奄美大島旅行記2020年-㊸【完結編】
旅行期間:2020年10月1日~5日
(The last sea you will see in Amami is the Ankiyaba Beach [Amami Oshima Travelogue ㊸ Complete].)
島からの旅立ち!
さていよいよ今回で奄美大島旅行編も最終回。今居るのは奄美大島北部の東シナ海側の、 安木屋場集落があるエリア。蘇鉄群生地を見学した後は、さっきからチラホラ海沿いに見えていたこちらの小さな岩の塊のような島が気になっていたので、それを確認してから最終目的地の空港に向かうとする。
安木屋場海岸にある立神
海岸まで行くと奥に見えている岩までは、このように防波堤が道代わりに延びているのが見える。これを伝っていけば、あの岩まで辿り着けるようだ。とりあえずあの岩の手前まで行ってみる事にする。
安木屋場海岸の景色 動画
このように海岸には多くの打ち揚げられたゴミが散乱しているのが見える。こちらは中国語が入ったパッケージとなっていて、恐らく中国本土から東シナ海の海流に乗って、ここに漂着してきたのだろう。ただこれを見て「中国人の野郎め~(怒)」と思うのではなくて、日本人も同じようにゴミを排出しているし、今の世界中の人類がゴミを排出し続けているのが大きな問題なのである。
これは贅沢になり続ける人類が招く、恐ろしい地球環境破壊の序章にしか過ぎない。しかも既に後戻りできない段階まで人類は進んでおり、これから生き続ける人類は美しかった地球環境がどんどん汚れていくのを見守るだけの人生となる事だろう。。
人類は地球に生かされているという感覚が乏しいので、一番の問題児タイ!(怒)
さてそれはさておき、海の中にポカ~~ンと浮かぶように見えている岩山へと続く防波堤を進んで行きます。この道も単なる防波堤というよりも、岩山への道のようにも造られている感じがした防波堤だった。どうやらこの岩山は「立神様」として、信仰されてきた物のようだ。
安木屋場立神までの防波堤 動画
この「安木屋場立神」と呼ばれる岩山に近寄る程に、遠くからは小さく見えていたけど、近寄ってみるとその大きさに圧倒されてしまう。確かに海岸にこのような岩場がポツ~~ンと配置されていたら、昔の人々は神様の創ったものとして崇めるのは自然に思えるけど、そんな神様の遣いみたいな岩場の足元までこのような防波堤を繋げてしまうのはどうかと思うが。。
安木屋場立神の足元には、打ち寄せる東シナ海の荒波が水をぶちまけて、それが窪みに溜まり、そして流れ落ちていく光景が見られる。何ともない一般的な光景だろうが、これを何万年と繰り返していくと、この岩山も段々削られていくのだろう。。
この看板を見れば分かるように、この辺りの海では勝手に無許可で魚釣りなどすらしてはいけないと明記されている。
その前に人類は魚の許可を取ってないのに、勝手に捕獲しているタイ!(怒)
帰りの奄美空港にて
そして午前11時前にこの空港の目の前にあるオリックスレンタカーに車を返却し、奄美空港に到着する。今日も雲は多いけど相変わらずの快晴なので、帰るのが勿体ない位の天気だった。
この2020年10月上旬は”GO TO キャンペーン”と共に新しく開始された「地域共通クーポン」が配布されたけど、このようにまだまだ国内観光客の数は激減していた頃。そして今覚えば変異株がこんなに増殖するとは、夢にも思っていなかった時期でもあった。
奄美大島の空港は1964年にここから南方約2kmの陸地に造られたが、今見られる2代目の空港は1988年に珊瑚礁溢れる海岸に2kmの滑走を持つ空港として造られて今に至る。実はこの辺りは”奄美群島国定公園”として自然を大事に守らないといけない場所なんだけど、人類は都合のいいようにこの本来なら珊瑚礁やそれらを住処とする多くの魚介類の犠牲の上に、造られた空港と言ってもいいのかもしれない。
こちらは奄美空港の展望台で、やっぱりここでも奄美大島お馴染みの蘇鉄が植えられているのが見える。どうせだったらハイビスカスやヒカゲヘゴなども植えといてくれた方が奄美大島らしさがあったのだろうが、管理しやすい蘇鉄だけ植える事になったのだろうか。
今までは奄美大島に対して特に愛着心も無かったし、この島に何があるかなんて知識も全くなかった。今回は甥っ子ちゃんとの計画していた奄美旅行が中止になった、そのリベンジ旅行(今回は1人旅)だったが、想像以上に奄美大島という場所の素晴らしさを体験できた旅だった。
奄美大島はそんなに運航便がないので、滑走路には全然飛行機などは見えない。コロナ禍の影響もあって、ひっそりとした滑走路が目の前に広がっていた。。
空港の展望台も特に長居する程の景色も広がっていなかったので、飛行機の出発時間まではお土産屋に立ち寄って、時間を潰す事にしてみる。ただ既に住用町でそれなりにお土産を購入していたので、今更荷物を増やさないようにと考えながらお土産を物色してみる。
こちらは紅茶だったけど、「どこかで見た事のある木箱やな~!」と思っていたら、やっぱりスリランカのムレスナ・ティー製の紅茶だった。
木箱を見るだけでドコ製の紅茶か、見分けれる男!
スリランカ産の紅茶が多いだけジャ!
二日酔いで苦しんだ4日目に2本飲んで元気をもらった「みき」が、ここでは色んなメーカーの物が売られていた。「みき」と一口に言ってもメーカーによって味などが変わるので、飲み比べをするのもいいかもしれない。それとこの「みき」は発酵飲料で要冷蔵となっているので、空港から飛行機に乗って持ち帰るつもりの人は、このような冷蔵ではなくて冷凍されているものを購入する必要がある。
こちらはコップのふちにへばりつく「フチ子」をパロった、奄美大島版の『アマミノクロウサギ(コップ付)』(550円)である。ちなみにウサギは5パターン、グラスの印刷は6パターンとなっており、それらがランダムで入っているという。
ウサギだけではなく、可愛いハブVerも作るブ~~!
こういった奄美大島らしさのある島人Tシャツも、お土産に買うよりは滞在中に着る方が旅行気分が出ていい。しかしボクが欲しがるような真っ黄色のTシャツが置かれていなかったのが残念ではあったが。。
そして持ち帰りお土産用として冷蔵庫に保管されている「赤木名みき」を発見。こちらは購入すると新聞紙で包んでくれて、大阪に持ち帰った頃合いになると溶けだしてきて飲み頃になるという。
そして「みき」を購入して荷物検査を通り抜けてターミナルビル内に進むが、搭乗口が少ないので簡単に伊丹空港行き搭乗口に辿り着く。今回の飛行機は12時10分発と、昼間に飛び立つ飛行機となっている。
さて飛行機の搭乗時間を待つ際にはいつもアルコール飲料を飲んでいたけど、ここはまだ奄美大島なので売店で凍っていない冷蔵の「みき」を購入し、最後の最後まで奄美大島らしさを満喫する。この「みき」はどちらかというとヨーグルトのような感じで粘り気がある飲料なので、ボトルを逆さまにして飲もうと思っても中身はなかなか落ちてこない。だからコカ・コーラなどの早飲み選手権などあるけど、このようななかなか飲めない「みき」の早飲みとかも取り上げたら面白いかもしれないな。
さて今回も搭乗するのはJAL系列のJ-AIR。これまではあまり乗らなかった国内線では、気が付けばANA派ではなく、すっかりJAL派となってしまっていた。
今日の飛行機内は思っていた以上に搭乗客の姿が見られる。飛行機内では機内の空気が常に排出されて、綺麗な空気に順次入れ替わるから安心だというけど、常に最後尾付近に座るという予防をしておく。基本的には人間は正面に向かって息を吐くので、一番後ろが一番息の影響が少ないだろうという考えである。
そして予定時刻に飛行機が離陸し、奄美大島に別れを告げる瞬間がやって来た。窓から奄美大島を眺めると、2日目にパラグライダーで空を舞った笠利崎灯台付近が見える。その美しさが目に焼き付いた海と海岸、もし次に来れる機会があってもこれだけの綺麗さが残ったままになっているのだろうか。いや違う、このような綺麗な自然の景観は人類が21世紀を掛けて、必ず守らないといけない財産なのである。。
<まとめ>
この奄美大島を訪れたのはちょうど約1年前にあたる、2020年10月1日。元々はその約半年前に甥っ子ちゃんと2人で訪れる予定にしていたのだが、新型コロナウイルスが世界的に蔓延し始めた頃だったので止む無くキャンセルになった。そして今回はリベンジ旅となった訳であるが、奄美大島に降り立つとまずその綺麗な海と海岸に目を奪われた。同じ日本の国とは思えない光景が、このように目の前に広がっていたからである。
普段は全くマリンスポーツをしないボクだけど、1人でも気軽に参加できるシュノーケリング屋さんがあったので参加してみた。するとマリンスポーツ初心者でも全く問題ない位にインストラクターさんがとても丁寧に指導してくれて、更にはこのような写真や動画なども沢山撮ってくれたので、結果的には大満足なシュノーケリング体験となったのである。
【ウミガメシュノーケリング:オーシャンズ】(料金およそ6,980円/1人)
この【オーシャンズ】のインストラクター(まー君)は兵庫県出身で、非常に丁寧で優しく説明してくれるので、女性や小さい子供も気軽に体験できるという口コミが多い、お勧めのシュノーケリング屋さんです。
このウミガメには遭遇率98%以上と書かれていたけど、本当に間近に見物する事が出来た。陸ではゆっくりとしか動かない亀も、水中では珊瑚礁に付着している藻を次から次へとパクパクと食べていたのが印象的だった。
そしてこちらは【鶏飯(けいはん)】という、奄美大島では江戸時代に役人しか食べれない高級料理とされていたのが郷土料理となっており、その鶏飯でも今みたいに鶏ガラスープを掛けて食べるお店の発祥となったのが、こちらの『みなとや』さん。
この鶏飯には滋養強壮に効くという食材ばかりをご飯に乗っけて食べられていたご馳走であるが、「その味はどう??」と聞かれても「まるでお茶漬けみたい・・・」と返すのは禁句である。
日本国の中でも多くの固有種が存在する奄美大島でも、僅かに住用町の山奥でしか見れないという「モダマ(藻玉)」の木。このクネクネとした蔓と、大きな鞘に入った固くて大きな実が特徴的な植物なんだけど、それよりも秘境感がとても漂っていて気持ちのいい場所だった。
そんな住用町を流れる川の下流には日本でも数少ないマングローブ林が広がっている。今回は【マングローブ茶屋】さんでカヌーをレンタルしたけど、満潮に近い時間帯だからマングローブ林の奥まで辿り着けて、このカヌー体験もとても楽しめたのであった。
マングローブ林カヌー 動画
【マングローブカヤック体験:マングローブ茶屋】(料金およそ1,700円/1人)
この奄美大島やその隣にある加計呂麻島では、意外と多くの関西から移住してきた人達と出会った。みんな色んな人生を経て、奄美大島の素晴らしい自然環境を求めてやって来たそうだ。
ボクもいつか今流行りのファイアーして、億り人となって奄美大島に住みたい!
まずは仕事をする事から、始めるんやな!
そして奄美大島の自然が綺麗なのは、明るい時間帯だけではない。遠くの地平線に降りた夕陽が残す黄昏時も、それを邪魔する人工物が無いのでとても楽しめる。
そして今回はスマホで撮影する事に成功した、奄美大島から眺めた夜空の景色。これも今までにはスマホの細かい設定などをしてまで撮影しようとは思わなかったけど、この綺麗な奄美大島の夜空を撮影したいという強い気持ちが、撮影に結び付いた結果でもある。
そして何と言っても奄美大島で一番楽しめたのが、こちらのパラグライダー飛行体験。正味15分間という短いフライトだったけど、これほど楽しめるアクティビティーは人生で一番だったかもしれない程に思えた。
このパラグライダー飛行もただ飛んだ訳ではなくて、奄美大島の中でも一番海岸が綺麗な笠利海岸付近を飛んだから、その気持ち良さが数倍増しとなった。海岸ってただ砂浜から眺めるだけではなくて、このように上空から見るだけでその綺麗さが全然違う事を初めて知ったのであった。。
パラグライダー飛行体験 動画
【奄美パラグライダー:ハッピースカイ】(料金およそ10,500円/1人)
こちらは奄美大島を訪れる若者達に大人気な「ハートロック」という岩場。このような岩の窪みがハート形に見えるというだけで、多くの若者達が訪れる場所になっていた。なお個人的には満潮時のこの岩場が見えない時にも立ち寄っておくと、この潮の満ち引きだけでこれだけ景色が変わるという事を知れるので、いいとは思う。
こちらは大河ドラマのオープニング撮影にも使われたという、大和村にある「宮古崎」という東シナ海に飛び出した岬。先端にはこのようなリュウキュウササという、背の低い笹が一面に広がっている雄大な光景を見る事が出来た。しかし夏場の天気がいい日に訪れる時には、展望台脇に設置されているバイオトイレのドアが太陽光で熱せられているので、利用時には火傷しないように注意が必要であるが。。
こちらは峰田山公園から、目の前に入り組んだ焼内湾などと共に眺めた夕陽。毎日登って来る太陽を眺めて、毎日沈みゆく太陽を眺める。それが地球上に生きる生物の宿命でもあるのだ。
そして調子に乗って飲み過ぎた翌日に案の定二日酔いとなったけど、この奄美大島でソウルドリンクともなっている「みき」との出会いがその日の運命を変えてくれた。逆説的に行くと、二日酔いにならなかったらこの「みき」を飲む機会が恐らくなかったかもしれない。
そういう意味では感謝したい二日酔いであった!
そして奄美大島からすぐ隣にある加計呂麻島も、のんびりとした自然溢れる島らしく、目の前に見えていて簡単にフェリーで渡れるものの、今回の旅中には時間が無くて訪れる事が出来なかった。なので次は是非、加計呂麻島に上陸してみたいと思わせる島だった。
そして奄美大島南部にあるホノホシ海岸は、他の海岸とは違って、荒々しい波が創る独特な海岸となっていた。「何をそこまでして飲み込もうとしているのか?」と思う程の波が引き上げていく際に、この海岸に転がっている丸い石を引きずるので、その石が奏でる音がこの海岸名物の音楽ともなっている。
そんなホノホシ海岸でもボクが一番気に入ったのが、こちら左手に見える大きなゴミ・・・ではなくて、右側にある大きな岩山。大きな波が打ち寄せる時間帯となると、岩山の下にある空洞に波が入り込み、反対側からまるで潮を吹くクジラのような光景が見られる場所であった。
潮を吹く岩 動画
何回か国内旅行を共にした甥っ子ちゃんも気が付けば中学生となり、今では塾やら部活やらで多忙な生活となっていて、1日すら旅行する暇がないという。学校や塾での勉強も進学にはいいのだろうけど、視野の広い人間になろうと思えば、このように色んな知らない土地を旅して、色んな景色を見たり経験をしたりが必要だと思うが。。
だから今後はほぼ1人での旅となる訳だが、展望台に行くとこのような可愛い顔をした双眼鏡クンが出迎えてくれるので、旅先でこのような友達がドンドン増えていくのである。
旅行前は全然期待していなかった奄美大島だったけど、結果的には自然溢れる景色が素晴らし過ぎて、とても満足した奄美大島。だが逆にこれだけの綺麗な自然が今後も残されるかが、とても心配にもなった。地球環境を破壊する人類は20世紀に飛躍的にその人口を増やして、何億年と掛かって形成されてきた地球環境をあっという間に破壊し続けている。そんな影響は他人の庭ではなく、実際に自分達の足元にまで実は被害が及んできているのだ。
だからそんな地球環境破壊に対して目を背ける事はやめて、これからはしっかりと目を向ける時代が来たのだと痛感した奄美大島。
欲望の限りに生きてきた人類だけど、これから地球の為に生きる時代にしないといけないと思ったのである。。
<完>
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