎が海外旅行をしなければ、恐らく書き上げる事が出来なかった事だろう。海外旅行をしていない人間に世界中の人々が登場する漫画を描けと言っても、自分の目で直接見た事の無い人にとっては外見上はそれらしく描けても、その雰囲気までを醸し出す絵は描けなかっただろうと思う。

 

こういった近未来で戦うサイボーグ軍団でも、このようなヒロイン役は必要だったみたい。でもサイボーグ9人軍団で女性の割合が1人と少ないが、これも現代の漫画だったら女性権利を守る団体から苦情が来るのかもしれない。。

 

この『サイボーグ009』に登場するキャラクターは石ノ森章太郎が世界旅行をした後に生み出された作品だけあって、色んな国にバラけた設定になっている。しかし石ノ森章太郎も何年もかけて世界中をじっくり旅した訳ではなかったので、主に彼の回った印象に強く残った欧米出身のキャラクターが多い。

 

だからアフリカ出身の黒人という設定のサイボーグもいるけど、世界で2番目に教徒の多いイスラム教の主人公キャラクターは描かれていない。イスラム教というと2001年のニューヨークでテロを起こした犯人がイスラム過激派とされている事もあって、国内ではイスラム教徒はいい印象を受けないけど、イスラム教の国に実際に行ってみるとそんな国に住んでいる人々は全然悪そうな印象は受けずに、普通に人々であった。

 

だからテレビを通じて知ったつもりになっている世界だけど、テレビなどはあくまでもテレビ局側に都合のいい情報しか流さないので、世界の事実は流されない。現代ではテレビ以外にインターネットという新たな通信手段の発達の影響で、テレビを介さずに色んな情報と出会える。なのでテレビを通さずに情報を得れる代わりに規制のない情報もドンドン流れて来るので、それを上手く受け止める力も必要になってくるが。。

 

この『サイボーグ009』は「007」を意識しているからか、その設定にも似通ったものも見られる。それもあってこのサイボーグ軍団の007は、ちゃんとイギリス出身のキャラクターとなっているのだ。

 

漫画では二次元のキャラクターしか見る事がないけど、このような3次元の像が展示されていると、そのキャラクターのイメージをより的確に捉える事が出来る。このサイボーグ006号はこのようにとても鼻が大きくて、これだけ鼻が大きいと目で見る視野が狭まって、意外と戦いにくかったかもしれない。

 

 

こちらはイギリス出身の「007」でその特殊能力は、何にでも変身できる事である(消費財を除く)。だからこのように猫を見かけると猫に変身したりしていたようだけど、髭が生えたり、肉球が出来る程までは変身出来なかったのかもね。

 

こちらのジャムおじさん・・・・ではなく白衣を着た博士は、サイボーグ軍団に改造した生みの親でもあるギルモア博士。ユダヤ系ロシア人という世間的には少し蔑まれた存在の人種設定ではあるが、ブラックゴーストという悪い団体の一員だったが、その後正義に目覚めて造反し、サイボーグ軍団側に協力する事になる。

 

この2階のブースは1階とは違って、石ノ森章太郎が生み出した作品のキャラクターが溢れており、その記念館というイメージが出ている雰囲気となっている。さっきまでは頭の中はすっかり猫モードになっていたので、この辺で石ノ森章太郎モードに切り替える事にする。

 

こちらのおしゃぶりを咥えている赤ん坊も『サイボーグ009』登場キャラクターで、なんと最年少の0歳だという。まだ赤ん坊だけど父親に脳を改造されて、それで常人の10数倍もの能力を扱えるという。ちなみに脳の改造というと何かを加えたような印象を受けるけど、設定では何かを加えた訳ではなくて、一般人の脳みそでは普段使われない部分を使えるようにした為に、超人的な能力や治癒能力を扱えるという。しかしその代償として物凄くパワーを消費してしまうので、寝ている時間の方が多いようだが。。

 

 

こちらはサイボーグ004でドイツ出身になっていて、その全身の大半が改造されており、生身の体部分は殆ど残っていないという。その代わりに全身に銃などの武器が仕込まれている為に、サイボーグ009軍団の武器庫のような存在だったようだ。

 

この004は当時冷戦下で東西に分裂していたドイツで、恋人を西ドイツに逃げ去さそうとして脱出するも失敗。その際に恋人を襲撃で失ってしまい、自身の体も銃撃を受けて死にかけてしまう。なお石ノ森章太郎が世界旅行に出発した1961年は、ちょうど東西ドイツを分断するベルリンの壁が造られた年で、まさにタイムリーな話題を実際に目の当たりにして漫画に描き上げたのであろう。

 

実際に石ノ森章太郎がベルリンの壁を現地で見たのかは分からないけど、冷戦下のドイツを訪れた時に同じ民族なのに東西だけで分けられている状態には驚いた事だろう。日本に住んでいると東西や南北に分断される事は無かったけど、ドイツや朝鮮やベトナムなど、アメリカとソ連の影響によって分裂されて、未だにその影響を残している国もある。

 

こちらはサイボーグ軍団の中で唯一のアフリカ大陸出身の「008」。元々はケニアに住むアフリカ原住民が人身売買組織に拉致されて・・・という生々しい設定だったのであるが、その後は黒人奴隷問題の影響もあってその設定が変更されて、平成に放送されたアニメ版では祖国解放運動のゲリラ部隊に所属という設定になったとか。

 

 

仮面ライダーのブースにて

そしてそんなサイボーグ009軍団ブースを抜けると、次は特撮ヒーローの『仮面ライダー』ブースが出現する。この仮面ライダーは当時大ヒットして、その続編がどんどんと生み出されたけど、令和の現代でもまだ新しいシリーズが放送されており、累計30以上に渡ってのシリーズ化となっている。

 

そんな仮面ライダーシリーズの一番印象的なのは、やっぱり藤岡弘が演じた本郷猛が変身する初代仮面ライダー1号だ。こちらもサイボーグ009と同様に悪の組織に改造されてしまった人造人間という設定で、その為に超人的な力を手に入れて、悪の手先を退治するという似たような話。

 

そんな初代仮面ライダーシリーズには、本郷猛の仮面ライダー1号だけではなく、仮面ライダー2号が登場する。本来はヒーローは1人で充分だったのであるが、実はバイクに乗っているシーン撮影の途中で藤岡弘が大怪我を負ってしまい、撮影が続行できなくなってしまって急遽その代役として仮面ライダー2号が生み出されたのである。

 

そして代役として急遽出てきた仮面ライダー2号は1号とは雰囲気を変えて親しみやすいキャラクターにすると、それが世間に受けて1号の時よりも人気を博してしまう。藤岡弘が怪我から復帰するまでは1号は海外までショッカー軍団を征伐に行っている設定だったが、藤岡弘が怪我から復帰するとゲスト的な扱いでダブルライダーとして登場するようになる。

 

しかし仮面ライダー2号に抜擢された一文字隼人役の佐々木剛は、自分はあくまでも代役として繋ぎの存在なので藤岡弘が復帰してきたら身を引くと主張していたので、機をみて仮面ライダーシリーズは再び1号がメインに戻る事になった。ちなみに仮面ライダーに変身する際に手をゆっくり回して変身するポーズは、自動二輪の免許を所持していなかった仮面ライダー2号:佐々木剛がバイクに乗りながら変身する事が出来なかった苦肉の策で生まれたものだという。結果的には藤岡弘が怪我した事によって、あの有名な仮面ライダー変身ポーズが生まれたんだとか。

ブッダ君
ブッダ君

世の中は、不思議な縁で繋がってるんじゃよ!

 

こちらは1973~1974年に放映された『仮面ライダーV3』で、新シリーズという事もあって仮面ライダー1号2号から、外観なども色んな変更点が見られる。仮面ライダーブームにも乗って、関西では瞬間最高視聴率が38%にも達したらしく、未だに他のシリーズには破られていないという。

 

こちらは「ライダーマン」という主役の仮面ライダーではなくサブキャラクターという存在で、人造人間ではなくて強化スーツを着て超人的パワーを手に入れた半人造人間という扱いだったようだ。だからかマスクには口と鼻部分の生身が出るようになっていて、人造人間ではないのでちょっと弱い存在だったようだ。

 

このように人気を博してどんどんと新シリーズが生み出されていった仮面ライダーシリーズだけど、そのコスチュームデザインやそのキャラクターの背景などにはその作品に関わった色んな人達の想いが染み出ているようだ。ただボクとしては小さい頃にこれらの作品をあまり見た記憶が無いので、全然懐かしさを感じないのであるが。。

 

こちらはシリーズ3作目となる『仮面ライダーX』で、1974年にテレビ放映されたシリーズの仮面が置かれている。前作の『仮面ライダーV3』で仮面ライダーシリーズとして最盛期を迎えた後に、永井豪作品『マジンガーZ』の登場によりロボブームに世間の話題が移りかけていたので、今までの仮面ライダー像ではなく、新しく武器を持ったメカっぽい仮面ライダーとして生み出された作品。しかし視聴率が思ったよりも伸びずに、最終的には打ち切りになってしまう。

 

こちらは仮面ライダーXの跡を継いだ作品でシリーズ4作目になる『仮面ライダーアマゾン』。名前からも分かるように主人公はアマゾンの奥地で生まれた為に原始的な仮面ライダーという設定で、当初は従来の仮面ライダーのようにパンチやキックを多用せずに噛みつくなどの攻撃で敵を退治していた。しかし今までと比べると奇抜過ぎるキャラクターと世界観に視聴者の子供達が付いていけずに視聴率が低迷すると、今までと方向転換して馴染みやすい仮面ライダーに変更されて、パンチやキックを多用し、コミカルなサブキャラクターなども導入して悪の軍団と闘うよりも、視聴率と闘っていた作品のようだ。

オカン
オカン

結局はテレビ番組が求めるのは視聴率やね!

 

こちらはその後を受けた5代目仮面ライダーの『仮面ライダーストロンガー』。昭和時代最後の仮面ライダーであったが、そこまで注目を浴びる程の個性も無かったからか、イマイチ視聴率も伸びずにシリーズは終了し、その放送枠には『まんが日本昔ばなし』が入り、TBS系放送局の土曜日夜の顔となっていくのであった。

 

そんな視聴率は低迷していく仮面ライダーシリーズであるが、根強く残る仮面ライダー人気にすがって制作会社はどんどんそのキャラクターをあの手この手で手を加えていき、今の令和時代になってもまだ新しいキャラクターを生み出している。今ではテレビ番組の視聴率だけではなくて、関連グッズの商品などの売れ行きも良くなっており、グッズ商品の売れ行きは意外と右肩上がりになっていて、それもあってどんどん新しい作品が生み出されているのだろう。

 

こんな旅はまた次回に続きます!

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